チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

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第3章 アレクを狙って

第747話 エルフの第二拠点を視察とエルフの.......

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アレクは、王都の仕事を終えて魔物の街に帰って来ていた。
そして、魔物の街に帰ってからは、何もせずに家族と過ごす日々を過ごしていた。
ノックス達も、薬の影響で1ヶ月間戦うことも出来ないので、珍しく住人とコミュニケーションを取ったり釣りをしたりと娯楽を頼んでいる。
そして、ちょうど1ヶ月間が経とうとしたところで、リッド達がエルフの国から一時帰国してきた。

「アレク様、只今戻りました。エルフの国の第二拠点建設が終わり、エルフの方々も生活に慣れて、商人によって生活必需品や食料が運び込まれました。ですが......」

リッドは、エルフの国で行ったことを伝えていくが、最後に何か言おうとするが言い淀んでしまう。

「お疲れ様。初の任務でよくやったよ。でも、何か言いたげな様子だけど、うまくいかないことがあったのかな?」

「いえ......私は何もしていません。同行して頂いた方々が優秀でしたので助かりました。順調過ぎたせいの問題と言いますか......なんと申し上げればよいのか。もし、お時間がありましたら、その目で確かめて頂けませんか?」

アレクは、リッドの言葉を聞いて何かあるなと感じて問いかけるが、リッドは言葉で説明し難いらしくアレクに直接確認するように言う。

「じゃあ、今から見に行ってみるよ。リッドは、帰ってきたばかりだし、ゆっくり休んでていいからね。絶対に、働かないように!いいね?」

この世界の住人は、強く言い聞かせないと、休むということをしないのでアレクは念を押した。

「は、はい!ゆっくりさせてもらいます。それと、明日詳細をまとめてパスク様に提出しておきます」

「俺の言ったこと全然わかってないじゃないか!もぉ~、そろそろ休むことも覚えなきゃだめ!う~ん!?なら俺が、良いって言うまで休むこと。パスクには言っておくから詳細もそれまでまとめなくていいからね」

アレクは、全然理解してもらえないリッドに対して、強制的に休ませることにした。
リッドは、何を勘違いしたのか、驚愕の表情を浮かべたあとがっくりと肩を落として落ち込んでしまう。
しかし、アレクはそんなことはお構いなしに、パスクにリッドを休ませるように伝えてエルフの国に転移する。





「あれ?誰もいない。う~ん?やっぱり誰の気配も感じないな」

アレクは、エルフの国に転移をして、住民が住む辺りを見回ったが誰もおらず、魔力を探るが、何の気配も感じない。

「やはりお越しでしたか。相変わらずアレク様の魔力はお綺麗ですね。私も、更に磨きをかけなくては」

アレクの前に、いきなりオーバーテイカーが現れた。
アレクは、気付いていたのか、全く驚く様子を見せない。

「お疲れ様。オーバーテイカー、かなり成長したみたいだね。相当魔物を倒したんじゃない?」

オーバーテイカーから溢れ出る魔力が以前よりも濃くなっていて、スムーズに循環しているように感じられた。

「フッフッフッフ、アレク様は全てお見通しのようですね。この辺りの強い魔物は、あらかた吸収しました。ですが、これでもオレール様の足元にも及びません」

「吸収?そんなスキルまであるんだね。あとで色々聞かせてね。ここに来たのは、エルフの様子を見に来たんだけど誰もいなくてさ。どこにいるかわかる?」

オーバーテイカーとアレクは、出会って以降あまり話す機会がなく詳しい能力などは知らなかった。
そして、今回初めて吸収と聞いて、かなり強力なスキルなのではないかと興味が湧く。

「アレク様に、私を知って頂けるのは至上の喜びですので、いつでも大歓迎でございます。それから、エルフの人達は第二拠点にいますが、完全に堕落しています」

「堕落?どういうことだろう?でも、見ないとわからないし、早速行こうか」

アレクは、リッドの言葉とオーバーテイカーの言葉から大変なことになっているのだろうということはわかるのだが、あのエルフが堕落する姿が思い浮かばない。

「私に掴まりください」

アレクは、オーバーテイカーの言う通りに肩を掴むと、転移してその場から消える。





「え!?なんでこんな状況になってるの?街も凄いけど、エルフってもっと神経質というか警戒心が強いイメージだったけど」

アレクは、出来上がった街よりも、まだ明るい時間からドワーフと一緒に顔を真っ赤にしながらお酒を飲んでる姿に驚いてしまう。

「完全に人が変わったようになりましたぞ。理由は、話すよりもアレク様の目で直接見てもらいたいです」

「わかったよ。王様にも会いたかったし、ジャル達がどれだけ頑張ってくれたか気になるしね。見て回ろうか」

エルフを、ここまで変えた元凶が何なのかをアレクも興味津々になったので、ワクワクしながら新たなエルフの街を見て回るのだった。
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