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第六章 アルナハブ編
囚われの王子
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「ヤーシャール王子……本当に?」
信じられない、というようにサハルが言う。
「……恐れ入ります……あの、私はイシュラヴァール軍近衛隊所属、ヨナ・ザファルです。我々は――アルナハブ王家ヤーシャール王子は長く病気に臥せっていると聞いています。でも……あの、失礼がありましたらお許しください、あなたが本当にヤーシャール王子だとしたら、ご病気というのは――その、誤った情報ですか?」
ヨナが言葉を選びながら訪ねた。
「いかにも、私は正真正銘のヤーシャール王子である。尤も、私の王位継承権が据え置かれているかどうかについては、見ての通りの状況であるから預かり知るところではない」
ヤーシャールは流暢なイシュラヴァール語で言った。
「私は王子の付き人のパヤです。ここで王子のお世話をしております」
ヤーシャールの後ろに控えていた男が言った。
「王子は何者かの策略にかかり、もう長いこと、この地下牢獄に囚われておいでです」
「……では、恐れ入りますが先日のイシュラヴァールとアルナハブとの開戦につきましては――」
「知らぬ」
ヤーシャールの声は決して力強くはないが、十分に明瞭で、その言葉は簡潔だ。
「病というのはあながち間違ってはいない……私は幼き頃から兄弟たちに比べ病弱であった。あるとき、風邪をこじらせて寝付いてしまった。高熱のため意識が途切れては目覚めることを数日繰り返した。何度目かに目を開けた時、私は地下に閉じ込められていた――二十歳になる直前のことだ」
「二十歳――!」
ヨナが驚愕の声を上げた。
「じゃ……まさか八年も……?」
サハルが両手を口に当てて言った。ヤーシャール王子は今年、二十八になるはずであった。
「でも、何故お逃げにならなかったのですか!?あの扉には鍵がかかっていないのに――!」
「そなたら、あの格子戸を通ってきたのだな」
ヤーシャールは鉄格子の扉を指した。
「あれは外側からしか開かぬのだ」
弾かれたように、ヨナが駆け出したかと思うと鉄格子の扉に飛びついた。
ガシャーン!と派手な音が洞内に響いたが、閉まった扉はガチャガチャと無情に鳴るだけで開く気配すらなかった。
「――くそっ……!!びくともしない!」
「ここの者たちは殆どが奴隷です。怪我や病気、老いなどで、使い物にならなくなったり、逃亡を企てたりすると、ここへ送り込まれます。たまに奴隷ではない者で、裁判にかけると不都合な罪人なども来ます。多くは王族や高官と問題を起こした者です。そういう者の中にはここから逃げようと画策する気骨のある人もいますが、誰も成功した者はいません。ご覧になったとおり、ここでは食事はあの穴から日に数回落とされる残飯のみ。あまりに長い時間ここにいると、あのように正常な精神ではいられなくなってしまうのです」
パヤが哀しげな顔で説明した。
「なんでここを通っちまったんだ、俺は……!」
ヨナは拳を鉄格子に叩きつけた。
「嘆いても始まらない。別の出口を探そう」
リンはこんな時にも落ち着いている。
「無駄だ。私は八年ここで過ごしたが、抜け道というようなものは見つからなかった。少なくとも人の行ける場所には」
ヤーシャールが淡々と言った。
ヤーシャールは確かに青白い顔をしていたが、それは長年の地下暮らしによるものだろう。身体の線は細く、先程見た弟のダレイに比べれば確かに弱々しい印象だ。切れ長の目と薄い唇が若干神経質な印象を与える。眉だけは兄たちによく似て黒々と太い。しかしそれすらも、眉尻が僅かに下がって、どことなく気弱そうに見えた。
「人の行ける場所?」
アトゥイーがその顔をまっすぐに見つめて聞き返した。
「――ここを案内しよう。着いてこい」
ヤーシャールは四人を従えて、ごつごつとした狭い通路を進んでいく。パヤが松明に火を移して、ヨナとアトゥイーに渡した。
進むうち、ヨナはあの囚人たちの足がなぜ水膨れになっていたのか、納得した。洞窟の地面が水で濡れているのだ。それは時に足首くらいまで水に浸かることもある。常に濡れた状態にあるため、足の皮膚が溶けてしまったのだ。
しばらく進んだところで、歩きながらヤーシャールが言った。
「耳を澄ましてみよ」
ヤーシャールに言われたとおりに耳を澄ますと、奥から小川の流れるような音が聞こえてきた。
「――川?」
「そう。この洞窟の奥は地底湖で埋まっている。――見よ」
唐突に広い空間に出て、四人は息を呑んだ。
幅の広い階段状の地面を、ざあざあと大量の水が流れ落ちてくる。その水の行く先は、途方もなく深い淵だった。壁に取り付けられた松明の光源では、とても底までは見えない。
アトゥイーは背筋を冷たい汗が流れるのを覚えた。かつて海で溺れかけたことがある。こんなに大量の水を間近で見たのは、あの時以来だった。
「どうした?アトゥイー」
アトゥイーの様子に気づいたヨナが言った。
「……わたし、泳ぎはあまり得意じゃなくて」
アトゥイーは地面に両手をつき、真っ暗な深淵を覗き込んだまま言った。
「なんだ、そんなことか。大丈夫だよ、落ちなきゃいいんだから」
ヨナは安心させるように笑う。
「でもヨナ、水の中にしか出口がないでしょう?」
「――え?」
「水が流れてくるところか、流れてゆくところか、どっちかしか、出口はない。違うか?」
ヨナは目をぱちくりとさせた。
「そうか……水中以外はヤーシャール王子が調査済みだ……出口があるとしたら水の中――」
「洞内を流れる水の量が常に一定なのであれば、水の入口と出口は必ずどこかに繋がっている――」
ヨナの言葉の後を、リンが引き継ぐ。
「問題はそれをどう見つけるか、だな。この水の中に潜るのは流石に無謀な気がする」
「でも、わたしたちはここに閉じ込められるわけにはいかない」
アトゥイーは顔を上げ、ヤーシャールを真っ直ぐに見た。
「わたしたちはここを出て、エディたちと共に、イシュラヴァールへ帰らなければ」
ヨナとサハル、リンが、力強く頷く。
「あ!じゃあ、上は!?」
サハルが叫んだ。一同は松明を掲げて天井を仰ぐ。白い鍾乳石が無数のつららのように垂れ下がって、そこここに大小の穴があいている。
「どこか、地上に出る穴がないかしら?」
パヤが首を振る。
「いくつか光の差し込む場所はあるのですが、到底登れる高さじゃない」
「行ってみよう」
アトゥイーが言った。
「ヤーシャール王子、共にここを出ましょう」
信じられない、というようにサハルが言う。
「……恐れ入ります……あの、私はイシュラヴァール軍近衛隊所属、ヨナ・ザファルです。我々は――アルナハブ王家ヤーシャール王子は長く病気に臥せっていると聞いています。でも……あの、失礼がありましたらお許しください、あなたが本当にヤーシャール王子だとしたら、ご病気というのは――その、誤った情報ですか?」
ヨナが言葉を選びながら訪ねた。
「いかにも、私は正真正銘のヤーシャール王子である。尤も、私の王位継承権が据え置かれているかどうかについては、見ての通りの状況であるから預かり知るところではない」
ヤーシャールは流暢なイシュラヴァール語で言った。
「私は王子の付き人のパヤです。ここで王子のお世話をしております」
ヤーシャールの後ろに控えていた男が言った。
「王子は何者かの策略にかかり、もう長いこと、この地下牢獄に囚われておいでです」
「……では、恐れ入りますが先日のイシュラヴァールとアルナハブとの開戦につきましては――」
「知らぬ」
ヤーシャールの声は決して力強くはないが、十分に明瞭で、その言葉は簡潔だ。
「病というのはあながち間違ってはいない……私は幼き頃から兄弟たちに比べ病弱であった。あるとき、風邪をこじらせて寝付いてしまった。高熱のため意識が途切れては目覚めることを数日繰り返した。何度目かに目を開けた時、私は地下に閉じ込められていた――二十歳になる直前のことだ」
「二十歳――!」
ヨナが驚愕の声を上げた。
「じゃ……まさか八年も……?」
サハルが両手を口に当てて言った。ヤーシャール王子は今年、二十八になるはずであった。
「でも、何故お逃げにならなかったのですか!?あの扉には鍵がかかっていないのに――!」
「そなたら、あの格子戸を通ってきたのだな」
ヤーシャールは鉄格子の扉を指した。
「あれは外側からしか開かぬのだ」
弾かれたように、ヨナが駆け出したかと思うと鉄格子の扉に飛びついた。
ガシャーン!と派手な音が洞内に響いたが、閉まった扉はガチャガチャと無情に鳴るだけで開く気配すらなかった。
「――くそっ……!!びくともしない!」
「ここの者たちは殆どが奴隷です。怪我や病気、老いなどで、使い物にならなくなったり、逃亡を企てたりすると、ここへ送り込まれます。たまに奴隷ではない者で、裁判にかけると不都合な罪人なども来ます。多くは王族や高官と問題を起こした者です。そういう者の中にはここから逃げようと画策する気骨のある人もいますが、誰も成功した者はいません。ご覧になったとおり、ここでは食事はあの穴から日に数回落とされる残飯のみ。あまりに長い時間ここにいると、あのように正常な精神ではいられなくなってしまうのです」
パヤが哀しげな顔で説明した。
「なんでここを通っちまったんだ、俺は……!」
ヨナは拳を鉄格子に叩きつけた。
「嘆いても始まらない。別の出口を探そう」
リンはこんな時にも落ち着いている。
「無駄だ。私は八年ここで過ごしたが、抜け道というようなものは見つからなかった。少なくとも人の行ける場所には」
ヤーシャールが淡々と言った。
ヤーシャールは確かに青白い顔をしていたが、それは長年の地下暮らしによるものだろう。身体の線は細く、先程見た弟のダレイに比べれば確かに弱々しい印象だ。切れ長の目と薄い唇が若干神経質な印象を与える。眉だけは兄たちによく似て黒々と太い。しかしそれすらも、眉尻が僅かに下がって、どことなく気弱そうに見えた。
「人の行ける場所?」
アトゥイーがその顔をまっすぐに見つめて聞き返した。
「――ここを案内しよう。着いてこい」
ヤーシャールは四人を従えて、ごつごつとした狭い通路を進んでいく。パヤが松明に火を移して、ヨナとアトゥイーに渡した。
進むうち、ヨナはあの囚人たちの足がなぜ水膨れになっていたのか、納得した。洞窟の地面が水で濡れているのだ。それは時に足首くらいまで水に浸かることもある。常に濡れた状態にあるため、足の皮膚が溶けてしまったのだ。
しばらく進んだところで、歩きながらヤーシャールが言った。
「耳を澄ましてみよ」
ヤーシャールに言われたとおりに耳を澄ますと、奥から小川の流れるような音が聞こえてきた。
「――川?」
「そう。この洞窟の奥は地底湖で埋まっている。――見よ」
唐突に広い空間に出て、四人は息を呑んだ。
幅の広い階段状の地面を、ざあざあと大量の水が流れ落ちてくる。その水の行く先は、途方もなく深い淵だった。壁に取り付けられた松明の光源では、とても底までは見えない。
アトゥイーは背筋を冷たい汗が流れるのを覚えた。かつて海で溺れかけたことがある。こんなに大量の水を間近で見たのは、あの時以来だった。
「どうした?アトゥイー」
アトゥイーの様子に気づいたヨナが言った。
「……わたし、泳ぎはあまり得意じゃなくて」
アトゥイーは地面に両手をつき、真っ暗な深淵を覗き込んだまま言った。
「なんだ、そんなことか。大丈夫だよ、落ちなきゃいいんだから」
ヨナは安心させるように笑う。
「でもヨナ、水の中にしか出口がないでしょう?」
「――え?」
「水が流れてくるところか、流れてゆくところか、どっちかしか、出口はない。違うか?」
ヨナは目をぱちくりとさせた。
「そうか……水中以外はヤーシャール王子が調査済みだ……出口があるとしたら水の中――」
「洞内を流れる水の量が常に一定なのであれば、水の入口と出口は必ずどこかに繋がっている――」
ヨナの言葉の後を、リンが引き継ぐ。
「問題はそれをどう見つけるか、だな。この水の中に潜るのは流石に無謀な気がする」
「でも、わたしたちはここに閉じ込められるわけにはいかない」
アトゥイーは顔を上げ、ヤーシャールを真っ直ぐに見た。
「わたしたちはここを出て、エディたちと共に、イシュラヴァールへ帰らなければ」
ヨナとサハル、リンが、力強く頷く。
「あ!じゃあ、上は!?」
サハルが叫んだ。一同は松明を掲げて天井を仰ぐ。白い鍾乳石が無数のつららのように垂れ下がって、そこここに大小の穴があいている。
「どこか、地上に出る穴がないかしら?」
パヤが首を振る。
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「行ってみよう」
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