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第2章 強敵ルシファーと新たな力を得る
第512話 成長を見せるアレクとゼロとルシファーが同一人物だと確信を持つ!
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「アレクよ、すまぬかった!本来、民を守るべきはずの王が守られてばかりいる現実は受け入れがたいのだ」
陛下は、少し正気に戻ったようであったが、真実を受け入れるというのは難しいようである。
「陛下、この世から争いを無くしましょう!そうすれば、こんなことを考える必要もなくなるのですから」
陛下に対して、争いではなく、民が平和に安心して暮らせる世の中を導いてもらおうと考える。
「フッハハハハ、そうであるな!アレク以外に言われていたら、馬鹿なことを申すな!と一喝していただろうが、アレクが言うのであれば、本当に叶えてしまいそうであるから恐ろしく感じてしまう」
先程までの憂いていた気持ちが嘘のように晴れやかになり、自然と笑いが込み上げてくる。
「私も、そう思います!弟子のパスクとアレクくんが導いてくれるのであれば、より明るい未来が待っていそうですね」
アントンも、クスクスと笑いながら明るい未来を想像する。
「アントンさん、まだまだ現役引退は早いですよ!なんたって聡明神様が、アントンさんに加護を与えているくらいですからね!」
ここでアレクは、神様から聞いた話をアントンに聞かせる。
「私に加護ですか!?」
アントンは、目を丸くして驚いてしまう。
「聡明神様は、アントンさんをずっと見ていたらしいですよ。だから、まだまだ現役で頑張ってくださいね」
「そ、そうですね!聡明神様に、期待されているのならば辞めるわけにはいきません」
アレクは、まだ陛下とアントンで国を支えてくださいと遠回しに言う。アントンは、嬉しい反面、複雑な心境になるのだ。
「アレクよ、なかなかやるようになったではないか!そのような狡猾さも時には必要である!貴族としても成長しておるようで何よりだ」
陛下は、大笑いをしてアレクの成長に喜びを感じている。
「そうであった!話は変わるが、そろそろ十戒の団長と副団長と話してみる気はないか?」
「是非お願いします!」
打って変わって全員が真剣な顔になる。そして、陛下とアレクが立ち上がり、マーカスとウェンデルが待つ部屋へと向かう。
◆
「マーカス団長とウェンデル副団長、お会いしたいとおっしゃっていた人物をお連れ致しました」
アントンが、先に部屋へ入り、二人に知らせる。マーカスとウェンデルは、誰が来たのか確認すると陛下とアレクであり、その場で固まってしまう。
「マーカス団長とウェンデル副団長、お久しぶりです!体調はよくなりましたか?」
固まる二人に対して、アレクが先に声をかける。
「あ!はい!おかげさまで、すっかり良くなりました!この度は、ご迷惑をお掛けしてしまい、大変申し訳ございませんでした」
マーカスとウェンデルは、二人揃って頭を下げてアレクに謝る。
「気にしないでください!呪いにかかって洗脳されていただけなのですから!それよりも、聖王国がルシファーにより支配されている可能性があるのですが、何か心当たりはありますか?」
アレクは、いきなりであるが、確信をつく質問を投げかける。
「ルシファーの名前を聞くのは初耳です。しかし、ゼロと名乗る者が度々現れるようになってから、周りがおかしくなり始めたように感じます。私もウェンデルも、正気な時と支配されたようになる瞬間がありました」
「やはり、ルシファーとゼロは同一人物だったのですね。よくお二人は、正気を保つ瞬間がありましたね。普通なら完璧に洗脳されていてもおかしくないですよ」
アレクは、薄々気付いていたのだが、マーカスの言葉で、ようやく確信が持てたようだ。
「私とウェンデルは、疑念を抱いておりましたので、聖水を常に持ち歩いていました。そしてある夜、寝ていると黒い影が私に侵入してきました。なんとか聖水により完全支配は免れましたが、抵抗虚しくあのざまです」
ウェンデルも、頷いて自分も同じであることを告げる。聖水によって黒い影の影響を緩和することができたが、ルシファーの強大な力の前では一部だとしても精神支配をするには十分であったようだ。
「そうでしたか!より詳しく聖王国のことをお聞きしたいのですが、大丈夫ですか?」
アレクは、二人に座るように言うと、「なんでもお聞きください」と言いながら椅子に腰掛けるのだった。
陛下は、少し正気に戻ったようであったが、真実を受け入れるというのは難しいようである。
「陛下、この世から争いを無くしましょう!そうすれば、こんなことを考える必要もなくなるのですから」
陛下に対して、争いではなく、民が平和に安心して暮らせる世の中を導いてもらおうと考える。
「フッハハハハ、そうであるな!アレク以外に言われていたら、馬鹿なことを申すな!と一喝していただろうが、アレクが言うのであれば、本当に叶えてしまいそうであるから恐ろしく感じてしまう」
先程までの憂いていた気持ちが嘘のように晴れやかになり、自然と笑いが込み上げてくる。
「私も、そう思います!弟子のパスクとアレクくんが導いてくれるのであれば、より明るい未来が待っていそうですね」
アントンも、クスクスと笑いながら明るい未来を想像する。
「アントンさん、まだまだ現役引退は早いですよ!なんたって聡明神様が、アントンさんに加護を与えているくらいですからね!」
ここでアレクは、神様から聞いた話をアントンに聞かせる。
「私に加護ですか!?」
アントンは、目を丸くして驚いてしまう。
「聡明神様は、アントンさんをずっと見ていたらしいですよ。だから、まだまだ現役で頑張ってくださいね」
「そ、そうですね!聡明神様に、期待されているのならば辞めるわけにはいきません」
アレクは、まだ陛下とアントンで国を支えてくださいと遠回しに言う。アントンは、嬉しい反面、複雑な心境になるのだ。
「アレクよ、なかなかやるようになったではないか!そのような狡猾さも時には必要である!貴族としても成長しておるようで何よりだ」
陛下は、大笑いをしてアレクの成長に喜びを感じている。
「そうであった!話は変わるが、そろそろ十戒の団長と副団長と話してみる気はないか?」
「是非お願いします!」
打って変わって全員が真剣な顔になる。そして、陛下とアレクが立ち上がり、マーカスとウェンデルが待つ部屋へと向かう。
◆
「マーカス団長とウェンデル副団長、お会いしたいとおっしゃっていた人物をお連れ致しました」
アントンが、先に部屋へ入り、二人に知らせる。マーカスとウェンデルは、誰が来たのか確認すると陛下とアレクであり、その場で固まってしまう。
「マーカス団長とウェンデル副団長、お久しぶりです!体調はよくなりましたか?」
固まる二人に対して、アレクが先に声をかける。
「あ!はい!おかげさまで、すっかり良くなりました!この度は、ご迷惑をお掛けしてしまい、大変申し訳ございませんでした」
マーカスとウェンデルは、二人揃って頭を下げてアレクに謝る。
「気にしないでください!呪いにかかって洗脳されていただけなのですから!それよりも、聖王国がルシファーにより支配されている可能性があるのですが、何か心当たりはありますか?」
アレクは、いきなりであるが、確信をつく質問を投げかける。
「ルシファーの名前を聞くのは初耳です。しかし、ゼロと名乗る者が度々現れるようになってから、周りがおかしくなり始めたように感じます。私もウェンデルも、正気な時と支配されたようになる瞬間がありました」
「やはり、ルシファーとゼロは同一人物だったのですね。よくお二人は、正気を保つ瞬間がありましたね。普通なら完璧に洗脳されていてもおかしくないですよ」
アレクは、薄々気付いていたのだが、マーカスの言葉で、ようやく確信が持てたようだ。
「私とウェンデルは、疑念を抱いておりましたので、聖水を常に持ち歩いていました。そしてある夜、寝ていると黒い影が私に侵入してきました。なんとか聖水により完全支配は免れましたが、抵抗虚しくあのざまです」
ウェンデルも、頷いて自分も同じであることを告げる。聖水によって黒い影の影響を緩和することができたが、ルシファーの強大な力の前では一部だとしても精神支配をするには十分であったようだ。
「そうでしたか!より詳しく聖王国のことをお聞きしたいのですが、大丈夫ですか?」
アレクは、二人に座るように言うと、「なんでもお聞きください」と言いながら椅子に腰掛けるのだった。
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