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お終い(セル視点)

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 いい匂いがする。
サーラを抱いた時、セルはそう感じた。
魂に匂いがある人間は希少で、セル自身もサーラ以外には出会ったことがなかった。

 またサーラは匂いだけでなく、性格も実に面白い。
何処か抜けていて、馬鹿だ。
その馬鹿さ加減が実にいい。

 出会った際も、悪魔について多少知識はあるはずなのに、何故か素直に悪魔であるセルの言葉を信じる。
サーラの友人が悪魔に抱かれそうになった時、悪魔に抱かれれば、生きた屍になると言うと、素直に信じて、友人を救うため、セルの賭けに乗った。
サーラ自身、悪魔であるセルに何度も抱かれているのに、サーラは、セルの嘘に未だに気付いていない。

 特に傑作なのは、愛を語りだした時だ。
悪魔のセルを愛し、愛を欲するなんて、心底サーラは馬鹿だ。
だが、何故だろう。
愛していると、セルを愛していると言うサーラが、可愛くて、徹底的に虐めたくなる。
精神的にも、肉体的にも、散々に虐め尽くした後に、それでも、セルを愛していると、セルを欲していると懇願して欲しい。

 あぁ、また今日もサーラが馬鹿な事をしようとしている。
以前、城でサーラが悪魔マクラスからプレゼントされた玩具を、セルに使う気だ。
マクラスがプレゼントした物は、拘束をする玩具だ。
形状は細長い縄で、先端に口付けすると、口付けした者の思い通りに縄が動く。
伸びたり、縮んだりし、思い通りの拘束が出来る。
他人を拘束してもいいが、基本自信を拘束するための玩具だ。
バイブやらローターをずれないようにその縄で固定させ、尚且つ、自身も拘束してイキまくる。
そんな使用方法をサーラは執事のブレオから聞いたのだろう。

「セル、ちょっとお願いがあるんだけど⋯⋯」

 サーラは後ろの手にその縄の玩具を隠し持ちながら、セルに近づく。
身体をモジモジさせながら。

「なんだ?」

「一瞬でいいから目を瞑ってくれない?」

「嫌だ」

「一瞬でいいの。 セルにキスしたくて⋯⋯」

「仕方がないな」

 セルはサーラがセルを拘束しようとしているのが分かっていたが、敢えて従うことにした。
セルを拘束して何をするのか、興味がある。
きっとまた馬鹿な事を仕出かすに違いない。

「ふふふ⋯⋯、やったぁ!」

 セルが目を閉じた瞬間、サーラはその縄でセルを拘束した。
拘束と言っても、セルは皮張りの高級オフィスチェアに座っていて、腕をアームレストに拘束しただけだった。
サーラは、こんな玩具でセルを拘束できたと思っているのだろうか。
いくつかサーラの前で魔力を使ったことがあるはずなのに。
やっぱりサーラは、馬鹿だ。

「何、してる」

「セルを拘束して、今から私がセルをお仕置きするの。ふふふ」

「お仕置きって、俺が何かしたか?」

「いっぱいしてるっ! この前だってお尻を⋯⋯」

「尻を、どうした?」

「なっ、何でもない。 とにかく今からセルに、お仕置きするから」

「で、何するんだ?」

「ふふふ⋯⋯、それはね、この敏感薬を使ってコチョコチョの刑を執行するの」

「その薬、何処で手に入れた?」

「⋯⋯ネットだよ」

「ネットか⋯⋯」

 セルの悪魔の友人マクラスとサーラが連絡を取り合って、マクラスから薬を入手したのかと思ったが違ったか。
マクラスから入手した薬なら取り上げようと思ったが、ネットなら大した事なさそうだ。
それにしても、サーラは何でも馬鹿正直に答える。

「そんなことより、覚悟は出来てる? セル」

「覚悟? サーラこそ、こんな事をしてタダで済むと思っているのか? 今辞めたら、普通のお仕置きにしといてやる」

「なっ⋯⋯、拘束してるのは私だし、今はセルより私の方が優位に立っているんだから。もう、泣いて許しを乞おうとしても許してあげないんだから」

「その言葉、そっくりそのまま返すよ」

「もう、とことんお仕置きするんだから」

 サーラはそう言うと、セルの衣服を脱がし始めた。
シャツのボタンを取るごとに、サーラの頬が赤くなる。
あぁ、可愛らしいな、サーラは。

「恥ずかしいでしょ⋯⋯? セル」

 セルのシャツを脱がせると、サーラは目を泳がせながら、恥ずかしそうに言葉を発した。

「まだスラックスを履いている。早く脱がせたらどうだ?」

「そこは⋯⋯、ズボンはいいの。そのままでいいの」

 サーラは顔を伏せがちに、ネットで購入したと言う敏感薬をセルの上半身に擦り付ける。
サーラは緊張していて、手付きがぎこちない。

「どう? 感じてきた?」

「ペニスも同じようにしたら、感じるかもな」

「そっ、そこは、やらないっ」

 サーラの顔は茹で蛸のように真っ赤っかだ。
きっとペニスを手でしごく想像でもしたのだろう。
サーラは実にわかりやすい。

 隈なくセルの上半身に敏感薬を塗りつけ終わると、サーラは猫じゃらしのような、フワフワな羽が先端に取り付けてある棒を手に持った。
その羽を、サーラはスーッとセルの身体に、触れるか触れないかぐらいのタッチで這わせた。

「どう? セル」

 サーラはこの上なく楽しそうに笑った。

「くすぐったいでしょう? ふふふ」

 サーラの方がくすぐったそうにニマニマ微笑む。
セルはと言うと⋯⋯、はっきり言えば全く、くすぐったくないし、気持ち良くもない。
逆にイライラしてくる。

「つまらないな」

「えっ? じゃあこれはどう?」

 サーラは何とかセルを笑わせようと、羽を首筋に這わせてコチョコチョと動かす。

「確かにこれは、お仕置きだな。全くつまらない」

「⋯⋯ふぅ。じゃあ今度は⋯⋯、あれ?」

 サーラの溜息がセルの耳を掠めた時、あろう事かセルは感じビクついてしまった。
その瞬間をサーラは見逃さず、これはチャンスとばかりにニターっと笑った。

「今、ビクってなったね。 セルは羽より息の方が感じるんだね」

 サーラはそう言うと、セルに近づき、フーッと再度セルの耳に息を吹きかけた。
セルが感じていることが分かると、サーラは調子に乗り、至る所に唇を近づけて息を吹きかけた。
サーラの唇が触れそうで触れない感覚に、セルは興奮を覚え、サーラに触れられない事に我慢が出来なくなった。
あの柔らかくて、可愛いいサーラの唇に触れたい、そしてその口にペニスを挿入させ、苦しそうに悶える姿を見たい。
そろそろ、この拘束を解いてしまおうか⋯⋯、セルがそう思った時、サーラはセルの上に跨がり、魅惑的な唇を、セルの唇に近づけて囁いた。

「ねえ、セル。 キスして欲しい?」

「あぁ、して欲しい」

「うん。ここまで良く頑張ったからキスしてあげる。ご褒美です」

 サーラの唇がさらにセルの唇に近づき、触れそうになった瞬間、サーラはセルの口の中に息を吹きかけた。

「ふふっ、なーんちゃって。 キスしませんよー。キスしたらお仕置きにならないしね」

 サーラがそう言った瞬間、セルの我慢が限界に達した。

「ブチっ」

「? あれ? 何の音?」

「あぁ、縄が切れた音だ」

 セルは魔力で縄を引きちぎり、拘束を解いた。
それを見たサーラの顔がみるみる青ざめていく。

「ふーん。 そうなんだ⋯⋯。あっ、私、急用思い出した。じゃあ、またねっ」

 サーラはセルから降りて逃げようとした。
しかしあっさりとセルはサーラを捕まえ、オフィスチェアに押し倒す。

「どっ、どうして。縄が切れるなんてっ。信じられないっ」

「逆に、切れないと考える方が信じられん」

「⋯⋯。セル、ごめんなさい。私が悪かったです。もうこんな事はしません。だから許して」

「泣いて許しを乞おうとしても許さない、と言ったよな。今からたっぷりとお仕置きしてやる」

 セルはサーラの首を少し締めながら、顔を上へと向けさせた。
そして、唇と唇と重ね、舌をサーラの口に挿入する。
相変わらず、サーラはキスが下手で舌を全く動かさず、されるがままだ。
だが、またそこがいい、調教のしがいがある。

「ほら、もっと舌を動かせ」

「んっ⋯⋯、ぁっ、うっ。もうダメっ、もうダメ、ううっ」

 サーラの目がトロンと潤み、息苦しそうにハアハアと呼吸している。

「せっかくだから、サーラを拘束してやる」

 セルは切れた縄を持ち、息を吹きかけた。
すると蛇のように縄がうねりはじめ、サーラの身体を拘束した。
拘束は定番のM字開脚。

「やっ、嫌だぁっ、こんな格好。セル、今すぐ解いて」

「そうだな。濡れていなかったら解いてやろう」

「やっ、ダメダメ。触らないでっ。あっ、ああっ」

 セルはサーラのパンティを破り、膣の状態を確認した。
膣は、脱がせたパンティから糸を引くくらいトロトロに濡れていた。
その濡れている膣にセルは指を入れ、くちゅくちゅと音を出した。

「相変わらず、濡れすぎだ」

「んんっ、あっ、あぁぁっ、あっ、いやっ」

「さてと、サーラにも敏感薬塗ってやる」

 セルはサーラの着ている服を剥ぎ取り、全身に薬を垂らした。
その薬はサーラがネットで購入したものではなく、セルの友人マクラスから以前調達していたものだ。
薬を塗られた箇所は、クリトリスと同じくらい敏感になる。

「えっ、何これ? 私が購入したのじゃない薬?」

「あぁ、そうだ。膣にも塗ってやる」

 セルはたっぷりと入念に薬をサーラの膣に塗りたくる。
塗っている段階から、サーラは感じ始め、膣がビクビクと脈立つ。

「やだっっ、これ、嫌だっ。あっ、ああ、んっ⋯⋯、ああぁ」

 余程気持ちいいのか、膣が痙攣し始めセルの指をギュッと締め付けてきた。
まだ、何もしていないのに、サーラは膣でイッてしまったようだ。

「いい締め付け具合だ」

 セルはいきなり自身のペニスをサーラの膣に挿入する。

「んん、やだっ、またイッちゃうっ」

「そうだ。サーラ、イキ続けろ」

「こんなのっ、イキ過ぎて死んじゃうっ」

「そうだな。もう殺して欲しいと懇願するぐらいイキ続けさせてやる」

 セルは容赦なくペニスを打ち付け、サーラの硬く立っている乳首を甘噛みする。
すると、直ぐにサーラは目をギュッと閉じ、息を止めた。
身体全体がビクビクと痙攣している。

「もう、もう、ダメっ。セル、許してっ」

「サーラのダメはもう聞き飽きた。そうだな、愛していると言い続けろ」

「えっ⋯⋯」

「どうした? 俺を愛しているのだろう。もしそれ以外の言葉を発したら、お仕置がさらに辛いものになるだろうな」

「⋯⋯っ。セル、ぁっ、愛してるっ、あっ、んんっ⋯⋯、愛してる」

「いい子だ」

 セルはそう言うと、ペニスをさらに力強く早く動かし、サーラの匂いにつつまれながら絶頂を迎えた。

「セル、愛してる。大好きです」




 

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