31 / 56
第三十一話……邪魔者カーヴ
しおりを挟む
――翌朝。
厄介な来訪者がA-22基地に来ていた。
「カーヴさん、貴方はなんてことを仰るのです! 王家を上回る力など、身の程知らずも大概にしなさい。このよそ者軍師さん!」
やってきたのは、【反戦平和党】のレア=クノールという女性議員だった。
フランツさんから私の提言を聞いて、朝から抗議に来ているのだった。
「それくらいの力がないと、強力なマーダ連邦に負けてしまいますよ」
私は困ったそぶりをして返事をする。
ちなみに私は朝は弱い方だ。
朝から大声を出すのは、勘弁してほしい。
「マーダ星人と言えども、話せばわかるはずです。戦争の準備などせずに、とっとと和平交渉をするのです!」
相手は人類を食うような相手だ。
到底和平など望めるはずはない。
そういう相手には戦うしか道が残されていないと私は思う。
……が、平和を望む声は大きく、そういった民意を汲んでこそ、こういう意見を言う議員が力を得ているのも事実であった。
「そもそも、貴方のような人がいるから、マーダ星人は襲ってくるのです! 早くこのアーバレストを離れ、どこかへ行ってください!」
……どうやら、私がいるからマーダが攻めて来るらしい。
とにかく大声でまくし立てられる。
――ウウウー!
……が、突然に非常警報が鳴る。
神の助けだろうか?
「このお話は、後日!」
「……」
『仕方がないわね』と言いたげな議員を他所に、私は急いでA-22基地の指令室に向かう。
「どうした!? 何があった!?」
急いで指令室に来るも、部屋にいたのはブタ型バイオロイドのブルーだけであった。
ちなみに彼は凄く寛いでいた。
「いや、旦那がピンチだったんで、司令官室の警報だけ鳴らしたんですよ!」
彼はスナック菓子を食べながら返事をする。
他の人員はおらず、平穏な指令室。
……どうやら、このブタ野郎にたすけられたようである。
「旦那、昼飯はおごりでお願いしますよ! ふっふっふ」
「……くっ、給料日前なのに……」
昼食時、奴に比較的高級な食堂に連れていかれ、ステーキ定食を3人前も食べられてしまった。
給料日前に、非常に高価な本物の肉を食べる羽目に……。
私としては、色々な意味で大きな敗戦であった。
☆★☆★☆
――昼食後。
「ぽんぽこぽん」
クリシュナに搭載している艦載機の内、二足歩行型可変タイプの【ドライブアーマー】を、訓練を兼ねて動かす。
今回、私の他のパイロット候補はポコリンだ。
クリシュナの搭載兵器は生体認証が厳しく、管制要員のブルーを除くと、適応者がタヌキ型生命体のポコリンしかいなかったのだ。
「ポコリン発進できるか!?」
『ぽこぽんぽん』
……ぽこぽこしか言ってないが、大丈夫なのだろうか?
【システム通知】……ポコリンは言葉を認識できますが、話すことは出来ません。
しかし、任務に支障はないと思われます。
私の副脳が私の疑問に応じてくれた。
どうやら大丈夫らしい。
ポコリンは全長30cmなので、搭乗シートが大きく余る。
シートの隙間に座布団を詰め込み、何とか発進にこぎつけた。
「ドライブアーマー壱号機発進!」
『ぽこぉぉぉ!』
――ドシーン
発進直後、クリシュナの後方に土煙が上がる。
ポコリンは機体認証には成功したものの、彼の乗る【ドライブアーマー】は電磁カタパルト射出後に転倒。
私とブルーは大慌てでポコリンの救出に向かった。
「次はしっかり頼むぞ!」
『ぽこぉぉぉ!』
――ドシーン!
再び土煙が上がる。
『ぽこぉぉぉ!』
ポコリンは何度も転倒を繰り返し、28度目にようやく発進が成功した。
さらにこの日、更なる猛訓練を継続。
さしもの【ドライブアーマー】も、搭乗員のポコリンも生傷が絶えない体となった。
☆★☆★☆
――その晩。
夕食が終わった頃に、フランツさんがA-22基地にふらりとやって来た。
彼の顔色は悪い。
「カーヴ殿、少し良いかな?」
「はい、どうぞ!」
私は机の前のソファーを勧める。
「火もくれるかな?」
「あ、どうぞ!」
私はフランツさんにライターと灰皿を差し出す。
彼は煙草に火を付け、ふぅーっと吸い込んだ煙を吐き出した。
「……でな、例の件はダメになった」
「大きな力を持つべきという件ですか!?」
「ああ、閣僚は全員反対だった。お嬢様は賛成なのだがな。……でね、そんなことを言いだすカーヴ殿を追放しようと言い出す輩まで出て来たんだ」
「クノール議員とかですか?」
「ああ、よくわかっているな。議会でもこの件には風当たりが強いだろう。何しろ王家あってのライス家だという考えのものも多くてね……」
彼は煙草を灰皿に押し付け、ゆっくりと火を消す。
「でな、ライス家としてはカーヴ殿にしばらく外に出て欲しいのだ!」
「クビということでしょうか!?」
彼は小さく首を振った。
しかし、あまり情勢が良くないのは事実の様であった。
「お嬢様も私も王家を超える技術力は欲しいのだ。それをこっそりと手に入れてはくれないだろうか?」
「……は? 私だけの力でですか?」
「ああ」
彼は私にも煙草を勧めて、話を続けたのだった。
厄介な来訪者がA-22基地に来ていた。
「カーヴさん、貴方はなんてことを仰るのです! 王家を上回る力など、身の程知らずも大概にしなさい。このよそ者軍師さん!」
やってきたのは、【反戦平和党】のレア=クノールという女性議員だった。
フランツさんから私の提言を聞いて、朝から抗議に来ているのだった。
「それくらいの力がないと、強力なマーダ連邦に負けてしまいますよ」
私は困ったそぶりをして返事をする。
ちなみに私は朝は弱い方だ。
朝から大声を出すのは、勘弁してほしい。
「マーダ星人と言えども、話せばわかるはずです。戦争の準備などせずに、とっとと和平交渉をするのです!」
相手は人類を食うような相手だ。
到底和平など望めるはずはない。
そういう相手には戦うしか道が残されていないと私は思う。
……が、平和を望む声は大きく、そういった民意を汲んでこそ、こういう意見を言う議員が力を得ているのも事実であった。
「そもそも、貴方のような人がいるから、マーダ星人は襲ってくるのです! 早くこのアーバレストを離れ、どこかへ行ってください!」
……どうやら、私がいるからマーダが攻めて来るらしい。
とにかく大声でまくし立てられる。
――ウウウー!
……が、突然に非常警報が鳴る。
神の助けだろうか?
「このお話は、後日!」
「……」
『仕方がないわね』と言いたげな議員を他所に、私は急いでA-22基地の指令室に向かう。
「どうした!? 何があった!?」
急いで指令室に来るも、部屋にいたのはブタ型バイオロイドのブルーだけであった。
ちなみに彼は凄く寛いでいた。
「いや、旦那がピンチだったんで、司令官室の警報だけ鳴らしたんですよ!」
彼はスナック菓子を食べながら返事をする。
他の人員はおらず、平穏な指令室。
……どうやら、このブタ野郎にたすけられたようである。
「旦那、昼飯はおごりでお願いしますよ! ふっふっふ」
「……くっ、給料日前なのに……」
昼食時、奴に比較的高級な食堂に連れていかれ、ステーキ定食を3人前も食べられてしまった。
給料日前に、非常に高価な本物の肉を食べる羽目に……。
私としては、色々な意味で大きな敗戦であった。
☆★☆★☆
――昼食後。
「ぽんぽこぽん」
クリシュナに搭載している艦載機の内、二足歩行型可変タイプの【ドライブアーマー】を、訓練を兼ねて動かす。
今回、私の他のパイロット候補はポコリンだ。
クリシュナの搭載兵器は生体認証が厳しく、管制要員のブルーを除くと、適応者がタヌキ型生命体のポコリンしかいなかったのだ。
「ポコリン発進できるか!?」
『ぽこぽんぽん』
……ぽこぽこしか言ってないが、大丈夫なのだろうか?
【システム通知】……ポコリンは言葉を認識できますが、話すことは出来ません。
しかし、任務に支障はないと思われます。
私の副脳が私の疑問に応じてくれた。
どうやら大丈夫らしい。
ポコリンは全長30cmなので、搭乗シートが大きく余る。
シートの隙間に座布団を詰め込み、何とか発進にこぎつけた。
「ドライブアーマー壱号機発進!」
『ぽこぉぉぉ!』
――ドシーン
発進直後、クリシュナの後方に土煙が上がる。
ポコリンは機体認証には成功したものの、彼の乗る【ドライブアーマー】は電磁カタパルト射出後に転倒。
私とブルーは大慌てでポコリンの救出に向かった。
「次はしっかり頼むぞ!」
『ぽこぉぉぉ!』
――ドシーン!
再び土煙が上がる。
『ぽこぉぉぉ!』
ポコリンは何度も転倒を繰り返し、28度目にようやく発進が成功した。
さらにこの日、更なる猛訓練を継続。
さしもの【ドライブアーマー】も、搭乗員のポコリンも生傷が絶えない体となった。
☆★☆★☆
――その晩。
夕食が終わった頃に、フランツさんがA-22基地にふらりとやって来た。
彼の顔色は悪い。
「カーヴ殿、少し良いかな?」
「はい、どうぞ!」
私は机の前のソファーを勧める。
「火もくれるかな?」
「あ、どうぞ!」
私はフランツさんにライターと灰皿を差し出す。
彼は煙草に火を付け、ふぅーっと吸い込んだ煙を吐き出した。
「……でな、例の件はダメになった」
「大きな力を持つべきという件ですか!?」
「ああ、閣僚は全員反対だった。お嬢様は賛成なのだがな。……でね、そんなことを言いだすカーヴ殿を追放しようと言い出す輩まで出て来たんだ」
「クノール議員とかですか?」
「ああ、よくわかっているな。議会でもこの件には風当たりが強いだろう。何しろ王家あってのライス家だという考えのものも多くてね……」
彼は煙草を灰皿に押し付け、ゆっくりと火を消す。
「でな、ライス家としてはカーヴ殿にしばらく外に出て欲しいのだ!」
「クビということでしょうか!?」
彼は小さく首を振った。
しかし、あまり情勢が良くないのは事実の様であった。
「お嬢様も私も王家を超える技術力は欲しいのだ。それをこっそりと手に入れてはくれないだろうか?」
「……は? 私だけの力でですか?」
「ああ」
彼は私にも煙草を勧めて、話を続けたのだった。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
チート級最強戦艦 風香
レミクロ
SF
時は2034年
異星人が地球に攻撃をし、多くの国に打撃を受けた。
その後も何度も攻撃を受け、いつかは国が滅ぼさせてしまうと恐れた国連は世界中の首相を集め、「地球防衛連合軍」を結成。
対異星人兵器も沢山作られると同時に異星人は攻撃を激化し、「地球防衛戦争」が始まり、異星人との全面戦争の幕をあげた。
うちらは「世界連合防衛海軍」
東南アジアに向けて出港したが途中で異星人の奇襲にあい、味方の大軍隊と離れてしまい、救助を呼ぼうにしても攻撃により、艦橋が破壊され、通信不能で今ここがどこかのかすらもわからず、護衛艦もいない戦艦1隻だけが広い海を彷徨い続けていた。
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
宇宙装甲戦艦ハンニバル ――宇宙S級提督への野望――
黒鯛の刺身♪
SF
毎日の仕事で疲れる主人公が、『楽な仕事』と誘われた宇宙ジャンルのVRゲームの世界に飛び込みます。
ゲームの中での姿は一つ目のギガース巨人族。
最初はゲームの中でも辛酸を舐めますが、とある惑星の占い師との出会いにより能力が急浮上!?
乗艦であるハンニバルは鈍重な装甲型。しかし、だんだんと改良が加えられ……。
更に突如現れるワームホール。
その向こうに見えたのは驚愕の世界だった……!?
……さらには、主人公に隠された使命とは!?
様々な事案を解決しながら、ちっちゃいタヌキの砲術長と、トランジスタグラマーなアンドロイドの副官を連れて、主人公は銀河有史史上最も誉れ高いS級宇宙提督へと躍進していきます。
〇主要データ
【艦名】……装甲戦艦ハンニバル
【主砲】……20.6cm連装レーザービーム砲3基
【装備】……各種ミサイルVLS16基
【防御】……重力波シールド
【主機】……エルゴエンジンD-Ⅳ型一基
(以上、第四話時点)
【通貨】……1帝国ドルは現状100円位の想定レート。
『備考』
SF設定は甘々。社会で役に立つ度は0(笑)
残虐描写とエロ描写は控えておりますが、陰鬱な描写はございます。気分がすぐれないとき等はお気を付けください ><。
メンドクサイのがお嫌いな方は3話目からお読みいただいても結構です (*´▽`*)
【お知らせ】……小説家になろう様とノベリズム様にも掲載。
表紙は、秋の桜子様に頂きました(2021/01/21)
Solomon's Gate
坂森大我
SF
人類が宇宙に拠点を設けてから既に千年が経過していた。地球の衛星軌道上から始まった宇宙開発も火星圏、木星圏を経て今や土星圏にまで及んでいる。
ミハル・エアハルトは木星圏に住む十八歳の専門学校生。彼女の学び舎はセントグラード航宙士学校といい、その名の通りパイロットとなるための学校である。
実技は常に学年トップの成績であったものの、ミハルは最終学年になっても就職活動すらしていなかった。なぜなら彼女は航宙機への興味を失っていたからだ。しかし、強要された航宙機レースへの参加を境にミハルの人生が一変していく。レースにより思い出した。幼き日に覚えた感情。誰よりも航宙機が好きだったことを。
ミハルがパイロットとして歩む決意をした一方で、太陽系は思わぬ事態に発展していた。
主要な宙域となるはずだった土星が突如として消失してしまったのだ。加えて消失痕にはワームホールが出現し、異なる銀河との接続を果たしてしまう。
ワームホールの出現まではまだ看過できた人類。しかし、調査を進めるにつれ望みもしない事実が明らかとなっていく。人類は選択を迫られることになった。
人類にとって最悪のシナリオが現実味を帯びていく。星系の情勢とは少しの接点もなかったミハルだが、巨大な暗雲はいとも容易く彼女を飲み込んでいった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる