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第8章 少女新たなる力で無双する(予定)
299話 わにわに四天王撃破
しおりを挟む<シェフ ソフィー 畑から開墾して、料理する春野菜スペシャル その4>
<1月23日 午前6時 ミレーヌ屋敷 裏庭駐馬車場>
㋛「料理企画としては、異例な長さとなったこの<シェフ ソフィー 畑から開墾して、料理する春野菜スペシャル>。畑を開墾して、野菜を植えてから3ヶ月半ほど経ちました。やっと収穫を迎える事が出来ました」
紫音は少し溜めると満を持して、主役を呼び込む。
㋛「それでは、主役を呼びましょう。シェフ ソフィーです!」
紫音に紹介されたソフィーであったが、その表情は不満に満ちている。
㋞「やっと、収穫できるのね? もうさっさと収穫して、手早く料理を作って、アナタ達におみまいして、この馬鹿げた企画と馬鹿なアナタ達とお別れよ!」
㋐「早朝から激しい口撃ですな、シェフ ソフィー」
㋞「こんな馬鹿げた企画に付き合わされていたら、言いたくもなるでしょうが!」
㋛「まあまあ、ソフィーちゃん。そこまでにしてよ。もう一人呼ばないといけないんだから」
㋐「あ~、大きいのが横で待機しているわね」
㋛「それでは、前回一緒に畑を耕してくれたマスコット、ShiONちゃんです!」
名前を呼ばれたShiONちゃん(×アフラ)は、早朝だというのに元気よく現れる。
㋛「それでは、畑に向かいましょう」
㋞「そうね。早く行ってこの馬鹿な企画を終わらせましょう!」
こうして、一同は馬車に乗り苦労して開墾した畑に向かう。
#######
リザード軍は四天王イリエのみとなり、俄然人間側有利となる。
「魔法剣フリーズ!」
ユーウェインはイリエに魔法剣を叩き込もうとするが、テールステップで回避されてしまう。
「ちっ! 早い!」
オリノコと同じテールステップの高速移動で動くイリエに、こちらの冒険者達も翻弄されており苦戦したいた。
イリエは度々遠距離職を襲うが、人数で勝る人間側は盾役が複数で防御にまわり、何とか攻撃を防いでいたが、強力なイリエの攻撃を防いでいる盾役の損耗は激しく、後方に負傷者として搬送される者が増えてきている。
そこに、ヒュドラを倒したリディアとノエミが、ハイオーラアローで援護を始めるが、流石の弓の名手である二人でも命中させることができない。
しかし、リズと違い長年弓の修練を積み扱ってきた二人である。
次第に二人の偏差射撃で射る矢とイリエの距離が僅差になっていき、ついには命中しはじめるがその命中している箇所は、命中しやすい鎧と硬い鱗で守られている胴体であるために、大したダメージは与えられていない。
だが、四天王のイリエには、鬱陶しい攻撃である事には変わらない。
イリエはまず煩わしい遠隔攻撃をしてくるリディアを倒すために、テールステップで高速移動して迫る。
「リディア、逃げろ!!」
ユーウェインもオーラステップで、追いかけるが追いつけない。
イリエがリディアまで数歩の距離にまで迫った時、GRファミリア4本がリディアの前に飛んできて、両者の間にマジックシールドを張る。
その半透明のシールドが壁となり、ぶつかったイリエは後方に大きく仰け反るが尻尾を支えにして、何とか倒れずにその場に踏みとどまった。
強力な体当たりを防いだマジックシールドではあったが、その衝撃で消滅してしまいGRファミリア4本も分散する。
「お姉ちゃん、今のうちッス!!」
「リズ、助かったわ!」
リディアはマジックシールドで守ってくれた妹に感謝すると、急いでその場を離れイリエから距離を取った。
イリエは、マジックシールドとの衝突で受けた衝撃からようやく立ち直るが、リディアは既に距離を取っており、もう一度テールステップを使おうとした時
「この隙を逃す私ではない! 魔法剣フリーズ!!」
一連の出来事の間に追いついたユーウェインが、背後から魔法剣フリーズでその尻尾を斬りつける。
魔法剣フリーズで斬られた尻尾は、その瞬間氷の柱で地面に固定され、イリエの動きを封じるが、彼は凍った尻尾を自ら切断するとその場から逃げ出す。
だが、尻尾を失ったイリエはバランスを上手く取れないようになり、思い通りに体を動かすことが出来ない。
「ヤツが尻尾の無い状態に慣れる前に一気に叩く!」
ユーウェインがそう号令すると、遠距離攻撃がイリエに向かって一斉に行われる。
イリエはオーラステップで何とか回避するが、走っているうちに体のバランスが上手く取れずにヨロヨロと前のめりに倒れそうになってしまい、腕を前に出して武器を地面に突き何とか倒れずに済む。
だが、そこに矢や氷魔法が次々襲いダメージを蓄積させていく。
そして、エドガーのフリーズが襲いかかり、イリエは回避しきれずに巨大な氷の柱に閉じ込められダメージを負ってしまい、氷の柱が砕けて開放された所をリディアとノエミのハイオーラアローが頭部に命中して、追加のダメージを受ける。
「グオオオオ…」
イリエが苦しそうに唸り声を上げると、
「ゴッデスレイ!」
そこに、エスリンの高位神聖魔法ゴッデスレイの強力な光の柱が、頭上から降り注ぎその姿を飲み込むと聖なる光がイリエに更にダメージを与える。
「そこだ!!」
弱ったイリエに攻撃を加えるべく紫音が、高速で駆け寄り一足一刀の間合いで力強く地面を踏み込み前方に跳躍した。
そして、空中で大きく体を捻りイリエの左側面に着地すると同時に、体を元に戻してその回転を利用した強力な横薙ぎを放つ。
「廻転斬!」
体の捻じりを戻す時の回転力と全身のバネを利用して、横に振り抜かれたオーラの大太刀は見事にイリエの胴を真っ二つにする。
「グエエエエエエ!!」
イリエは断末魔をあげた後に、魔石に姿を変えると冒険者から勝利の雄叫びがあがる。
―が、紫音は大太刀を振り抜いてから3歩ほど前に進んだ時、運悪く氷の塊を踏んでしまい体勢を大きく崩してしまう。
「えっ!? あうぅ~~!」
前に倒れそうになった紫音を、オーラステップで急加速して近寄ってきたクリスが受け止める。
「大丈夫?」
「はい…、ありがとうございます///」
紫音はここぞとばかりに、クリスに抱きつく。
「イヤーーーー!! お姉さまーーーー!!」
「イヤーーーー!! シオン様ーーーー!!」
倒れそうになっている紫音を、クリスが抱きしめて支える姿を見たツンデレとヤンデレが絶叫する。
(これは、つかえるでーーーー!)
そして、それを脳内でTS化させ飢えた狼のような目で見る腐女子。
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