483 / 763
第3章 アレクを狙って
【チート薬学2巻3/20発売】第595話 アントンと陛下の次世代に向けて!
しおりを挟む
「陛下!本当に本当に、ご無事で何よりです!」
アントンは、陛下が無事だと知ると、すぐに陛下の下へ行きたいと言って、魔物の街にやってきたのだ。
「アントンよ、心配をかけてすまんかったな!アントンも無事で何よりだ!それと、お礼を言わせてくれんか!本当に感謝する」
アントンがいなければ、救出自体が間に合っていなかった可能性があるので、陛下はベッドから起き上がって感謝の言葉を言う。
「頭をお上げください!陛下が、事前に計画を立てていたからこそです!それに、多くの味方がいたからこそストレンの街に辿り着けたのです!決して、私一人の力ではございません」
アントンは、今回の事件を通して、改めて仲間の存在の大きさを感じたのだ。
「うむ!確かに、そうであるな!今回協力してもらった者には褒美を出さなくてはな!それから、アントンに伝えばならんことがある!余は王をレオに引き継ぐことにした!そして、最後の仕事をやろうと思っておる」
「いつもの口調でおっしゃられていたならば、お止めしておりましたが、その目を見る限り明確な意志と理由があるのですね!わかりました!私も、最後の仕事を全身全霊でやらせて頂きます」
いつものように冗談で言っている雰囲気ではなく、王としての確固たる意志の下、決断をしたということが伝わって、アントンも陛下の意思を尊重することにした。
「うむ!勝手に決めてすまんな!だが、新しい世代に移り変わる時期が来たと思っておる!それよりも、まだアントンには宰相で居続けてほしかったのだが、後任がおるのか?」
アントンには、このまま宰相としていてもらい、レオを支えて貰おうと考えていたので、最後の仕事という言葉を聞いて、少し焦りを見せる。
「新しい世代ですか......そうですね!今回の一件でより明確に、浮き彫りになりましたからね!それから後任は、私の息子に引き継ぐ予定です!」
「ほぅ~、息子とな!?確か、外交を任せておったな?うむ!他国との繋がりにおいてはいけそうではあるが、すぐに宰相とは荷が重いのではないか?」
アントンが、身内贔屓をしているとは思いたくはないが、外交の仕事と宰相の仕事は、全然違うことなので、いきなりできるのかと疑問に思うのだ。
「陛下の疑念はごもっともですが、私が1年で育て上げて見せます!絶対に、レオ第三王子様の右腕になれると信じております!もし、1年で見合わない人物だと判断されました場合は、お切りください」
アントンは、息子に絶対的な信頼を置いていることが窺える発言をする。
そして、一番はレオ王子に陛下と同じような苦労を味あわせたくないということで、信頼の置ける人物を右腕にしたいと思ったからである。
「アントンが、そこまで言うのならば、余は何も言わん!余も、レオを1年で育てるとしよう!アントンよ、1年で王国を正常な国にする!助けてくれるな?」
「ハッ!畏まりました!必ずや、王国をあるべき姿にするため、尽力致しましょう!」
陛下の期待に応えるべく、いつも以上に気合いの入った声で答える。
「アントンよ、早速病み上がりで申し訳ないのだが、暗部を総動員させて、王国の貴族を調べ上げるのだ!信頼の置ける人物を知りたい!」
「ハッ!早速、王城に戻り仕事に取り掛からせて頂きます!」
まずは、貴族の大掃除から始めることにした陛下は、特定の人物だけではなく、王国の貴族全員を調べて炙り出そうと決めた。
陛下とアントンが、今後のことを話していると、トントントンとノックされたあとに、パスクが入ってくる。
「お話し中、申し訳ございません!早急に、こちらを確認してもらいたく参りました」
パスクは、数枚の紙をアントンに手渡す。
アントンは、受け取った紙を陛下に渡して、陛下はすぐに目を通すのだ。
そして、暫く読み進めたあと、驚きの表情を浮かべて、アントンに見るように言って手渡す。
「なんと......まだ始めしか見ておりませんが、カルロ第二王子が計画し、追放した者だけで領地を作っていたとは......それに、これだけの貴族派の人間が関わっているとは......これは、1から貴族を選定し直す必要がありそうですね!頭が痛くなりますよ」
アントンは、尋問から聞き出した内容を見て、頭を抱えてしまう。
先程、陛下と1年でどうにかしようと言っていたが、1年でどうにかなる状態ではないのだ。
「余も頭が痛くなってきたわ!どれだけ欲にまみれた人間ばかりなのだ!もう少し休むつもりであったが、余も王城へ戻るとしよう!パスクよ、余とアントンを王城へ頼む」
英気を養うために、少しでも長い時間、魔物の街に滞在するつもりであったが、思いの外腐敗した王国に見兼ねて、すぐさま対応に向かうのだった。
アントンは、陛下が無事だと知ると、すぐに陛下の下へ行きたいと言って、魔物の街にやってきたのだ。
「アントンよ、心配をかけてすまんかったな!アントンも無事で何よりだ!それと、お礼を言わせてくれんか!本当に感謝する」
アントンがいなければ、救出自体が間に合っていなかった可能性があるので、陛下はベッドから起き上がって感謝の言葉を言う。
「頭をお上げください!陛下が、事前に計画を立てていたからこそです!それに、多くの味方がいたからこそストレンの街に辿り着けたのです!決して、私一人の力ではございません」
アントンは、今回の事件を通して、改めて仲間の存在の大きさを感じたのだ。
「うむ!確かに、そうであるな!今回協力してもらった者には褒美を出さなくてはな!それから、アントンに伝えばならんことがある!余は王をレオに引き継ぐことにした!そして、最後の仕事をやろうと思っておる」
「いつもの口調でおっしゃられていたならば、お止めしておりましたが、その目を見る限り明確な意志と理由があるのですね!わかりました!私も、最後の仕事を全身全霊でやらせて頂きます」
いつものように冗談で言っている雰囲気ではなく、王としての確固たる意志の下、決断をしたということが伝わって、アントンも陛下の意思を尊重することにした。
「うむ!勝手に決めてすまんな!だが、新しい世代に移り変わる時期が来たと思っておる!それよりも、まだアントンには宰相で居続けてほしかったのだが、後任がおるのか?」
アントンには、このまま宰相としていてもらい、レオを支えて貰おうと考えていたので、最後の仕事という言葉を聞いて、少し焦りを見せる。
「新しい世代ですか......そうですね!今回の一件でより明確に、浮き彫りになりましたからね!それから後任は、私の息子に引き継ぐ予定です!」
「ほぅ~、息子とな!?確か、外交を任せておったな?うむ!他国との繋がりにおいてはいけそうではあるが、すぐに宰相とは荷が重いのではないか?」
アントンが、身内贔屓をしているとは思いたくはないが、外交の仕事と宰相の仕事は、全然違うことなので、いきなりできるのかと疑問に思うのだ。
「陛下の疑念はごもっともですが、私が1年で育て上げて見せます!絶対に、レオ第三王子様の右腕になれると信じております!もし、1年で見合わない人物だと判断されました場合は、お切りください」
アントンは、息子に絶対的な信頼を置いていることが窺える発言をする。
そして、一番はレオ王子に陛下と同じような苦労を味あわせたくないということで、信頼の置ける人物を右腕にしたいと思ったからである。
「アントンが、そこまで言うのならば、余は何も言わん!余も、レオを1年で育てるとしよう!アントンよ、1年で王国を正常な国にする!助けてくれるな?」
「ハッ!畏まりました!必ずや、王国をあるべき姿にするため、尽力致しましょう!」
陛下の期待に応えるべく、いつも以上に気合いの入った声で答える。
「アントンよ、早速病み上がりで申し訳ないのだが、暗部を総動員させて、王国の貴族を調べ上げるのだ!信頼の置ける人物を知りたい!」
「ハッ!早速、王城に戻り仕事に取り掛からせて頂きます!」
まずは、貴族の大掃除から始めることにした陛下は、特定の人物だけではなく、王国の貴族全員を調べて炙り出そうと決めた。
陛下とアントンが、今後のことを話していると、トントントンとノックされたあとに、パスクが入ってくる。
「お話し中、申し訳ございません!早急に、こちらを確認してもらいたく参りました」
パスクは、数枚の紙をアントンに手渡す。
アントンは、受け取った紙を陛下に渡して、陛下はすぐに目を通すのだ。
そして、暫く読み進めたあと、驚きの表情を浮かべて、アントンに見るように言って手渡す。
「なんと......まだ始めしか見ておりませんが、カルロ第二王子が計画し、追放した者だけで領地を作っていたとは......それに、これだけの貴族派の人間が関わっているとは......これは、1から貴族を選定し直す必要がありそうですね!頭が痛くなりますよ」
アントンは、尋問から聞き出した内容を見て、頭を抱えてしまう。
先程、陛下と1年でどうにかしようと言っていたが、1年でどうにかなる状態ではないのだ。
「余も頭が痛くなってきたわ!どれだけ欲にまみれた人間ばかりなのだ!もう少し休むつもりであったが、余も王城へ戻るとしよう!パスクよ、余とアントンを王城へ頼む」
英気を養うために、少しでも長い時間、魔物の街に滞在するつもりであったが、思いの外腐敗した王国に見兼ねて、すぐさま対応に向かうのだった。
104
お気に入りに追加
6,141
あなたにおすすめの小説
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました
スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~
白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」
マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。
そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。
だが、この世には例外というものがある。
ストロング家の次女であるアールマティだ。
実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。
そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】
戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。
「仰せのままに」
父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。
「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」
脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。
アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃
ストロング領は大飢饉となっていた。
農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。
主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。
短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
幼女に転生したらイケメン冒険者パーティーに保護&溺愛されています
ひなた
ファンタジー
死んだと思ったら
目の前に神様がいて、
剣と魔法のファンタジー異世界に転生することに!
魔法のチート能力をもらったものの、
いざ転生したら10歳の幼女だし、草原にぼっちだし、いきなり魔物でるし、
魔力はあって魔法適正もあるのに肝心の使い方はわからないし で転生早々大ピンチ!
そんなピンチを救ってくれたのは
イケメン冒険者3人組。
その3人に保護されつつパーティーメンバーとして冒険者登録することに!
日々の疲労の癒しとしてイケメン3人に可愛いがられる毎日が、始まりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。