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27話 霊子さんファンクラブスタッフ外村さんの日常

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 私は外村モナカ18歳女性、就職活動していたら幽霊から内定がきた。

「そんなことある!?」
「あるんだなー」
「えっと、霊子さんですか?」
「はい、お仕事探してますよね、オフィスで働きませんか?」
「急ですね!?」
「霊子さんファンクラブの鈴木さんという方とあとはお話ください」

 こうして指定された場所にくると、本当にオフィスビル。
 玄関には【東京縁国ビル】の文字。
 同じうようにスーツの女性。

「初めまして、あなたが霊子さんが言っていた新しい子ね?」
「……初めまして」
「警戒するのも分かるわ、でも来るしかないぐらい今は困っていると」
「え?」
「最初から月収13万出すわ」
「……そう、ですか」

 バイトで考えれば、それよりは高いけど安いような。

「給与が安いのはちょっとごめんなさいね、でもアパートが併設されてて家賃から解放されるわよ」

 併設されたアパートは1LDKのトイレ浴室つき。
 けっこう新しくて綺麗に見えたが前にここで人が亡くなってしまい部屋が安いらしい。
 ちなみに霊子さん以外に幽霊はいないらしく幽霊は出ないらしい。霊子さんが来ないかぎりは。

「ここで働きたいです」
「決まりだ」

 契約書を確認して、給与先払い(生の現金)をしてもらい働くことに。
 仕事内容はメールの確認や清掃、写真撮影など。
 私はパソコンが苦手なのだが逆にパソコンに出されたものを紙に書くなどといった作業も。

「市役所とかの書類って印刷禁止だったりするのよね」
「うわ」
「どうしたの?」
「その、えーと」

  全裸の男が写真を送ってきた。

「うわー酷いね」

  オフィスに帰って来た様子の霊子さんが音声機器で喋り出したが誰も怖がらない。

「警察に通報します?」
「殺すと面倒だし通報で」
「ですね」

 就業時間になり自室へ。
 米ぐらい炊けると考えていたのだが、新しい炊飯器の使い方が分からない。
 オフィスに戻って、誰かいないかなーと。

 誰もいない。

「どうしたの?」
「あ、霊子さん」
「忘れ物でもした?」
「炊飯器の使い方に詳しい人いないかなって」
「教えてあげるよ」

 前に人が亡くなったという部屋で幽霊がお米を炊くアドバイスをしてくれた。

「はい完了、私は部屋にいるから困ったらノックしてね」
「ありがとうございます」

 




 

 
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