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第3章 豪牙の新たな力

第414話 新たな防御結界とノックスと豪牙のやり取り!

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ラヴァーナとオレールは、ゴクリと三本のポーションを飲み干す。だが、体が発光するとか見た目で何か変わったわけではない。

「うむ。何か変わるというわけではなさそうであるな!」

「そうですね。違和感もありません!魔王様、とりあえず防御結界の新たな魔法を試してみませんか?」

ラヴァーナもオレールも、体を見渡しながら変化を探るが、変わったところはないようだ。そしてオレールが、新たな魔法を試そうとラヴァーナに言う。

「うむ!どのようにすれば良いのだ?」

「新たに防御結界を出してみてください!そこに、私が混ぜわせるようにします」

ラヴァーナとオレールの魔法の波長が変わったので、展開していた結界が壊れて解除してしまう。そこで、言われた通りラヴァーナは新たに防御結界を展開する。

「これで、良いか?にしても、魔法の速度が尋常じゃなく上がっているぞ!これが、アレクの薬の力というわけか」

手をかざしたと同時くらいに発動するのだ。チート能力と言っても過言ではない。

「凄まじいですね......アレクくん、また世に出せない物を作りましたね」

オレールは、苦笑いをしながらアレクを見る。

「こんな凄いと思わなかったんです。脳からの伝達だけで発動するとは......」

アレクも、あまりの効力に驚きを隠せずにいる。

「これなら、成功するかもしれません。思考を読み取り発動できるのですから。行きますよ」

オレールは、ラヴァーナの結界に魔法を混ぜわせるように防御結界を張っていく。しかし、難しいのか?額に汗をにじませる。

「よし!うまくいきましたね。これは、薬なしでは無理ですね。今は維持することに集中するだけでいいですが、薬なしでは混ぜ合わせる!安定させる!魔力量の調整など色々考えなければいけませんから」

薬なしでは、何工程もある作業を一気にしないといけないので、脳のキャパを超えてしまうと考える。

「なんという結界なのだ!一見薄い膜のようではあるが、練り込まれている魔力量が尋常じゃなく、素晴らしい防御結界になっておるぞ!それに、常時回復薬のお陰で一切魔力が減ることがないではないか」

ラヴァーナは、新たな防御結界とアレクの回復薬に興奮してしまう。それほどの出来事なのである。

「これなら、師匠の攻撃も跳ね返せそうですね!そろそろ師匠達も出てくるでしょう」





「豪牙、新しい装備はどうだ?」

ノックスと豪牙は、控え室で防御結界が完成するまで待機している。

「流石、おやっさんというところだ。動きやすい、重さもちょうどいい!それに、この大剣も使いやすい」

ノックスを参考にして、おやっさんに大剣を頼んでいた。オリハルコンで出来た大剣は重たく、普通なら振り回すのも困難だが、豪牙は平然と振り回すのだ。

「流石だな!豪牙に合った大剣になっているようだ。これなら少しは楽しめそうだな」

重力やバランスをしっかり考えられた作りになっており、ノックスはおやっさんを褒める。

「豪牙、俺は今回お前を殺すでいく!覚悟は出来ているのか?」

アレクから豪牙の真価が問われる戦いだと言われたのもあるのだが、単純に全力を出したいだけなのである。

「あぁ、そのくらいで来てもらわないと困る!俺は、最強を超えなければならない!そのためには、ノックスの全力を受け止める必要があると考えている」

豪牙は、決して怖くないと言えば嘘になるが、今までに味わったことのない高揚感も感じている。

「フッ、お前も相当な戦闘狂だな。本当の死とはどういうものか味わってさらなる高みを目指せ」

ノックスは、座る豪牙に近付いて肩を軽く叩く。

「本当の死か!体験したことがない!だが、負けるつもりもない!全力でいかせてもらう」

豪牙は、ノックスを見据えるように見つめて言う。

「いい目だ!久々に滾るな!じゃあ、行くとするか」

「そうだな......」

ノックスが、会場に向かって歩いていく。その後を、豪牙がついていくのだった。
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