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「でっ、その好きな人っていうのは誰なの?」
桐島が興味深々で俺に聞いてくる。
「好きなんじゃなくて、琉弥が好きになる予定の人な?」
「うんうん。それで誰?」
どんだけ知りたいんだよっ
碓氷に説明したとき主人公の名前と男だってことは言ってないし、桐島にだって言っていいのか分からない。
だっていくらこの世界がBL漫画の世界だからって、男が男を好きになるなんてあんまないじゃん。
俺琉弥と主人公がくっつくってこと思い出したとき別の意味でショックだったし。
偏見はどうしてもあるのだ。
俺は琉弥のイメージを悪くしたくない。
俺が返答に困っていると、片山がゲーム機をことっと置いた。
「ちょっと待って、理解できなかったことがあるんだけど。『好きになる予定の人』ってどういうこと?」
そこ事情あるから突っ込まないで...
「それは多分、香川はまだ神谷がその子を好きという確信はないけどきっと好きになるだろうって予想してるからだよ。」
「あ、ああ! そんな感じ。」
ちょっと違うけど変な事言ってこんがらがるのも嫌だったからとりあえず同意しておいた。
前世の記憶があるなんて言ったところで変人扱いされるだけだし。
「そっか。」
それを聞いたあと、片山はすぐにゲームに戻った。
興味がなくなったのか。
小川は相変わらずご飯をがつがつ食べている。
もう弁当箱3箱目ぐらいかもしれない。
「うーん....じゃあ質問を変えるね。」
「分かった。」
「桐島、お前なんでそんなに神谷に興味あんの?」
碓氷が意味が分からないといった感じで桐島を見る。
「何でって言われてもー。逆に碓氷はないの?」
「俺ここ来たばっかだから神谷のことよく知らねーし。」
「あー、そういえばそうだったな、、、まぁそれはどうでもいいとして。その香川が好きな子は何年生なんだ?」
どうでもいいって....。桐島なんでこんなに琉弥のこと気になってんだ?
まぁこれくらいはいっか
「1年生だよ。」
「へぇ。背は低い?」
「んー、普通よりちょっと低いくらい。」
「髪は?」
まぁ一般の男子高校生だし
「短いよ。」
「顔はカワイイ系?美人系?」
どちらかというとカワイイ系?
「カワイイ系だと思う。」
「俺そんな女子見たことない。」
碓氷が言った。
「それは転校したてであんま分からないからでしょ。」
「そういうことじゃなくて...俺1年の女子は全員見たつもりなんだけどはっきり言って1年に俺がカワイイと思った女子はいない。」
全員見たって...
「それ碓氷の好みの問題じゃん、、、」
「でもぱっとした女子が本当にいないんだ、、、」
碓氷が心底残念そうにつぶやく。めちゃくちゃ失礼だな。気のせいかもしれないが小川も一瞬不快そうな顔で碓氷を見た。すぐに食べる作業に戻ったんだけど。
「まぁ香川はその子をカワイイと思ったんだろ?」
あ.....
桐島がニヤニヤしながら俺を見る。
俺にそういう趣味はないっ!!
「カワイイと思ったわけじゃないからな!
ただどっちかというと顔が幼いから美人系ではないと思って消去法でなっただけだ。」
「へぇ~そっか、ごめんごめん。でも2人はまだ付き合ってないんだろ? 別に好きになったっていいと思うけどなぁ。」
「あのなぁ....」
桐島がまたわけの分からないことを言っている。
すると、桐島がおっ、と驚いたような顔をした。
「光?」
え? 琉弥? 主人公と話してるんじゃ....
そう思って教室の時計を見ると、もう昼休みが終わる時間だった。
桐島が興味深々で俺に聞いてくる。
「好きなんじゃなくて、琉弥が好きになる予定の人な?」
「うんうん。それで誰?」
どんだけ知りたいんだよっ
碓氷に説明したとき主人公の名前と男だってことは言ってないし、桐島にだって言っていいのか分からない。
だっていくらこの世界がBL漫画の世界だからって、男が男を好きになるなんてあんまないじゃん。
俺琉弥と主人公がくっつくってこと思い出したとき別の意味でショックだったし。
偏見はどうしてもあるのだ。
俺は琉弥のイメージを悪くしたくない。
俺が返答に困っていると、片山がゲーム機をことっと置いた。
「ちょっと待って、理解できなかったことがあるんだけど。『好きになる予定の人』ってどういうこと?」
そこ事情あるから突っ込まないで...
「それは多分、香川はまだ神谷がその子を好きという確信はないけどきっと好きになるだろうって予想してるからだよ。」
「あ、ああ! そんな感じ。」
ちょっと違うけど変な事言ってこんがらがるのも嫌だったからとりあえず同意しておいた。
前世の記憶があるなんて言ったところで変人扱いされるだけだし。
「そっか。」
それを聞いたあと、片山はすぐにゲームに戻った。
興味がなくなったのか。
小川は相変わらずご飯をがつがつ食べている。
もう弁当箱3箱目ぐらいかもしれない。
「うーん....じゃあ質問を変えるね。」
「分かった。」
「桐島、お前なんでそんなに神谷に興味あんの?」
碓氷が意味が分からないといった感じで桐島を見る。
「何でって言われてもー。逆に碓氷はないの?」
「俺ここ来たばっかだから神谷のことよく知らねーし。」
「あー、そういえばそうだったな、、、まぁそれはどうでもいいとして。その香川が好きな子は何年生なんだ?」
どうでもいいって....。桐島なんでこんなに琉弥のこと気になってんだ?
まぁこれくらいはいっか
「1年生だよ。」
「へぇ。背は低い?」
「んー、普通よりちょっと低いくらい。」
「髪は?」
まぁ一般の男子高校生だし
「短いよ。」
「顔はカワイイ系?美人系?」
どちらかというとカワイイ系?
「カワイイ系だと思う。」
「俺そんな女子見たことない。」
碓氷が言った。
「それは転校したてであんま分からないからでしょ。」
「そういうことじゃなくて...俺1年の女子は全員見たつもりなんだけどはっきり言って1年に俺がカワイイと思った女子はいない。」
全員見たって...
「それ碓氷の好みの問題じゃん、、、」
「でもぱっとした女子が本当にいないんだ、、、」
碓氷が心底残念そうにつぶやく。めちゃくちゃ失礼だな。気のせいかもしれないが小川も一瞬不快そうな顔で碓氷を見た。すぐに食べる作業に戻ったんだけど。
「まぁ香川はその子をカワイイと思ったんだろ?」
あ.....
桐島がニヤニヤしながら俺を見る。
俺にそういう趣味はないっ!!
「カワイイと思ったわけじゃないからな!
ただどっちかというと顔が幼いから美人系ではないと思って消去法でなっただけだ。」
「へぇ~そっか、ごめんごめん。でも2人はまだ付き合ってないんだろ? 別に好きになったっていいと思うけどなぁ。」
「あのなぁ....」
桐島がまたわけの分からないことを言っている。
すると、桐島がおっ、と驚いたような顔をした。
「光?」
え? 琉弥? 主人公と話してるんじゃ....
そう思って教室の時計を見ると、もう昼休みが終わる時間だった。
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