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23話 モグラ獣人ニコラ
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夏はエーヴァの苦手とする季節だ。
角が抜け落ちて違和感がある上、少し動いても汗が出るし、体にこもった熱が逃げにくい。
北方出身者には、夏の体調不良はよく見られることだった。
逆に、ディミトリスやマリトは、南方出身なので夏に強かった。
きつそうにしているエーヴァを、二人は心配している。
「エーヴァ、今日は休んではどうかな? 顔色が良くないよ」
「血の気が引いているし、フラフラしているわ。エーヴァさん、お医者さんに診てもらいましょう」
小学校はすでに夏休み期間に入っている。
しかし、エーヴァは保護者との個人面談を控え、その資料作りのために連日残業をしていた。
それが祟ったのかもしれない。
このところ、ずっと吐き気がしていた。
朝食に出される大好きなライ麦パンも、残してしまう。
夏風邪を引いたのかもしれないとエーヴァは予想していたが、そうではなかった。
仕事を休んでベッドへ横になっていたエーヴァを、診察してくれたのはかかりつけ医のベンジャミンだ。
問診の間に、ロマナが前向きに治療に励んでいることも教えてもらった。
そしてベンジャミンが下した診断が、エーヴァは妊娠しているのではないかというものだった。
「エーヴァさんの症状は、夏風邪とは異なります。もう少し日数が経てば、お腹が大きくなって、はっきりするでしょう」
腕のいい産婆を紹介しますよ、とまだ状況を飲み込めていないディミトリスに言葉を残し、ベンジャミンは帰っていった。
「まあ! まあ! まあ! どうしたらいいの? こういうときは? 私じゃ分からないから、ニコラを呼んでくるわね!」
そう叫ぶと、マリトは興奮気味にエーヴァの部屋を出て行く。
いつもなら使用人にニコラを呼ぶよう頼むのだが、マリトも思考回路が追い付いていないようだ。
自らニコラの部屋まで走っていってしまった。
エーヴァは妊娠している可能性を指摘されてから、ずっとお腹に手をやり、そこを見ている。
「エーヴァ……その」
ようやく動いたディミトリスは、エーヴァの横たわるベッドの脇に跪き、エーヴァの手に己の手を重ねる。
「僕は今、とても嬉しいと思っている。だが、妊娠は女性ばかりがつらいと聞く。実際に、今もこうして苦しんでいるのはエーヴァだ。……エーヴァのつらさを、肩代わりできないことが僕は不甲斐ない」
慶事を喜びたいけれど、エーヴァのことが心配だ。
ディミトリスの複雑な表情が、そう言っていた。
エーヴァはディミトリスの手を握り返す。
「私も嬉しいと思っています。だけど、まだ実感が湧かないんです。……なんだか、ふわふわした気持ちで」
そう言うエーヴァは、少しだけ頬を赤らめた。
可愛いエーヴァに我慢が出来ず、ディミトリスはその頬にキスをする。
「何でも言って欲しい。エーヴァの望みは、全て僕が叶える。出産するまで、僕をエーヴァの手足だと思って」
きりっとした顔つきになったディミトリスは、エーヴァへの忠誠を誓う。
くすぐったい気持ちでそれを聞いていたエーヴァの耳に、ドタドタと慌ただしい足音が届いた。
音のする方へ顔を向けると、嬉々としたマリトが困惑顔のニコラの腕を引っ張って部屋へ入ってきた。
「さあ、エーヴァさんを見てちょうだい、ニコラの出番よ!」
「私が勉強しているのは、ナニーの資格なんですよ。赤ちゃんが生まれないと、私の出番じゃないんですよ」
マリトに強引につれてこられて、やれやれといった風情のニコラだったが、エーヴァにはおめでとうございますと笑顔で声をかけてくれた。
「ニコラさん、赤ちゃんが生まれたら、私にいろいろ教えてくれませんか?」
「そうだわ! ニコラがナニーの資格を取得したら、このままうちで働けばいいじゃない!?」
「マリト、それはニコラが決めることだよ。とは言え、僕もエーヴァも気心が知れたニコラなら、安心して任せられるんだけどね」
三者三様で妊娠の知らせに嬉しさをあふれさせるエーヴァ、マリト、ディミトリスの姿を見て、ニコラはおかしくなった。
まだ合格するかも分からない内から、娼婦あがりのニコラを、大事な子のナニーとして迎え入れようとしてくれる。
そんな3人の気持ちが嬉しかった。
ニコラは比較的裕福な家庭に生まれ育ったが、兄が悪友にそそのかされて怪しい投機に出資、大失敗して一家は多大な借金を抱えてしまう。
両親は返済のために、所有していたあらゆる私財を手放し、金の無心に駆けずり回った。
その隙に元凶である兄は行方をくらます。
まだ幼い妹にまで苦労をさせたくなくて、ニコラは自らも借金を背負い、高級娼婦となることを決意した。
しかし借金取りに薄暗い部屋へ誘導され、満足に内容を読めないのにニコラは契約書にサインをしてしまった。
モグラ獣人の目が悪いことは有名だ。
相手は最初から、世間知らずで箱入りのニコラを、だますつもりだったのだ。
4年で年季が明けるはずが、5年経っても借金の半分も返し終えていなかった。
おかしいと気づいたニコラが娼館の店主に楯突いているところを、接待で店に来ていたディミトリスが助けた。
ディミトリスは娼館が入っている建物の所有者に、このまま娼館で行われている不正を見逃すなら、こちらも警察への通報を躊躇わないと牽制してくれた。
ディミトリスは不動産業界で顔が利く。
睨まれたら商売がし難くなると思ったのだろう。
建物の所有者に促され、娼館の店主は娼婦たちと交わした契約書を書き直し、ニコラは自分が担った分の借金を返済し終えたのだ。
その後、家族が離散していたことを知り、帰る家をなくしたニコラを、ディミトリスは妻として迎え入れ、これまで支援し続けてくれた。
こんなことで恩が返せるとは思えないが、今のニコラに出来ることはこれしかない。
「必ず合格してナニーになります。お返事はそれからさせてください」
ニコラは毅然と宣言したのだった。
◇◆◇
エーヴァが校長先生に、妊娠したかもしれないと報告すると、体調に気をつけて、無理のない範囲で仕事をするよう約束させられた。
つい頑張ってしまうエーヴァに、校長先生なりに釘を刺しておきたかったのだろう。
保護者との個人面談については、副担任の先生が半分を受け持ってくれることになり、エーヴァの負担は軽くなった。
夏休みが終わると、生徒たちは学年が1つ上がり、エーヴァが受け持っていた学級には新しい担任の先生が就いた。
エーヴァが産休と育休を取りやすいように、校長先生が配慮してくれたのだ。
今、エーヴァは担任と副担任の補佐として、体調のいいときだけ小学校で働いている。
相変わらずディミトリスは、愛するエーヴァを壊れ物を扱うように大切に送迎した。
次第にディミトリスの存在が小学校でも公となり、二人の結婚の話が自然と広まっていくのだった。
そうして穏やかに週数を重ね、エーヴァのお腹はゆるやかに膨らんでいった。
間違いなく妊娠しているとベンジャミンが判断して、すぐに産婆の手配をしてくれた。
ベンジャミン推薦のキツネザル獣人の産婆が、定期的にエーヴァのお腹を観察しては、赤ちゃんは順調ですよと言ってくれる。
その言葉が嬉しくて、エーヴァはディミトリスと手を取り合って喜んだ。
秋も深まれば、ディミトリスとの結婚式が待っている。
産婆からは、ちょうど安定期だから、大丈夫でしょうとお墨付きをもらっていた。
デザイナーと試行を重ねたウエディングドレスが出来上がったとマリトが知らせに来たり、資格試験を受けたニコラが自己採点では合格圏内に入っていたと教えてくれたり。
エーヴァとその周囲は、温かく幸せな未来に向かって、進んでいた。
◇◆◇
そんなエーヴァとは裏腹に、疑心暗鬼になって神経をすり減らしているアンネのもとに、ようやくビリーからの連絡が入る。
「姉ちゃん、番さんが通ってる場所、やっと突き止めたよ」
角が抜け落ちて違和感がある上、少し動いても汗が出るし、体にこもった熱が逃げにくい。
北方出身者には、夏の体調不良はよく見られることだった。
逆に、ディミトリスやマリトは、南方出身なので夏に強かった。
きつそうにしているエーヴァを、二人は心配している。
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しかし、エーヴァは保護者との個人面談を控え、その資料作りのために連日残業をしていた。
それが祟ったのかもしれない。
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夏風邪を引いたのかもしれないとエーヴァは予想していたが、そうではなかった。
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問診の間に、ロマナが前向きに治療に励んでいることも教えてもらった。
そしてベンジャミンが下した診断が、エーヴァは妊娠しているのではないかというものだった。
「エーヴァさんの症状は、夏風邪とは異なります。もう少し日数が経てば、お腹が大きくなって、はっきりするでしょう」
腕のいい産婆を紹介しますよ、とまだ状況を飲み込めていないディミトリスに言葉を残し、ベンジャミンは帰っていった。
「まあ! まあ! まあ! どうしたらいいの? こういうときは? 私じゃ分からないから、ニコラを呼んでくるわね!」
そう叫ぶと、マリトは興奮気味にエーヴァの部屋を出て行く。
いつもなら使用人にニコラを呼ぶよう頼むのだが、マリトも思考回路が追い付いていないようだ。
自らニコラの部屋まで走っていってしまった。
エーヴァは妊娠している可能性を指摘されてから、ずっとお腹に手をやり、そこを見ている。
「エーヴァ……その」
ようやく動いたディミトリスは、エーヴァの横たわるベッドの脇に跪き、エーヴァの手に己の手を重ねる。
「僕は今、とても嬉しいと思っている。だが、妊娠は女性ばかりがつらいと聞く。実際に、今もこうして苦しんでいるのはエーヴァだ。……エーヴァのつらさを、肩代わりできないことが僕は不甲斐ない」
慶事を喜びたいけれど、エーヴァのことが心配だ。
ディミトリスの複雑な表情が、そう言っていた。
エーヴァはディミトリスの手を握り返す。
「私も嬉しいと思っています。だけど、まだ実感が湧かないんです。……なんだか、ふわふわした気持ちで」
そう言うエーヴァは、少しだけ頬を赤らめた。
可愛いエーヴァに我慢が出来ず、ディミトリスはその頬にキスをする。
「何でも言って欲しい。エーヴァの望みは、全て僕が叶える。出産するまで、僕をエーヴァの手足だと思って」
きりっとした顔つきになったディミトリスは、エーヴァへの忠誠を誓う。
くすぐったい気持ちでそれを聞いていたエーヴァの耳に、ドタドタと慌ただしい足音が届いた。
音のする方へ顔を向けると、嬉々としたマリトが困惑顔のニコラの腕を引っ張って部屋へ入ってきた。
「さあ、エーヴァさんを見てちょうだい、ニコラの出番よ!」
「私が勉強しているのは、ナニーの資格なんですよ。赤ちゃんが生まれないと、私の出番じゃないんですよ」
マリトに強引につれてこられて、やれやれといった風情のニコラだったが、エーヴァにはおめでとうございますと笑顔で声をかけてくれた。
「ニコラさん、赤ちゃんが生まれたら、私にいろいろ教えてくれませんか?」
「そうだわ! ニコラがナニーの資格を取得したら、このままうちで働けばいいじゃない!?」
「マリト、それはニコラが決めることだよ。とは言え、僕もエーヴァも気心が知れたニコラなら、安心して任せられるんだけどね」
三者三様で妊娠の知らせに嬉しさをあふれさせるエーヴァ、マリト、ディミトリスの姿を見て、ニコラはおかしくなった。
まだ合格するかも分からない内から、娼婦あがりのニコラを、大事な子のナニーとして迎え入れようとしてくれる。
そんな3人の気持ちが嬉しかった。
ニコラは比較的裕福な家庭に生まれ育ったが、兄が悪友にそそのかされて怪しい投機に出資、大失敗して一家は多大な借金を抱えてしまう。
両親は返済のために、所有していたあらゆる私財を手放し、金の無心に駆けずり回った。
その隙に元凶である兄は行方をくらます。
まだ幼い妹にまで苦労をさせたくなくて、ニコラは自らも借金を背負い、高級娼婦となることを決意した。
しかし借金取りに薄暗い部屋へ誘導され、満足に内容を読めないのにニコラは契約書にサインをしてしまった。
モグラ獣人の目が悪いことは有名だ。
相手は最初から、世間知らずで箱入りのニコラを、だますつもりだったのだ。
4年で年季が明けるはずが、5年経っても借金の半分も返し終えていなかった。
おかしいと気づいたニコラが娼館の店主に楯突いているところを、接待で店に来ていたディミトリスが助けた。
ディミトリスは娼館が入っている建物の所有者に、このまま娼館で行われている不正を見逃すなら、こちらも警察への通報を躊躇わないと牽制してくれた。
ディミトリスは不動産業界で顔が利く。
睨まれたら商売がし難くなると思ったのだろう。
建物の所有者に促され、娼館の店主は娼婦たちと交わした契約書を書き直し、ニコラは自分が担った分の借金を返済し終えたのだ。
その後、家族が離散していたことを知り、帰る家をなくしたニコラを、ディミトリスは妻として迎え入れ、これまで支援し続けてくれた。
こんなことで恩が返せるとは思えないが、今のニコラに出来ることはこれしかない。
「必ず合格してナニーになります。お返事はそれからさせてください」
ニコラは毅然と宣言したのだった。
◇◆◇
エーヴァが校長先生に、妊娠したかもしれないと報告すると、体調に気をつけて、無理のない範囲で仕事をするよう約束させられた。
つい頑張ってしまうエーヴァに、校長先生なりに釘を刺しておきたかったのだろう。
保護者との個人面談については、副担任の先生が半分を受け持ってくれることになり、エーヴァの負担は軽くなった。
夏休みが終わると、生徒たちは学年が1つ上がり、エーヴァが受け持っていた学級には新しい担任の先生が就いた。
エーヴァが産休と育休を取りやすいように、校長先生が配慮してくれたのだ。
今、エーヴァは担任と副担任の補佐として、体調のいいときだけ小学校で働いている。
相変わらずディミトリスは、愛するエーヴァを壊れ物を扱うように大切に送迎した。
次第にディミトリスの存在が小学校でも公となり、二人の結婚の話が自然と広まっていくのだった。
そうして穏やかに週数を重ね、エーヴァのお腹はゆるやかに膨らんでいった。
間違いなく妊娠しているとベンジャミンが判断して、すぐに産婆の手配をしてくれた。
ベンジャミン推薦のキツネザル獣人の産婆が、定期的にエーヴァのお腹を観察しては、赤ちゃんは順調ですよと言ってくれる。
その言葉が嬉しくて、エーヴァはディミトリスと手を取り合って喜んだ。
秋も深まれば、ディミトリスとの結婚式が待っている。
産婆からは、ちょうど安定期だから、大丈夫でしょうとお墨付きをもらっていた。
デザイナーと試行を重ねたウエディングドレスが出来上がったとマリトが知らせに来たり、資格試験を受けたニコラが自己採点では合格圏内に入っていたと教えてくれたり。
エーヴァとその周囲は、温かく幸せな未来に向かって、進んでいた。
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