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第3章 アレクを狙って

第725話 NO.3vsデストロイ!無敵のデストロイ誕生!

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NO.3とデストロイは、激しい戦いを繰り広げていた。
どちらも、一歩も引かず、何度も何度もNO.3の氷の剣とデストロイのハルバードがぶつかり合う。

「大剣使いも楽しめたけど、君もなかなかおいしいよ。この剣速についてきて反撃までしてくるんだからさ」

デストロイは、すぐに斬り合いでの真っ向勝負は分が悪いと悟って、ハルバードで氷の剣をいなしつつ、タイミングを見計らって弾き飛ばして、ハルバードを振り回して重い一撃を繰り出していた。

「またノックスの話かよ。大剣使い大剣使いって何度もうるせぇ~!黙りやがれ」

デストロイは、筋肉を肥大させて氷の剣を生身で受ける。しかも、肥大した筋肉に氷の剣を挟み抜けないようにしたあと、ハルバードをNO.3の横っ腹目掛けて振り回して、そのまま上半身と下半身を真っ二つにした。

「アハハ、凄い凄い!僕の剣を筋肉だけで止めちゃうなんて。しかも、ルシファー様から頂いた力で強化してる体を真っ二つなんて、化け物だよ」

NO.3は、真っ二つにされながらも大笑いする。しかも、切られた部分から黒いモヤが溢れ出して上半身と下半身がくっつける。

「十分お前も化け物だろ?真っ二つにされて生きてるやつがどこにいやがるんだ」

デストロイは、鼻で笑いながらNO.3という強敵を前に興奮してしまう。

「その剣早く抜いた方がいいよ。あっ!もう手遅れかな?」

デストロイは、胸の剣が刺さったところ見ると徐々に黒く成り始めていた。
すぐさま抜いて剣を破壊するが、黒いものはどんどん侵食していく。

「アハハ、僕の物や体に触れると腐食されちゃうんだ。その武器は、神力が邪魔してなかなか厄介だったけど、僕の血を大量に浴びたから腐食が開始しちゃった。少しだけど楽しめたよ。じゃあ、ここにいるみんなを皆殺しにしちゃお」

「勝手に人を殺すなよ。フン!破壊させてもらった。俺は生まれつき体が頑丈でよ。このくらいの血なら筋肉で止めりゃ問題ねぇ。まだまだ楽しませてやらぁぁ」

腐食されたハルバードと自身の体に神力を流して破壊神から習った破壊する力で、腐食した箇所を全て破壊する。
そして、破壊した部分から血が噴き出すが、全て筋肉を肥大させて止血した。

「やっぱり化け物だよ。でも、これは流石に耐えられたいでしょ?漆黒の腐食柱ジェットブラックコロージョン

「全て受け止めてやるよ!来い」

デストロイは、全てを受け切り相手の全てを打ち負かそうとした。
そして、身構えて待っていると、漆黒の柱が立ち上りデストロイを飲み込む。

「ヒャハハハハ、いくら神力があっても、これは耐えられないよ。君が、腐り落ちるまで終わらないよ」

「アレク達が、苦戦したって言ってたから、期待したが、こんなもんかよ。一つだけ教えといてやる。今の大剣使いとお前じゃ、月とスッポンだ」

デストロイは、漆黒の腐食柱ジェットブラックコロージョンの中にいるにも関わらず、平気な様子で話をする。
そして、漆黒の腐食柱ジェットブラックコロージョンを何もなかったかのように破壊して首をゴキゴキと鳴らした。

「な、なんで生きてるんだよ!一瞬で骨まで腐らせるはずなのに」

NO.3は、この攻撃を食らって生きてる者などいないと考えていた。何故なら、前よりも更にパワーアップをして、言う事を聞かなかった始祖の吸血鬼ラキュースも簡単に葬り去ったからだ。

「周りが弱すぎるからじゃねぇか?そろそろ殺していいか?」

デストロイの中で、興奮は冷めてNO.3への興味はなくなっていた。

「馬鹿にするのもいい加減にしろ!僕は、ルシファー様のために全員皆殺しにするだぁぁぁ」

NO.3は、両手に漆黒の剣を具現化して、デストロイを親の敵かのような目で睨みつけながら斬りかかる。
しかし、あっさりとハルバードで受け止めて弾き返す。だが、ハルバードは二撃受け止めただけであっさりと腐食し、ドロドロになって崩れ落ちる。

「ハッ!まだこんな力を隠してやがったのか!おもしれぇ!俺も、本気でやってやらぁ」

デストロイは、アレクから渡されていた潜在能力薬を飲んで全盛期の姿となる。

「こりゃ、一生飲んだら駄目な薬だな。依存してしまう」

「なんで僕の剣がなくなるんだよ。くそくそくそ」

デストロイは、湧き上がる神力と体全体に無限に流れ込んでくる魔力に、一度体験してしまうと戻った時の絶望感が凄いだろうなと感じる。
そして、デストロイが目覚めた力に色々感じている頃、NO.3は何度も攻撃を仕掛けていた。しかし、デストロイに当たる前に全てが掻き消えてなくなってしまう。

「今の俺は、全てを破壊できる。精々、苦しまないように破壊してやるからな」

「くそくそくそ!なんなんだよお前は!漆黒の腐食柱ジェットブラックコロージョン死ね死ぬ死ね」

迫りくるデストロイに、漆黒の腐食柱ジェットブラックコロージョンと街を破壊した時に使った大きな魔力玉のような黒い玉を何発も打ち込む。

「来るな来るな来るな。ギャァァァ」

デストロイに、攻撃が触れようとすると全てが霧散するように破壊されていく。そして、デストロイはNO.3の頭を鷲掴みするとNO.3は、そこに初めからいなかったのではないかといった感じで、綺麗に消えた。

「おいおい、無敵かよ」

ヴァンドームは、一部始終を目にしていたからこそ、デストロイの恐ろしさがわかる。

「よく言うな!これでもお前には敵わないだろ?今ならお前が力を制御していることがわかる。それに、ノックスが来ていたら、この有り様にはなってないだろうしな」

デストロイは、全盛期の強さを手に入れたことで、今まで見えなかった相手の力量まで測ることができるようになっていた。
しかも、理由は明かさないがノックスであれば、この街の大惨事を防げたという。

「へぇ~、創造神にしかバレたことはないんだけどな。フッ、ノックスが来ていたら確かに変わっただろうが、さっきの敵と相性がいいのはお前の方だろうな。それより、俺が一番不必要だろ。なんも活躍してないしな」

ヴァンドームは、終始笑いながら話す。自分の隠している力を気付かれたのも面白いと感じたのだが、思っている以上にパスクもマンテ爺もデストロイも強いとわかり、興奮している自分がいるからだ。

「俺は、王様に知らせに行ったあと、アレクのところに行く。お前達は、休んでいろよ」

「言われなくても、そうさせてもらう。俺は、あと少しで一般人並みに弱くなるからよ。ヴァンドーム、アレクとノックスを頼んだ!絶対に守ってやってくれ」

デストロイは、普段恥ずかしくて絶対に口にしないようなことを言う。
ヴァンドームは、「任せな」と言ってデストロイの意志を受け取ってアレク達の下に向かうのだった。
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