イシュラヴァール戦記

道化の桃

文字の大きさ
上 下
3 / 66
第一章 乱世到来

絶望

しおりを挟む
 それは、毎日のように続いた。
 薄暗い地下室に、女の肢体が淡く浮き上がり揺れている。辺りにはぴちゃ、ぬちゅ、と湿った淫猥な音が響く。
「ほらほら、もっと腰振れよ」
 着衣のまま、裸の女にまたがった男が言った。女の両脚を大きく開いて脇に抱え、挿入している。細い腰を掴んで激しく突き上げると、女は僅かに眉を寄せた。
「なんだてめぇ、足りねえのか?」
 男はパンパンと音を立てて腰を打ち付けた。もっと女をいたぶりたかった。苦痛に喘ぐ表情を見たかった。
 バシン、と女の頬を張る。膣がぎゅうっと締まって、男は快感に喘いだ。が、女は相変わらず、無表情のまま虚空を見つめている。
「生意気な女だぜ」
 バシン、バシン、と立て続けに頬を張る。
「おいおい、あんまり顔を腫らすなよ。俺が抱く時に豚みてぇになってたら承知しねえぞ?」
 少し離れた暗がりから、別の男が言った。
「畜生、死ぬか?」
 女を犯している男は、女の首に手をかけた。細い首を締め上げると、女の内壁がうねった。腰が浮き上がり、痙攣する。男はにたりと笑みを浮かべ、舌舐めずりした。そのまま乱暴に奥を突きまくると、射精した。
「おい、お前、まさか殺しちまってねぇだろうな?」
 先程の男が近寄ってきて、女の顔を覗き込む。
「失神してるだけだ。おい、挿れてみろよ」
「は?」
「いいから、てめえのを挿れろっつってんだ」
 言われるままに、二人目の男はぐったりと横たわった女の上に乗ると、屹立した男根を膣に挿入した。白濁がグプリと溢れ出てくる。
 行為を終えたほうの男が、もう一度、女の頬を張った。
「……っ、げほっ……げほげほげほ!……かはっ……」
 息を吹き返した女が、激しく咳き込んだ。躰を大きく波打たせ、酸素を取り込もうと激しく咳き込む。
「かは……はぁっ、ハァハァ……あ、あっ……ハァハァハァッ、ハァッ……かは……っ……」
「おお……すっげぇ……」
 挿入した男が、恍惚の表情を浮かべた。荒い呼吸を繰り返す女に夢中で腰を打ち付ける。
「よく締まるだろ?」
 最初の男がまたにたりと嗤った。
 女の両手首には鎖が巻き付けられ、寝かされている硬いベッドの上部の、金属製の柵に繋がれていた。
「しかし、なんでこいつだけ、鎖で繋いでるんだ?」
 地下には同じような部屋がいくつもあった。それらの部屋には同じように女が監禁されていたが、鎖で拘束されているのはこの女だけだった。
「なんだてめぇ、知らねぇのか?」
 最初の男が、二人目の男と繋がったままの女の背後に回った。女とベッドの柵の隙間に入り込み、女の上体を抱くようにして起こす。
「こいつ、ここに来た時は凄かったんだぜ。大暴れして、狂ったように喚いて、誰も手がつけられなくてな」
 最初の男は背後から女を抱きかかえると、乳房を掴んで揉みしだいた。
「――っ!」
 乳首を強くつねりあげられて、女の腰がびくんと跳ねた。最初の男が、女のうなじをべろりと舐め上げた。再びそそり立った男根を女の肛門に充てがう。
「部屋に閉じ込めりゃドアを壊すわ、そのへんのもの片端から武器にして襲いかかってくるわ、何人怪我したか知れねぇ」
 言いながら、男は女の腰を持ち上げて、自らの男根の上に落とした。赤黒く怒張した男根が、女の慣らされていない肛門にずぶりと沈む。
「あう!」
 引き裂かれるような激痛に、女はたまらず声を上げた。
「二十人がかりで押さえつけて、薬打って、ようやく縛り上げたんだ」
 男が下から内蔵を突き上げると、苦痛から逃れようと女の腰が浮いた。男は女の両脚を抱え上げ、前の男の肩に掛けた。全体重が結合部分に集中し、二本の肉棒に内臓を一気に貫かれる。
「……っあぁ!」
 女が喘いだ。釣り上げられた魚のように、目を見開いて口をぱくぱくとさせている。
「……たまんねぇな」
 前の男が熱い息を吐いた。女の薄い肉壁越しに、向かいの男の男根がごりごりと擦れる。
 二人の男は前と後ろから激しく腰を打ち付けた。
「……っ、……っ、……っ」
 女がひきつけながら、透明な潮を吹いた。と同時に、前後の男たちも絶頂した。
「っはぁっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
 しばらく荒い息遣いだけが重なり合った。
 ずるりと肉棒が引き抜かれると、赤く腫れ上がった両穴からどぷどぷと精液が流れ出た。
 女はぐったりと横たわり、時折びくんびくんと痙攣している。
「……どこの女だか、相当男慣れしてやがるな」
 二番目の男が言った。
「ああ。気が強ぇくせに、躰は物凄い淫乱だ。感じないふりをしてやがるが、ちょっと触れただけでとろとろに濡れてくる」
「へぇ。そりゃあかなりそそるなぁ」
 二番目の男が、余韻にひくついている膣に指を沈めた。
「すげえ、まだ食いついてくるぜ」
 指を三本に増やし、中を掻き回す。
「……っ……」
 女が身をよじった。男の指が感じる場所を捉え、じゅぷじゅぷと激しく責め立てる。
 二人目の男は指を抜くと、再び挿入した。
「おい、あんた。我慢しないで声上げろよ。よがってみせろよ。感じてんだろ?」
 顔を近づけて囁いて、唇を塞いで子宮を突き上げる。
「……痛ってぇ!」
 唇を噛まれて、男は反射的に女の顔を殴った。
「気をつけろよ。そいつに口でやらせようとすると、食いちぎられるぜ」
 最初の男が衣服を整えながら言った。
「おい、まだかぁ!?」
 扉の外から、別の男の声がした。
「……今ので萎えたよ。次の男にかわいがってもらいな」
 唇を噛まれた男は、女に向かって唾を吐き捨てて出ていった。
 男たちはゲリラ兵だった。
 砂漠の辺境には、貧しい村が点在している。ゲリラ兵たちは、それらの村を襲っては、殺戮し、略奪する。村々を襲っているのは、政府と対立する反乱軍の分派だったり、混乱に乗じて一旗揚げようとする新興勢力だったり、敗走した軍隊の軍人崩れだったり、単なる盗賊団だったり、様々だ。
 地下の女達はあちこちの村から攫われてきて、兵士たちの性奴隷として飼われていた。
 狭い部屋に閉じ込められ、昼となく夜となく、犯され続ける。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~

taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。 お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥ えっちめシーンの話には♥マークを付けています。 ミックスド★バスの第5弾です。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

【完結】くま好き令嬢は理想のくま騎士を見つけたので食べられたい

楠結衣
恋愛
お転婆だけど超絶美少女の伯爵令嬢アリーシアは、ある日宝物のくまのぬいぐるみにそっくりなガイフレートに出逢い、恋に落ちる。 けれど、年下のアリーシアを妹のように扱うガイフレートとの恋は、一筋縄ではいかないようで。 さらに、アリーシアを溺愛する兄の妨害や、真実の愛をぐいぐいアピールする王太子も現れて、アリーシアの恋はますます前途多難! 「アリー、大人を揶揄うのは良くないな」 歳の差を理由に距離を置く侯爵令息のガイフレートと、一途なアリーシアの恋の結末は?! ちょっぴり天然な美少女伯爵令嬢と、伯爵令嬢を大切に守ってきた大柄騎士の溺愛あまあまハッピーエンドストーリーです。 ◇期間限定でR18を公開しています(♡の話) ◇表紙と作中イラスト/貴様二太郎さま ◇題名に※表記があるものは挿し絵があります *本編、番外編完結(番外編を気まぐれに投稿しています) *アルファポリス第14回恋愛小説大賞「奨励賞」 *第9回ネット小説大賞一次選考通過作品

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。 だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。 車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。 あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...