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第3章 アレクを狙って
第806話 各国からの集結と揉め事!?
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大和ノ国に、続々と猛者と呼ばれる人達が集まりだす。
魔ノ国からは、ジキタリスが来ていた。両腰に剣を二本差して、普段白い服を着ていたが、今は黒いロングコートを着ている。
王国からは、ルーヘンを筆頭に第三騎士団が集まり、先頭には陛下が毅然とした態度で立っていた。
魔物の国からは、ノックスとパスクとオレールの初期組と帝国の元将軍であったデストロイが参戦した。そして、その中心にはアレクがいる。
公国からは、陛下の弟である現公王と兵士が100人ほど集まっていた。しかし、舐めているのか、統率が一切取れていないような雰囲気を醸し出している。
「よく集まってくれた。改めて、この壇上から見ると壮観だ。それから、もう伝わっているとは思うが、忍者の里との戦争が待っている。関係ある者もない者もいるが、どうか力を貸してほしい」
持東親王は、いつもよりも王のような立ち振舞と言葉使いで話していた。
そして、集まった人達は、「おー」と辺りに響き渡るほどの気合いの入った声を出す。しかし、帝国から集まった兵士達は数名以外は声すら出さない。
「みんなありがとう。予定としては、明日の明朝に出発する。それまでは、各自食事をするなり用意した部屋で寛ぐなり自由にしてほしい。それから、国の代表は会議室に来てくれないか?明日の作戦を話し合いたい」
持東親王は、壇上を下りて会議室に向かった。そして、各国の代表も自軍に一言言ってから会議室に向かうのだった。
◆
持東親王は、部屋の一番奥の掛け軸が掛けられた真ん中の位置に座る。それから、アレク・陛下・公王・ジキタリスの順に左右へと分かれて座った。
「いきなりで悪いが、公王。兵士達と共に、荷物をまとめて自国へ帰ってもらえないか?残った三国で話し合うとしようか」
持東親王は、作戦会議にも関わらず、思いも寄らない言葉を発する。
「どういうことですか!?す、少し待ってほしい。何故、そのようなことをおっしゃるのですか?」
公王は、全くといっていいほど、状況がわかっていない様子で、慌てたように話し出す。
「はっきり伝えていいのなら伝えるが、不和を生むような兵士達を大量に連れてきた無能な王はいらないということだよ」
持東親王のいつもの優しい顔はなく、これから国の存亡がかかった大事な戦に向かう男の顔になっていた。
確実に、忍者の里に勝つためには、数だけの兵士やそれをまとめ上げることのできない王は、輪を乱す存在としていらないと発言する。
「ぐっ、わ、わかりました。今すぐ兵士を公国に返します。ですが、私だけでも残してもらえませんか?邪魔にならないよう後ろで待機していますので」
公王は、図星を突かれたのか、苦虫を噛み潰したような顔をした。しかし、元はと言えば公国の貴族が引き起こした問題なので、自分だけは残れないかと食い下がった。
「あの~、話を遮って申し訳ないんですが、公国の兵とうちのデストロイが揉めたそうです......」
アレクの下に、パスクから通信が入り、デストロイが暴れまわっていると知らせが入った。しかも、パスクとノックスは、止めにすら入っていないという。
「あっははは、早速見に行って見るとしよう」
持東親王は、先程の真剣な顔から一転して、涙を流し笑う。そして、何が繰り広げられているのかとワクワクしながら、現場に向かった。
「アレク、またやらかしおったな。余は、弟と話しながら向かうのでな。先に行ってくれんか?」
「やらかしたのは、デストロイですよ。はぁ、わかりました。先に向かいます」
陛下は、公王が国をうまく回せていないのは知っていたが、なかなか公国まで手を回すことが出来ず、せっかく会う機会を得たので、この場で色々話そうと考えていた。
アレクは、以前に陛下から敬語はいらないと言われていたが、やはり癖と目上のため敬語になってしまう。
「久々にタカハシ辺......いや王でしたね。お会いしましたが、お変わりなく色々巻き起こしてくれますね。ウズベル王、公国の件、私もご相談に乗りましょうか?」
ジキタリスは、アレクがいると飽きることがないと改めて感じて笑い出す。
「アレクは、我々にとってなくてはならない存在であるからな。それより、ジキタリス殿が相談に乗ってくれるのは心強い!あそこで意気消沈しておる弟に何か一言言ってやってくれんか?」
「話を聞いた上でお話しましょう。では、あちらの問題が片付く前にある程度決めてしまいましょうか」
ラヴァーナの右腕であるジキタリスならば、頼りになり、信用もしているので、陛下は有り難い限りだと思うのだった。
魔ノ国からは、ジキタリスが来ていた。両腰に剣を二本差して、普段白い服を着ていたが、今は黒いロングコートを着ている。
王国からは、ルーヘンを筆頭に第三騎士団が集まり、先頭には陛下が毅然とした態度で立っていた。
魔物の国からは、ノックスとパスクとオレールの初期組と帝国の元将軍であったデストロイが参戦した。そして、その中心にはアレクがいる。
公国からは、陛下の弟である現公王と兵士が100人ほど集まっていた。しかし、舐めているのか、統率が一切取れていないような雰囲気を醸し出している。
「よく集まってくれた。改めて、この壇上から見ると壮観だ。それから、もう伝わっているとは思うが、忍者の里との戦争が待っている。関係ある者もない者もいるが、どうか力を貸してほしい」
持東親王は、いつもよりも王のような立ち振舞と言葉使いで話していた。
そして、集まった人達は、「おー」と辺りに響き渡るほどの気合いの入った声を出す。しかし、帝国から集まった兵士達は数名以外は声すら出さない。
「みんなありがとう。予定としては、明日の明朝に出発する。それまでは、各自食事をするなり用意した部屋で寛ぐなり自由にしてほしい。それから、国の代表は会議室に来てくれないか?明日の作戦を話し合いたい」
持東親王は、壇上を下りて会議室に向かった。そして、各国の代表も自軍に一言言ってから会議室に向かうのだった。
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持東親王は、部屋の一番奥の掛け軸が掛けられた真ん中の位置に座る。それから、アレク・陛下・公王・ジキタリスの順に左右へと分かれて座った。
「いきなりで悪いが、公王。兵士達と共に、荷物をまとめて自国へ帰ってもらえないか?残った三国で話し合うとしようか」
持東親王は、作戦会議にも関わらず、思いも寄らない言葉を発する。
「どういうことですか!?す、少し待ってほしい。何故、そのようなことをおっしゃるのですか?」
公王は、全くといっていいほど、状況がわかっていない様子で、慌てたように話し出す。
「はっきり伝えていいのなら伝えるが、不和を生むような兵士達を大量に連れてきた無能な王はいらないということだよ」
持東親王のいつもの優しい顔はなく、これから国の存亡がかかった大事な戦に向かう男の顔になっていた。
確実に、忍者の里に勝つためには、数だけの兵士やそれをまとめ上げることのできない王は、輪を乱す存在としていらないと発言する。
「ぐっ、わ、わかりました。今すぐ兵士を公国に返します。ですが、私だけでも残してもらえませんか?邪魔にならないよう後ろで待機していますので」
公王は、図星を突かれたのか、苦虫を噛み潰したような顔をした。しかし、元はと言えば公国の貴族が引き起こした問題なので、自分だけは残れないかと食い下がった。
「あの~、話を遮って申し訳ないんですが、公国の兵とうちのデストロイが揉めたそうです......」
アレクの下に、パスクから通信が入り、デストロイが暴れまわっていると知らせが入った。しかも、パスクとノックスは、止めにすら入っていないという。
「あっははは、早速見に行って見るとしよう」
持東親王は、先程の真剣な顔から一転して、涙を流し笑う。そして、何が繰り広げられているのかとワクワクしながら、現場に向かった。
「アレク、またやらかしおったな。余は、弟と話しながら向かうのでな。先に行ってくれんか?」
「やらかしたのは、デストロイですよ。はぁ、わかりました。先に向かいます」
陛下は、公王が国をうまく回せていないのは知っていたが、なかなか公国まで手を回すことが出来ず、せっかく会う機会を得たので、この場で色々話そうと考えていた。
アレクは、以前に陛下から敬語はいらないと言われていたが、やはり癖と目上のため敬語になってしまう。
「久々にタカハシ辺......いや王でしたね。お会いしましたが、お変わりなく色々巻き起こしてくれますね。ウズベル王、公国の件、私もご相談に乗りましょうか?」
ジキタリスは、アレクがいると飽きることがないと改めて感じて笑い出す。
「アレクは、我々にとってなくてはならない存在であるからな。それより、ジキタリス殿が相談に乗ってくれるのは心強い!あそこで意気消沈しておる弟に何か一言言ってやってくれんか?」
「話を聞いた上でお話しましょう。では、あちらの問題が片付く前にある程度決めてしまいましょうか」
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