BL漫画の世界に転生しちゃったらお邪魔虫役でした

5

(琉弥視点)

すると突然小栗くんが口を開いた。

「それって、、、琉弥さんはその、光さんって人が好きなんじゃないですか?」

ものすごく真面目な顔でそう言った小栗くんに、思わず俺は吹き出してしまった。

「なんでそう思うの?」

「だって、琉弥さん光さんにものすごく執着してるじゃないですか。光さんは琉弥さんのこと束縛してるって言ってましたけど、琉弥さんも光さんに結構依存してますよ?」

「ん....まぁそうなんだけどさ。この感情は恋愛感情ではないんだ。俺は光を親友として好きなだけで、光と恋愛したいとは思わないかな。」

っていうか恋愛対象女性だし。

「そうですか。ﾎﾞｿｯ...よかった..」

ん? 声が小さくてよく聞こえなかった。

「ごめん、何か言った?」

「なにも言ってません。」

「そっか。」

「でも、琉弥さんが光さんが傷ついてしまうことに対して罪悪感を抱く必要はないと思いますよ。」

「なんで?」

「だって琉弥さんは別に何も悪いことしてないじゃないですか。悪いのは周りです。」

「まぁ.......」

「あ、もうすぐ昼休みの時間が終わるので、よかったら明日お昼一緒に食べませんか?僕、先輩の助けになります。」

「うん、ありがとう。光にも話してみるよ。」

「っ.....そうですね。」

そう言って俺たちはそれぞれの教室に戻った。

光以外の人とこんなに話したのは久しぶりだな。

そういえば光、用事って何があったんだろう。