上 下
132 / 163
最終章 魔界と少女と世界樹と

2)騎士の矜持と憧憬と(フィラン目線+俯瞰視点)

しおりを挟む
 向かい合う二つの檻の中には、しっかりした椅子が一脚ずつと、こことは違う場所を映し出す目玉が一つ。

「今、見ているのは4大国によって管理されている魔界への瘴気の壁の部分だね。 あぁ、各国うまく騎士団を使って戦っているようだ。 計画とは違うけれど、うんうん、こんな風に精いっぱい抵抗してくれた方が無抵抗なところに攻め込むよりも楽しいね。」

「……。」

 目の前に、魔法陣の上に浮いている目ん玉を通して映し出されているのは、各国の魔界との障壁国境。

 各国の騎士団、辺境騎士団、魔術師団の精鋭が、障壁をすり抜けて群れを成して出てくる魔物――なぜみんな昆虫・爬虫類・両生類系なんだろうか。 かさかさうじゃうじゃ、うああわぁぁぁ~、戦ってくださってる騎士様たちには悪いけど、本当にきもいよ!――と戦っているのが見えている。

「しかし……おかしいなぁ。 4つの国の障壁をかなり薄くしているのに、攻撃ポイントに決めたところは何処もちゃんと騎士団の配置がしてあるね。 なんでかなぁ。 どこからか、こちらの情報が漏れていたんだね。 いったい誰の差し金なんだろう。 ねぇ、フィラン。」

「……」

 そんなの知るかぼけぇ!

 なんて心の中では毒づくけれど、相手ーーアル君に刺激を与えないためにも、うっかり口を滑らして変なこと言わないようにお口にチャックの私。

 じゃあゲームしよう! なんて一言で、承諾の返事をするまもなく『ヒトの王役の駒』にされてしまった私は、気持ち悪い目玉が映し出している状況を、檻の中、おとなしく王冠をかぶり、椅子に座り見守るしかないのだ。

「さて、只の兵隊を見るのはこれくらいにして、今度は役割を持った駒の方でも見てみようか? フィランは誰がみたい?」

「……。(ぷいっ!)」

「だんまりかぁ。 僕はおしゃべりしたいのに。 そうだなぁ、じゃあ、まずは……うん、やっぱり派手になりそうな騎士からいこうかな。」

 アル君の言葉に反応した目玉が、ぎょろりと瞼のような皮膚の下で一回転して戻ってくると、映し出された映像が、変わった。







 ガラン、と、金属を石畳の上に放り投げた音がした。

 鞘が転がって、くるくると回りながら滑ってどこかへ消えた。

『コロス、コロス、コロス…。』

 瘴気を凝って作ったよう闇色の大きな両手剣ツーハンデッドソードに腕を瘴気で決して離さないようにと瘴気で雁字搦めにされたその状態は、関節も固定されているために行動に制限がでそうだ。

 しかし不自然な動きをしながらもその両手剣を振りまわしているのは、彼本人よりも数倍大きな人型の瘴気に細い腕で絡めとられて操り人形状態の見習い騎士である。

 瘴気に操られるままに両手剣を素早く繰り出しては、白銀の剣槍に弾かれるのを繰り返している。

 剣槍を繰り出しているのは、白銀の鎧を着た虎の獣人騎士だ。

「可哀想になぁ……。」

 何の感情もこもらない表情で、操られるままに両手剣を繰り出すマーカスをじりじりと壁際に追い詰めながら観察している虎形の騎士は、茜色の瞳の奥の瞳孔をぎゅんっと細くした。

 瘴気に絡めとられた見習い騎士の体勢を崩そうと大きく剣槍を振ると、はじかれた両手剣の束の先にあたり、彼の左胸に輝く後ろ盾のバッジが地面に落ちた。

 足元に滑って止まったそれを、ひょいっと摘んで確認する。

「辺境騎士団長の家のブローチにAクラスの冒険者の証と旅団の証、それから青い綺羅星の家紋……なるほど、フィラン嬢のクラスメイト……第4近衛騎士団団長ヴァレリィ家の次男坊のマーカスか。」

 ゆっくり観察をしながら剣をはじき、かわし、間合いを詰める。

 瘴気から垂れ下がった細い糸のようなものに絡め捕られた体は、彼を覆うように立つ後ろの瘴気に連動しているように見える。

 なるほど、あれは市井でよく見る子供劇の操り人形と一緒なのかもしれない。

「じゃぁアレを切れば、動きを抑えられるのかな?」

 首をかしげ、自分の胴を断とうと一文字に振り切られた両手剣をしゃがんでかわすと、虎頭の白銀の騎士はそのまま地面を強く踏み込み、マーカスの頭上へと飛び跳ねた。

 構えた剣槍を、瘴気の左肩にあたる部分に向かって渾身の力で振り下ろす。

「不発か。」

 大きな音はしたものの、振り下ろした腕に何の衝撃も受けることがなかったのだ。

 空気を切る音を聞きながら、くるんと一回転して彼らの背後に降り立ち様子をうかがった虎頭の騎士は、くるくると地面を回転しながら自分の足元にまで転がってきたものを確認し、バリバリと掻き毟りながら、忌々しく舌打ちしてその獣形態を解いた。

「残酷なことを……。」

 金と黒のメッシュの短髪の頭をバリバリと掻きむしり続けながら、やれやれと剣槍を肩に乗せる。

 自分が切り裂いた瘴気は、その音に合わせて確かに左肩に裂け目ができた。

 しかしそれは、つなぎ合わさるように裂け目を元に戻しながら、ゆるゆるとこっちを向きなおしてくる。

 問題は、その糸の先だ。

「……知らなかった事とはいえ、俺の観察不足だ。 鑑定も低級では万能と呼ぶにはあまりにも拙い……悪かったな。 スキル展開・『土魔法――古代の甲羅』。」

 足元に転がってきたものに自分の付けていたローブをかけると土魔法をかけて保護する。

「うまくいけばくっつくか……とりあえず、王国に戻ったら軍が所有しているフィラン嬢の特級ポーションを大盤振る舞いしてやるよ、だから……。」

 肩に抱えた剣槍を構えると、彼らを見た。

 すっかり形を元に戻した瘴気の下には、左腕を失い、目元を隠していた瘴気の腕が落ち、虚ろな目でこちらを見ているマーカスが、顔色一つ変えずに大きな両手剣を片手だけで構えてこちらに向かって地を蹴った。

 片手で繰り広げてくる何の手ごたえもなかった軽い剣技は、少しずつ重さと素早さを付けてくる。

 瘴気が体の支配を強めているのだろう。

 長引かせるのは得策ではないと分かった白銀の騎士はにやりと笑った。

「マーカス。 目隠しが外れてようやくわかったぜ。 アカデミーの騎士科の最初の実技訓練の時以来だな。」

 素早さを増しながら両手剣を振りあげて迫ってくるマーカスの太刀筋を、剣槍で交わしながら笑った。

 左肩の傷口は、瘴気で覆われていて、今のところ血は、出ていない。

 彼を侵食するためか、失血死させないためか、その両方か。

「このままじゃ可哀想だから助けてやる。 まぁ少々荒っぽくするが、せいぜい耐えてくれよっ! スキル展開・土魔法『大地の鳴哮』っ!」

 どちらにしても、この戦いは長引かせてはいけないと分かった白銀の騎士は、目の前で振り下ろされた両手剣を剣槍で受け止めると、衝撃波を与える魔法を付与した左足で力いっぱいマーカスの腹を蹴った。

 影と一緒に壁まで蹴り飛ばされたマーカスの背後の瘴気は、狙い通り一度マーカスの元から辺りに散った。

 しかし、じわじわと砂糖に群がる蟻のように集まっていく。

 瘴気が形をとるほど集まる前に、マーカスの懐まで素早く入り込んだ白銀の騎士は、正気ではない彼の胸倉をねじりあげた。

「マーカス・ヴァレリィ! お前の親父は本当に強い男だ!」

 白銀の騎士は、何の呪いか人よりも長く生き、数々の部下たちを迎え入ては送り出してきた。

 英雄と呼ばれ、守護神と呼ばれ、帝国軍の頂点たる将軍職にいる彼が認めるほどに、マーカスの父親は心の強い人だ。

 だからこそ、彼の忠心を、献身を報いるために、彼にこの『息子』を返さなければいけない。

「お前の父親の体をみたことがあるか!? お前の父の右肩から左腹にかけて大きな傷があるはずだ。 皇妃陛下を守った大きな傷! あれは暗殺者に皇妃陛下が襲われた時にその身を呈して陛下の盾となり、致命傷にもなり得たあの傷を負ってなお、彼は剣をふるって皇妃陛下を守り通したのだ! お前の父は騎士の鏡! お前はその血を引いているのだろう? 誇り高きあの父親の息子だろう! ならば抗え! 抗って、這いずって……」

 瘴気の形が完全に戻り、マーカスを絡め取る。

 胸ぐらを掴んだままの、顔が目と鼻の先にある状態での、短い間合いでマーカスの手によって振り下ろされた両手剣。

 それを避けるように後ろに退いた彼の鎧の胸元に、剣の先だけがわずかに当たった。

 鎧と剣のこすれあうわずかな金属音。

「ヒトとして戻って来い! お前は誇り高きルフォート・フォーマの騎士だろう!」

 両手剣を振り上げた右手が、わずかに動きを止めた。

 カタカタと震える両手剣を支える右手の奥にある、虚ろであったはずの彼の瞳に水の膜が揺れた。

「フェリオ将軍……」

「あぁ、帰って来い、マーカス・ヴァレリー。」

 にやり、と笑った白銀の将軍の顔を映したマーカスの頬に、涙がつたって落ちた。

 彼を絡み取る瘴気は彼の右腕を飲み込み、両手剣を振り下ろすように操ろうと動いた。





 ぱきん、と、アルフレッドの被っている王冠の八つの柱の一つが折れた。






 マーカスの両手剣は、自分に覆い被さる瘴気の真ん中を横一閃に切り裂いた。

 自らが操っていた人形に一刀両断された瘴気ははじけ飛んでいく。

 剣をふるったマーカス自身は、瘴気からの支配を解かれ、腕を失った左肩と切り裂かれた腹の傷から大量の血飛沫を噴き上げながら、力なく後ろに向かって倒れていった。

「っと! スキル展開『土魔法――金の針子』っ!」

 それを左腕で抱き留め、血が噴き出した左肩と腹に魔法をかけ始めた白銀の将軍の顔を、マーカスは瞳に映した。

「フェ……リオ将軍……。 俺、が……弱いばかり、に……。」

「しゃべるな。 今は寝るがいい。」

 言葉と共に吐き出される血に、己の魔力の少なさを歯ぎしりしながら答える。

 その言葉を耳にしたかどうかはわからないが、彼は頬を血と、新しい涙に濡らしながら意識を手放した。

 つたない治癒魔法と、緊急用に持ってきていたフィラン印のポーションで、なんとかあらかたの傷口だけはふさぐことができ、安堵した建国以来の常勝将軍・白銀の騎士――ロギンティイ・フェリオは、気を失ったマーカスとその腕を抱き上げた。

 そのとき、ガラリと音がした。

「なんだ?」

 マーカスを抱き上げたまま音のした方を見れば、残った右手に握り締めた刀身を蒼銀に戻した両手剣だと気が付いた。

 にやり、と、笑う。

「マーカス、お前は誠、王宮の騎士だと認める。 心から誇るがいい。」

 彼らの足元に浮かび上がった白い魔法陣が彼らを飲み込み転送した直後、その空間は、落としたままの後ろ盾ブローチを飲み込んで崩れ落ちていった。






 ぎりぎりと音が鳴る程に、棍の持ち手を握る拳に力を込めた。

 漆黒の髪をしっかりと高く結い上げ、肌の露出の少ない、しかしその体の線をしっかりと出すような動きやすい東方の武闘服に身を包んだ美しい女はその空間に立ち、哀れな操り人形に目をやった。

「そう、わたくしには貴女があてがわれたのね。」

 一つの溜息をついて、目の前に瘴気にからめとられた少女を静かに見据えたままカーテシーをする。

「ごきげんよう。 茶会であった時以来ね、ビオラネッタ嬢。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

ヒロインの双子の姉に転生したので妹と一緒に自由を目指します!

星崎 杏
ファンタジー
妹に頼まれたアイスを買いにコンビニに行った帰りに、子供を庇って車に引かれたら、神様に謝罪され、妹が好きな乙女ゲームの世界に転生することになった。 ゲームに出てくることのない、ヒロインの双子の姉に転生した。 ヒロインの双子の姉に転生した私と妹の、のんびりスローライフが始まる?! 初めての作品となります。誤字脱字等がありましたら教えてもらえたら嬉しいです。 念のためR15にさせてもらっています。 主人公視点がなかったりしますが、女主人公です。

最強賢者、ヒヨコに転生する。~最弱種族に転生してもやっぱり最強~

深園 彩月
ファンタジー
最強の賢者として名を馳せていた男がいた。 魔法、魔道具などの研究を第一に生活していたその男はある日間抜けにも死んでしまう。 死んだ者は皆等しく転生する権利が与えられる。 その方法は転生ガチャ。 生まれてくる種族も転生先の世界も全てが運任せ。その転生ガチャを回した最強賢者。 転生先は見知らぬ世界。しかも種族がまさかの…… だがしかし、研究馬鹿な最強賢者は見知らぬ世界だろうと人間じゃなかろうとお構い無しに、常識をぶち壊す。 差別の荒波に揉まれたり陰謀に巻き込まれたりしてなかなか研究が進まないけれど、ブラコン拗らせながらも愉快な仲間に囲まれて成長していくお話。 ※拙い作品ですが、誹謗中傷はご勘弁を…… 只今加筆修正中。 他サイトでも投稿してます。

辺境伯令嬢に転生しました。

織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。 アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。 書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。

異世界道中ゆめうつつ! 転生したら虚弱令嬢でした。チート能力なしでたのしい健康スローライフ!

マーニー
ファンタジー
※ほのぼの日常系です 病弱で閉鎖的な生活を送る、伯爵令嬢の美少女ニコル(10歳)。対して、亡くなった両親が残した借金地獄から抜け出すため、忙殺状態の限界社会人サラ(22歳)。 ある日、同日同時刻に、体力の限界で息を引き取った2人だったが、なんとサラはニコルの体に転生していたのだった。 「こういうときって、神様のチート能力とかあるんじゃないのぉ?涙」 異世界転生お約束の神様登場も特別スキルもなく、ただただ、不健康でひ弱な美少女に転生してしまったサラ。 「せっかく忙殺の日々から解放されたんだから…楽しむしかない。ぜっっったいにスローライフを満喫する!」 ―――異世界と健康への不安が募りつつ 憧れのスローライフ実現のためまずは健康体になることを決意したが、果たしてどうなるのか? 魔法に魔物、お貴族様。 夢と現実の狭間のような日々の中で、 転生者サラが自身の夢を叶えるために 新ニコルとして我が道をつきすすむ! 『目指せ健康体!美味しいご飯と楽しい仲間たちと夢のスローライフを叶えていくお話』 ※はじめは健康生活。そのうちお料理したり、旅に出たりもします。日常ほのぼの系です。 ※非現実色強めな内容です。 ※溺愛親バカと、あたおか要素があるのでご注意です。

異世界で焼肉屋を始めたら、美食家エルフと凄腕冒険者が常連になりました ~定休日にはレア食材を求めてダンジョンへ~

金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
辺境の町バラムに暮らす青年マルク。 子どもの頃から繰り返し見る夢の影響で、自分が日本(地球)から転生したことを知る。 マルクは日本にいた時、カフェを経営していたが、同業者からの嫌がらせ、客からの理不尽なクレーム、従業員の裏切りで店は閉店に追い込まれた。 その後、悲嘆に暮れた彼は酒浸りになり、階段を踏み外して命を落とした。 当時の記憶が復活した結果、マルクは今度こそ店を経営して成功することを誓う。 そんな彼が思いついたのが焼肉屋だった。 マルクは冒険者をして資金を集めて、念願の店をオープンする。 焼肉をする文化がないため、その斬新さから店は繁盛していった。 やがて、物珍しさに惹かれた美食家エルフや凄腕冒険者が店を訪れる。 HOTランキング1位になることができました! 皆さま、ありがとうございます。 他社の投稿サイトにも掲載しています。

大自然の魔法師アシュト、廃れた領地でスローライフ

さとう
ファンタジー
書籍1~8巻好評発売中!  コミカライズ連載中! コミックス1~3巻発売決定! ビッグバロッグ王国・大貴族エストレイヤ家次男の少年アシュト。 魔法適正『植物』という微妙でハズレな魔法属性で将軍一家に相応しくないとされ、両親から見放されてしまう。 そして、優秀な将軍の兄、将来を期待された魔法師の妹と比較され、将来を誓い合った幼馴染は兄の婚約者になってしまい……アシュトはもう家にいることができず、十八歳で未開の大地オーベルシュタインの領主になる。 一人、森で暮らそうとするアシュトの元に、希少な種族たちが次々と集まり、やがて大きな村となり……ハズレ属性と思われた『植物』魔法は、未開の地での生活には欠かせない魔法だった! これは、植物魔法師アシュトが、未開の地オーベルシュタインで仲間たちと共に過ごすスローライフ物語。

収納持ちのコレクターは、仲間と幸せに暮らしたい。~スキルがなくて追放された自称「か弱い女の子」の元辺境伯令嬢。実は無自覚チートで世界最強⁉~

SHEILA
ファンタジー
生まれた時から、両親に嫌われていた。 物心ついた時には、毎日両親から暴力を受けていた。 4年後に生まれた妹は、生まれた時から、両親に可愛がられた。 そして、物心ついた妹からも、虐めや暴力を受けるようになった。 現代日本では考えられないような環境で育った私は、ある日妹に殺され、<選択の間>に呼ばれた。 異世界の創造神に、地球の輪廻の輪に戻るか異世界に転生するかを選べると言われ、迷わず転生することを選んだ。 けれど、転生先でも両親に愛されることはなくて…… お読みいただきありがとうございます。 のんびり不定期更新です。

処理中です...