チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

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第1章 森の長による開拓

第400話 アダマンタイトの秘密が解き明かされる!

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「アレク様~400話を迎えましたよ」

またまたパスクが、執務室にノックもなく突入してくる。アレクは、パスクが急いでいる時は、いつものことなので気にせずに対応する。

「もう400話に突入したの?じゃあ、あれが見られるってことかな?」

アレクは、初代魔王の過去の続きが見られるのかとワクワクした気持ちでいる。

「はい!この通り水晶をご用意しております。早速設置しましょう」

「準備万端だね。早速見よう」

アレクとパスクは、水晶の前に行き、すぐさま覗く。すると、記念回にしか映し出されない水晶が光り輝き映像を映し出すのだ。





「デュアル、凄い物を発掘したぞ」

隼人が、大急ぎでデュアルの執務室に駆け込んでくる。

「どうしたのさ。もしかして、凄いアイドルでも見つけたのかい?」

アイドル計画は、順調に進んでいる様子で市民達の心を鷲掴みにするほど、熱狂の渦に見舞われている。その影響で、またしても魔族の中から凄い人材がまた現れたのかと思うのだ。

「そんなことよりも、もっと凄い物を発見したんだ。なんと少量だがアダマンタイトを見つけたんだ」

アダマンタイトとは、オリハルコンやミスリルよりも貴重で、そんな簡単に発掘されるものではないのだ。

「アダマンタイトだって!なんですぐ言わないんだよ」

デュアルも、興奮した様子で身を乗り出して隼人の言葉を聞く。

「いや、デュアルがすぐアイドルの話を持ち出したんだろ。それと、かなり少量なのと加工できる魔族がいないんだ」

隼人は、残念そうな顔をして答える。

「とりあえず、アダマンタイトをこの目で見てみてみたい!」

デュアルは、異世界に行って一度は見てみたかった鉱石なので、興奮が収まらない様子だ。

「これだ!なんの変哲もない石の塊しか見えないだろ?」

黒曜石のような真っ黒で光沢がある一見なんの変哲もない石にしか見えないのだ。だが、高純度の魔力が秘められており、よくよく見ると普通の石ではないのである。

「なんか想像していたのと違うね。ちょっとガッカリしたけど、オリハルコンやミスリルとは比べ物にならない高純度の魔力を秘めているのは確かだね」

黄金に輝いているとか見たこともない鉱石を想像していたデュアルは、少しガッカリした表情を浮かべる。

「まだ、加工もされていないし、仕方ないと思うぞ。それより、こいつをどうするかだな」

「どうするも何も加工できないんだよね?」

「そうだな!ある魔族曰くドワーフのそれも名工と言われる方の技量がないと加工は難しいとの話だそうだ」

ドワーフは、鍛冶や建築能力に優れてはいるが、普通のドワーフにもアダマンタイトを扱う技術はないということだ。

「なら宝物庫に入れておいて。いつか名工が現れたら、その時の魔王がどうにかするだろうさ」

「何か記述を残しておいた方がいいか?」

将来の魔王が、すぐに判断できるように書き置きを残すのはどうだろうかと考える。

「いらないいらない!その時の魔王が判断すればいいし、当分加工すらできない代物だろ?伝説の鉱石といっても、今はまだゴミ同然だよ」

この時、隼人の助言を聞いて記述を残して置けば、スムーズにことが運んで、一々ラヴァーナとジキタリスが歴代魔王の下を訪れることはなかったのだ。

「じゃあ、宝物庫に入れておくぞ。それと、握手会で事件が起きたぞ」

「事件?」

「あぁ、抱き着きに行ったやつと連れ去ろうとしたやつがいてな。幸いデュアルの助言通り捕縛に優れたスキル持ちを待機させていたから大事にはならなかったが、更に対策が必要だな」

異世界でもアイドルの握手会では、問題が起こるようである。それも、日本よりも悪質な犯罪行為であった。

「よし!すぐそいつらの下に案内しろ!俺が直々にアイドルがどういうことか懇々と言い聞かせて二度と同じ過ちを侵さないようにしてやる」

デュアルは、珍しく真剣かつ怒った表情で語る。

「そう言うと思って、城の地下牢に閉じ込めてある」

「よし!行くぞ」





ビジビジビジプチンとまたしてもいいところで、水晶からの映像が途切れる。

「え?ここで終わりなの?せっかく異世界のアイドルが今回見られると思ったのに......」

意外にもアレクは、異世界のアイドルがどんなステージを繰り広げるのか興味津々だったようだ。

「残念ですね。しかし、アダマンタイトの秘密が解き明かされたのはよかったのではないですか?今すぐ魔王様にお知らせしては如何ですか?」

「そうだね。すぐに知らせに行ってくるよ。それにしても、適当に放置されていただけとは......」

もっと歴史的なことがあったのかと思いきや、ぞんざいに扱われていただけと知って思わず笑ってしまうアレクとパスクであった。
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