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世界樹の根元にある小さな集落、通称『守り人の村』。
本来であればよそ者の侵入が許されないその村に僕が到着したのは、敬愛する師匠の元を発ってから十日後のことだった。
村の入り口で、一旦荷物を降ろす。
「ひいー……、やっと着いたあ……っ!」
ぐーっと大きく伸びをした。ずっと荷物を背負って根が張り巡らされた山道を登ってきたから、肩がゴキゴキだ。
額の汗を手の甲で拭いつつ、視界一杯に広がる世界樹の幹を見上げる。
「うおー圧巻……。近くで見ると本当にすごいなあ」
右を見ても左を見てもついでに上を見ても、幾重にも幹が絡み合った複雑な模様を描く大木が見える。世界の中心に位置している、世界を守り続ける生命の木だ。
「はあー、師匠も腰を痛めなければ見られたのに、残念だなあ」
本来であれば、僕ではなく師匠がここに立っている筈だった。罪悪感と興奮とがない交ぜになって、素直に喜べない。――いや、滅茶苦茶嬉しい。師匠、ありがとうございます。
ここに僕が来られたのは、僕が優れた研究者だから――ではなく、古代語研究では第一人者である師匠の腰の具合がよろしくなくて、代理で行ける脚力が並程度にはある人間が僕しかいなかったからだ。
本当、僕は幸運だと思う。師匠には悪いけど、心から師匠(の腰)に感謝しています!
伝承によると、雲に突き刺した枝の上には天界が広がっているそうだ。誰か行ったと聞いたことはないけれど、遥か彼方の昔に天界から神や妖精が降りてきたことがあるって話はあちこちの記録に残っているから、多分あるんじゃないか。いや、是非あってほしい。夢と冒険は研究者の動力なんだから。
ちなみに、地に延々と深く張った根っこの下には、死者が住まう冥界があると言われている。生き物はみな死んだら地中に埋められて、身体が土に還ると魂が根っこをすり抜けて冥界に行くんだとか。
こちらは死んだら行けるし、誰だって研究の為に死にたくはない。だから、「ま、いずれ行くし」ってことで誰も詳しく調べようとはしていない。それは世界樹の研究者である僕も同様だった。夢と冒険の方が心躍るから。
重い荷物を背負い直すと、改めて正面に向き直る。
「えーっと、入っていい……のかな?」
白っぽい石が積み上げられた外壁からは、年季が感じられた。一体いつからここに存在しているんだろう。その歴史に思いを馳せる。
と、外壁の間にぽっかりと空いた狭い隙間から、大きな男と小さな男が顔を覗かせた。
「あっ! ようやく来たな、人間代表!」
野太い声を上げたのは大きい方だ。人間の男性としては標準的な大きさの僕よりも、二回り、いや三回りは大きいかもしれない。腕の太さは、僕の腰よりも太そうだ。僕は標準ではあっても細め寄りなので、隣に並んだら大人と子供にしか見えないかもしれない。ちょっと嫌だな。
「お前が来ないと始まらないのだ! 待ちくたびれたぞ!」
「そ、それはスミマセン!」
「まあいい、人間の足じゃ来るだけで大変だっただろうしな!」
褐色よりは薄めの肌と、燃えるように赤い短髪を持つ大きな男が、僕に向かって手を上げる。人懐こそうに赤茶の瞳を細めながら笑みを浮かべた。「人間の足じゃ」という言葉に若干嫌味っぽいものを感じた気もするけど、この感じだと他意はなさそうだ。
ドスンドスンと僕の前にやってくると、大きな手を差し出す。
「俺は巨人族代表のヨルトだ! よろしくな!」
「あ、僕は人間族代表のアーウィンです。よろしくお願いします」
慌てて手を出した。すぐに力強い手ですっぽりと包まれ、上下に振られる。近くで見ると、頭ふたつ分ヨルトの方が高いのが分かった。巨人族を間近で見たのは初めてだけど、噂に違わず大きい。
ヨルトは眉が太かったり顎ががっしりしていたりと凄みがあるけど、よく見るととても男前だ。人間の町に行ったら、女性が黄色い声を上げそうだ。
すると、ヨルトの前にするりと入り込んできた小さい方が、僕の反対の手を取った。こちらは随分と華奢な手だ。
「アーウィンというのですか? 柔らかくて素敵な名前ですね」
中性的な声は柔らかく、ヨルトのような豪快さはない。
「あっ、ど、どうも!」
小さい男は、僕より頭ひとつ分ほど低かった。緑色の少し癖のある腰まで届く長い髪を、胸の前でひと括りにしている。瞳も緑色で、色白な彼は、女の子と見間違えそうなほど可愛らしい顔の持ち主だ。
着ている服の胸の右半分が剥き出しになっていなければ、女の子だと思っていたかもしれない。男の人だと分かっても直視できないくらいの色気が漂っていた。こういった雰囲気になれていない僕は、思わず目を泳がせる。
「私は小人族代表のドルグです。よろしく、アーウィン!」
「あ、よろしくお願いします」
両手をそれぞれ握られて、じっと顔を見つめられる。非常に気不味い。なんだろう、この視線……。
ヨルトが低い声を出す。
「……まさかこのような可憐な者が来るとは思ってもいなかったぞ。人間代表は老人だと聞いていたのだが」
「か、可憐? じょ、冗談は嫌ですよお……っ」
巨人族は人間を嫁にする願望を持っていると聞いたことはあるけど、残念ながら僕は男だ。どう頑張っても嫁にはなれない。
「あはは……あの、元々は師匠が来る予定だったんですが、直前に腰を痛めてしまって。代わりに弟子の僕が来ることになったんですよ」
「それはよかった」
ん? よかったって言った? 思わずぎょっとしてヨルトを見上げた。小さな手が、意外なほどの強さで僕の手を引っ張り注意を引く。今度はドルグだ。
「アーウィンの空色の瞳もキラキラ輝く金色の真っ直ぐな髪も、芸術品のように美しいですね」
「げ、芸術品?」
今度はドルグが、可愛らしい顔なのに目だけギラギラさせてじっとりと見つめ始めた。人間の町に行ったら、男性が腰砕けになりそうな色香だ。
小人族は人間の男を捕らえて男を中心にハーレムを作り上げる願望があると聞いたことがあるけど、残念ながらドルグは男だ。どう頑張ってもハーレムの一員にはなれない。
「さあ、こんな所で立ち話もなんだ。中へ入り、互いの知識を集結させようじゃないか」
ヨルトが僕の肩を抱いて、村の入り口へと誘導する。重い。
「そうですね。巨人族の大地の知識、小人族のマナの知識、そして人間族の文字の知識があれば、枯れゆく世界樹を復活させる方法もきっと見つかる筈です!」
ドルグが僕の腰にねっとりと腕を回した。近い。
地上に住まう三種族は、世界樹に定められた居住地域に分かれて住んでいる。その為、基本関わることはない。町で巨人族や小人族を見たら、人だかりができるくらい珍しいのだ。せいぜいが、偉い人たちが時折異文化交流をする程度の交流頻度である。
だからきっと二人とも、人間族が物珍しいんだろう。そう、きっと珍獣的に僕のことを見ている筈――。
「で、ですね……はは、ははは……」
初対面でのこの距離感に、僕は引きつり笑いをするしかなかった。
本来であればよそ者の侵入が許されないその村に僕が到着したのは、敬愛する師匠の元を発ってから十日後のことだった。
村の入り口で、一旦荷物を降ろす。
「ひいー……、やっと着いたあ……っ!」
ぐーっと大きく伸びをした。ずっと荷物を背負って根が張り巡らされた山道を登ってきたから、肩がゴキゴキだ。
額の汗を手の甲で拭いつつ、視界一杯に広がる世界樹の幹を見上げる。
「うおー圧巻……。近くで見ると本当にすごいなあ」
右を見ても左を見てもついでに上を見ても、幾重にも幹が絡み合った複雑な模様を描く大木が見える。世界の中心に位置している、世界を守り続ける生命の木だ。
「はあー、師匠も腰を痛めなければ見られたのに、残念だなあ」
本来であれば、僕ではなく師匠がここに立っている筈だった。罪悪感と興奮とがない交ぜになって、素直に喜べない。――いや、滅茶苦茶嬉しい。師匠、ありがとうございます。
ここに僕が来られたのは、僕が優れた研究者だから――ではなく、古代語研究では第一人者である師匠の腰の具合がよろしくなくて、代理で行ける脚力が並程度にはある人間が僕しかいなかったからだ。
本当、僕は幸運だと思う。師匠には悪いけど、心から師匠(の腰)に感謝しています!
伝承によると、雲に突き刺した枝の上には天界が広がっているそうだ。誰か行ったと聞いたことはないけれど、遥か彼方の昔に天界から神や妖精が降りてきたことがあるって話はあちこちの記録に残っているから、多分あるんじゃないか。いや、是非あってほしい。夢と冒険は研究者の動力なんだから。
ちなみに、地に延々と深く張った根っこの下には、死者が住まう冥界があると言われている。生き物はみな死んだら地中に埋められて、身体が土に還ると魂が根っこをすり抜けて冥界に行くんだとか。
こちらは死んだら行けるし、誰だって研究の為に死にたくはない。だから、「ま、いずれ行くし」ってことで誰も詳しく調べようとはしていない。それは世界樹の研究者である僕も同様だった。夢と冒険の方が心躍るから。
重い荷物を背負い直すと、改めて正面に向き直る。
「えーっと、入っていい……のかな?」
白っぽい石が積み上げられた外壁からは、年季が感じられた。一体いつからここに存在しているんだろう。その歴史に思いを馳せる。
と、外壁の間にぽっかりと空いた狭い隙間から、大きな男と小さな男が顔を覗かせた。
「あっ! ようやく来たな、人間代表!」
野太い声を上げたのは大きい方だ。人間の男性としては標準的な大きさの僕よりも、二回り、いや三回りは大きいかもしれない。腕の太さは、僕の腰よりも太そうだ。僕は標準ではあっても細め寄りなので、隣に並んだら大人と子供にしか見えないかもしれない。ちょっと嫌だな。
「お前が来ないと始まらないのだ! 待ちくたびれたぞ!」
「そ、それはスミマセン!」
「まあいい、人間の足じゃ来るだけで大変だっただろうしな!」
褐色よりは薄めの肌と、燃えるように赤い短髪を持つ大きな男が、僕に向かって手を上げる。人懐こそうに赤茶の瞳を細めながら笑みを浮かべた。「人間の足じゃ」という言葉に若干嫌味っぽいものを感じた気もするけど、この感じだと他意はなさそうだ。
ドスンドスンと僕の前にやってくると、大きな手を差し出す。
「俺は巨人族代表のヨルトだ! よろしくな!」
「あ、僕は人間族代表のアーウィンです。よろしくお願いします」
慌てて手を出した。すぐに力強い手ですっぽりと包まれ、上下に振られる。近くで見ると、頭ふたつ分ヨルトの方が高いのが分かった。巨人族を間近で見たのは初めてだけど、噂に違わず大きい。
ヨルトは眉が太かったり顎ががっしりしていたりと凄みがあるけど、よく見るととても男前だ。人間の町に行ったら、女性が黄色い声を上げそうだ。
すると、ヨルトの前にするりと入り込んできた小さい方が、僕の反対の手を取った。こちらは随分と華奢な手だ。
「アーウィンというのですか? 柔らかくて素敵な名前ですね」
中性的な声は柔らかく、ヨルトのような豪快さはない。
「あっ、ど、どうも!」
小さい男は、僕より頭ひとつ分ほど低かった。緑色の少し癖のある腰まで届く長い髪を、胸の前でひと括りにしている。瞳も緑色で、色白な彼は、女の子と見間違えそうなほど可愛らしい顔の持ち主だ。
着ている服の胸の右半分が剥き出しになっていなければ、女の子だと思っていたかもしれない。男の人だと分かっても直視できないくらいの色気が漂っていた。こういった雰囲気になれていない僕は、思わず目を泳がせる。
「私は小人族代表のドルグです。よろしく、アーウィン!」
「あ、よろしくお願いします」
両手をそれぞれ握られて、じっと顔を見つめられる。非常に気不味い。なんだろう、この視線……。
ヨルトが低い声を出す。
「……まさかこのような可憐な者が来るとは思ってもいなかったぞ。人間代表は老人だと聞いていたのだが」
「か、可憐? じょ、冗談は嫌ですよお……っ」
巨人族は人間を嫁にする願望を持っていると聞いたことはあるけど、残念ながら僕は男だ。どう頑張っても嫁にはなれない。
「あはは……あの、元々は師匠が来る予定だったんですが、直前に腰を痛めてしまって。代わりに弟子の僕が来ることになったんですよ」
「それはよかった」
ん? よかったって言った? 思わずぎょっとしてヨルトを見上げた。小さな手が、意外なほどの強さで僕の手を引っ張り注意を引く。今度はドルグだ。
「アーウィンの空色の瞳もキラキラ輝く金色の真っ直ぐな髪も、芸術品のように美しいですね」
「げ、芸術品?」
今度はドルグが、可愛らしい顔なのに目だけギラギラさせてじっとりと見つめ始めた。人間の町に行ったら、男性が腰砕けになりそうな色香だ。
小人族は人間の男を捕らえて男を中心にハーレムを作り上げる願望があると聞いたことがあるけど、残念ながらドルグは男だ。どう頑張ってもハーレムの一員にはなれない。
「さあ、こんな所で立ち話もなんだ。中へ入り、互いの知識を集結させようじゃないか」
ヨルトが僕の肩を抱いて、村の入り口へと誘導する。重い。
「そうですね。巨人族の大地の知識、小人族のマナの知識、そして人間族の文字の知識があれば、枯れゆく世界樹を復活させる方法もきっと見つかる筈です!」
ドルグが僕の腰にねっとりと腕を回した。近い。
地上に住まう三種族は、世界樹に定められた居住地域に分かれて住んでいる。その為、基本関わることはない。町で巨人族や小人族を見たら、人だかりができるくらい珍しいのだ。せいぜいが、偉い人たちが時折異文化交流をする程度の交流頻度である。
だからきっと二人とも、人間族が物珍しいんだろう。そう、きっと珍獣的に僕のことを見ている筈――。
「で、ですね……はは、ははは……」
初対面でのこの距離感に、僕は引きつり笑いをするしかなかった。
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