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第8章 復学生活の始まり
第328話 最強の暗殺者が仲間になる!
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「旦那様、ウッドストック侯爵様から書簡が届いております」
アレクの執務室に書簡を届けに来たファビロ。アレクは、やっと来たかと思うのだ。
そして、書簡を受け取り中身を読む。
「ん?何々?屋敷に来いと!そして、話し合いをしたいと...暗殺者に依頼しておいて、これは笑えるね。そう思わない?アサシン」
アレクの目の前には、ウッドストック侯爵の執事が会っていた黒いマスクをした男が座っていたのだ。
「俺の言った通り八方塞がりになったのでしょう。二流以外は受けない依頼でしょうから...逆に辺境伯様からならウッドストック侯爵を亡き者にいつでも致しますよ」
黒いマスクの男は、アサシンというらしく、アサシンは、マスク越しだが、ニヤリと笑うのだ。
「しなくていいから!でも、まさかバトラーさんとの繋がりがあるとは思わなかったよ」
「バトラー様には、色々お世話になりましたからね。それに、セバス様にも...その方々がお慕いしている辺境伯様を狙うなどできるはずが...それに、会って余計に襲いたくない方だと確信しました」
王城の知り合いというのは、バトラーのことだったのだ。何故、バトラーと知り合いかというと、裏社会で生きていた時の関わりなのである。そしてアサシンは、アレクを目の前にして底知れぬ強さを目の当たりにして恐怖するのだ。
「俺もアサシンとは戦いたくないよ。それより、こっちの件だね。丁重にお断りする手紙を書くからファビロ届けてくれないかな?」
アレクは、伺う気もないのと、会いたいならウッドストック侯爵の方から訪ねてこいといった連絡をしようとしているのだ。
「畏まりました」
ファビロは、笑顔で答える。
「アサシン、今回の礼だから受け取ってね」
暗殺依頼を報告してくれたことに対する礼を渡すアレク。
「こ、これは貰い過ぎです」
アレクは、白金貨2枚をテーブルに置いたのだ。それを見たアサシンは驚くのである。
「暗殺者にとって暗殺依頼を報告することは、あり得ないことでしょ?それを見返りも求めず教えてくれた。恩にはしっかりした恩で返すのが俺の心情だから受け取って」
その言葉を聞いたアサシンは、底知れぬ方だなと改めて感じるのと、絶対に裏切るようなことはしないと誓うのだ。
「わかりました。有り難く頂きます。あと私からのお願いなのですが、ウッドストック侯爵と会う日は、屋根裏に潜ませて頂きたいのですが...」
「え?どういうこと?」
アレクは、何故アサシンが、そのような行動を取るのか疑問に思うのだ。
「恩には恩と言ったのは辺境伯様ではないですか、この情報に白金貨2枚は貰い過ぎと判断したのです。貰い過ぎた恩は、しっかり返すのが俺の心情ですから」
マスク越しにニヤリと笑いながらアレクを見るアサシン。
「まさか、そう返されるとはね。それだと許可せざるを得ないね。じゃあ、こういうのはどうかな?」
アレクは、アサシンにマスクを外させて護衛として側にいるのはどうかと提案したのだ。
「ププップッハハハハ、もう笑わせないで下さいよ。暗殺者に顔を晒せとは...ですが、辺境伯様からの頼みであれば、その提案受けましょう。しかし...」
アサシンは、腹を抱えながら大笑いをしたあとに、真剣な顔をしてマスクを取るのだ。
「これでも、護衛として側に置きますか?」
鼻から下が火傷で爛れており、口は耳の辺りまで裂かれているのだ。
「それをしたやつに、ちゃんと報いは受けさせたんだよね?」
「え?そこですか?プッハハハハ、やはり辺境伯様は面白いですね。はい!もうこの世にはいませんよ。それで、護衛の答えを聞いていませんが?」
アレクは、黙ったまま魔鞄からポーション瓶を取り出してアサシンに差し出すのだ。
「普通の回復ポーションにしては、色が違うようですが、これを飲めばいいのですか?」
「まぁ、騙された思って飲んでみてよ」
アサシンは、迷いなくポーション瓶を持ち、飲み始めるのだ。すると、酷い爛れた火傷跡と裂かれた口が完全に治るのである。
「あそこに鏡があるから見て来て」
「はぁ...」
アサシンは、何度もこの顔を見て嫌気が差していたのだ。それを見ろとは、新手の嫌がらせか何かかと思うのである。
「え...?」
アサシンは、額の傷はおろか、治るはずのない爛れた顔と引き裂かれた口も治っていることに驚き、「え?」としか言えないのである。
「どうかな?これなら護衛をしてもらえるかな?」
「うぅ~タカハシ辺境伯様...この御恩は一生忘れません!お返しできるだけの物が今ここにないのが悔やまれます」
アサシンは、鏡の前で膝をついては涙を流すのだ。
「じゃあ、暗殺者を辞めて俺個人の暗部として雇われてくれない?」
「暗部ですか!?」
「うん!ちょうど、強くて情報収集も出来る人材を探していたんだよ。もし、暗殺者を辞めたい人がいるなら引き抜いてほしいかな。少数精鋭の部隊を作りたいからさ」
アレクは、そろそろ本腰を入れて領地経営に必要な人材を集めようとしていたのだ。
「タカハシ辺境伯様!俺で良ければよろしくお願いします。仲間についてはお任せ下さい!最高の人材を揃えてみせます」
「頼んだよ!アサシン」
アレクとアサシンは、ガッチリ握手を交わすのであった。
アレクの執務室に書簡を届けに来たファビロ。アレクは、やっと来たかと思うのだ。
そして、書簡を受け取り中身を読む。
「ん?何々?屋敷に来いと!そして、話し合いをしたいと...暗殺者に依頼しておいて、これは笑えるね。そう思わない?アサシン」
アレクの目の前には、ウッドストック侯爵の執事が会っていた黒いマスクをした男が座っていたのだ。
「俺の言った通り八方塞がりになったのでしょう。二流以外は受けない依頼でしょうから...逆に辺境伯様からならウッドストック侯爵を亡き者にいつでも致しますよ」
黒いマスクの男は、アサシンというらしく、アサシンは、マスク越しだが、ニヤリと笑うのだ。
「しなくていいから!でも、まさかバトラーさんとの繋がりがあるとは思わなかったよ」
「バトラー様には、色々お世話になりましたからね。それに、セバス様にも...その方々がお慕いしている辺境伯様を狙うなどできるはずが...それに、会って余計に襲いたくない方だと確信しました」
王城の知り合いというのは、バトラーのことだったのだ。何故、バトラーと知り合いかというと、裏社会で生きていた時の関わりなのである。そしてアサシンは、アレクを目の前にして底知れぬ強さを目の当たりにして恐怖するのだ。
「俺もアサシンとは戦いたくないよ。それより、こっちの件だね。丁重にお断りする手紙を書くからファビロ届けてくれないかな?」
アレクは、伺う気もないのと、会いたいならウッドストック侯爵の方から訪ねてこいといった連絡をしようとしているのだ。
「畏まりました」
ファビロは、笑顔で答える。
「アサシン、今回の礼だから受け取ってね」
暗殺依頼を報告してくれたことに対する礼を渡すアレク。
「こ、これは貰い過ぎです」
アレクは、白金貨2枚をテーブルに置いたのだ。それを見たアサシンは驚くのである。
「暗殺者にとって暗殺依頼を報告することは、あり得ないことでしょ?それを見返りも求めず教えてくれた。恩にはしっかりした恩で返すのが俺の心情だから受け取って」
その言葉を聞いたアサシンは、底知れぬ方だなと改めて感じるのと、絶対に裏切るようなことはしないと誓うのだ。
「わかりました。有り難く頂きます。あと私からのお願いなのですが、ウッドストック侯爵と会う日は、屋根裏に潜ませて頂きたいのですが...」
「え?どういうこと?」
アレクは、何故アサシンが、そのような行動を取るのか疑問に思うのだ。
「恩には恩と言ったのは辺境伯様ではないですか、この情報に白金貨2枚は貰い過ぎと判断したのです。貰い過ぎた恩は、しっかり返すのが俺の心情ですから」
マスク越しにニヤリと笑いながらアレクを見るアサシン。
「まさか、そう返されるとはね。それだと許可せざるを得ないね。じゃあ、こういうのはどうかな?」
アレクは、アサシンにマスクを外させて護衛として側にいるのはどうかと提案したのだ。
「ププップッハハハハ、もう笑わせないで下さいよ。暗殺者に顔を晒せとは...ですが、辺境伯様からの頼みであれば、その提案受けましょう。しかし...」
アサシンは、腹を抱えながら大笑いをしたあとに、真剣な顔をしてマスクを取るのだ。
「これでも、護衛として側に置きますか?」
鼻から下が火傷で爛れており、口は耳の辺りまで裂かれているのだ。
「それをしたやつに、ちゃんと報いは受けさせたんだよね?」
「え?そこですか?プッハハハハ、やはり辺境伯様は面白いですね。はい!もうこの世にはいませんよ。それで、護衛の答えを聞いていませんが?」
アレクは、黙ったまま魔鞄からポーション瓶を取り出してアサシンに差し出すのだ。
「普通の回復ポーションにしては、色が違うようですが、これを飲めばいいのですか?」
「まぁ、騙された思って飲んでみてよ」
アサシンは、迷いなくポーション瓶を持ち、飲み始めるのだ。すると、酷い爛れた火傷跡と裂かれた口が完全に治るのである。
「あそこに鏡があるから見て来て」
「はぁ...」
アサシンは、何度もこの顔を見て嫌気が差していたのだ。それを見ろとは、新手の嫌がらせか何かかと思うのである。
「え...?」
アサシンは、額の傷はおろか、治るはずのない爛れた顔と引き裂かれた口も治っていることに驚き、「え?」としか言えないのである。
「どうかな?これなら護衛をしてもらえるかな?」
「うぅ~タカハシ辺境伯様...この御恩は一生忘れません!お返しできるだけの物が今ここにないのが悔やまれます」
アサシンは、鏡の前で膝をついては涙を流すのだ。
「じゃあ、暗殺者を辞めて俺個人の暗部として雇われてくれない?」
「暗部ですか!?」
「うん!ちょうど、強くて情報収集も出来る人材を探していたんだよ。もし、暗殺者を辞めたい人がいるなら引き抜いてほしいかな。少数精鋭の部隊を作りたいからさ」
アレクは、そろそろ本腰を入れて領地経営に必要な人材を集めようとしていたのだ。
「タカハシ辺境伯様!俺で良ければよろしくお願いします。仲間についてはお任せ下さい!最高の人材を揃えてみせます」
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