しゃれこうべの誘惑
※とあるツイートで「しゃれこうべの誘惑」という題名で艶笑コメディーを書いて欲しいというのを見かけ、書いたものですが、官能のつもりが、一人の生身の女も出ないという事態になりました。
ある日、安次郎が持ってきたしゃれこうべが文十郎の許嫁の千代ではないか確かめて欲しいと相談に来た。松兵衛は好いていた女だけに一肌脱ぐが出来上がったしゃれこうべを見て、松兵衛はある思いを抱いていく。男の情けない欲望が交差する艶笑小咄。
ある日、安次郎が持ってきたしゃれこうべが文十郎の許嫁の千代ではないか確かめて欲しいと相談に来た。松兵衛は好いていた女だけに一肌脱ぐが出来上がったしゃれこうべを見て、松兵衛はある思いを抱いていく。男の情けない欲望が交差する艶笑小咄。
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中年のアホ男の悲哀が滲み出た傑作でした。振り出しは落語の『野ざらし』がモチーフでしょうか。いずれにせよ無駄のない筆致と巧みで軽快な筋が最後まで目を離しませんでした。
落語は最近勉強しておりますが「しゃれこうべ」という非日常な題材をどのように扱うかと苦心した結果、現代ではなかなか扱いづらいなと感じておりました。「艶笑」と「しゃれこうべ」、この二つがキーワードとしてありましたものですから、「艶笑」という古風な言葉につられて時代設定は古くなったという次第でございます。その時頭によぎったのは浮世絵の「九相図」という遊女が白骨化していく過程の9枚の絵のことでございました。細部までお読みいただき、感想までいただいて、大変恐縮でございます。ありがとうございました。
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