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第6章 帝国の侵略

第284話 ツッコミルーヘンといじわる?オレール?

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「これは凄いよ。ヘリオス、別人だね」

「団長も別人ですよ。これだけ変わっていれば誰だかわかりませんよ」

ルーヘンとヘリオスは、お互いを見ながら、その変わりように驚きを隠せずにいたのだ。

「では、不可視化インビジブルこれで見えなくなったでしょ?」

その場にいたオレールと皇帝と救い出したオネルヴァとライネルは見えなくなったのだ。

「・・・・・お、お~い!空飛ぶ必要性ないやないか~い」

思わず、今までに言ったことのない言葉遣いとツッコミが飛び出すルーヘン。

「いやいや、本当に空を飛ぶ必要ありませんよ。何故初めからこれが出来ると言ってくれなかったのですか!」

ヘリオスも、少し興奮したように答える。

「最近、覚えた魔法だったので、人数によって持続時間がどれだけ持つかわからないのです」

ハメたわけではなく、ちゃんとした理由もあったのだ。練習時には、一人で試していたオレールだったので、ハッキリした効果と持続時間に懸念があったのである。

「そうだった...待て待て~空を飛ぶのも一緒やないか~い」

飛ぶのも基本一人のオレールだったので、全員を飛ばせる確証がないだろうと思うルーヘン。
それよりも、変身薬を使ってからツッコミ要因化しているのは、薬の影響なのだろうか?

「それは、大丈夫ですよ。パスクくんやノックスに協力してもらって練習しましたし、岩も飛ばせましたから」

しっかりと飛ぶことに対しては、練習をしていたようだ。

「団長、オレール殿、時間がありませんから、その辺りにして目的の物を手に入れに行きませんか?」

二人のやり取りを見ていたヘリオスは、このままだと一生続くなと感じて声をかけるのだった。

「そうだね。早く行かないと面倒なことになるからね。じゃあオレール、いない間頼んだよ」

「任せて下さい。治療もしながらお待ちしてます」

そう言ってオネルヴァとライネルの治療を始めるオレール。皇帝は、そこら辺に転がされて相変わらず「うっうっうっ」と言って睨みつけながら何かを訴えているのだった。

「あ!防音結界も張る必要がありそうですね」

皇帝の五月蝿さで気付かれてはいけないなと、ラヴァーナの結界を見て真似た防音結界を張るオレールであった。





「それにしても、オレール殿は多才ですね。あのような魔法を使える者などいないのではないですか?」

街に向かって歩きながら話し始めるヘリオス。

「所謂、天才だね。本当に味方でよかったよ」

あんな恐ろしい魔法を使う人が、敵だったらと考えるとゾッとするのだった。
それから、馬車を購入できそうな場所に行くのだが、夜中というのもあったり城の騒ぎで家から出てこない者や開けてくれた店も全ての金属を帝国に奪われてしまったとのことで販売できないと言われてしまうなどして手に入れることができないでいたのだ。

「ヘリオス、どうしたものかな?馬車がないとなると乗り合いで我慢するかい?」

ルーヘンが、顎に手を当ててどうしようかと悩む。

「そうですね。いっそう城から盗み出すのはいかがですか?」

「それ...変身した意味ないよね!ねっ!?はぁ...もう一度行くしかないのかな?」

これなら、初めから馬車を盗み出すか、変身薬使わずに再度乗り込めばよかったと思うルーヘンであった。

「終わってしまったものは仕方ありません。さっさと盗んで合流地点に行きましょう」

「そうだね。行くとしよう」

そうして城に再度戻ったのだが、やはり警備が厳重になっていて、密かに侵入すること自体不可能なっていた。

「え?まだこんなにも帝国兵っているの?ゴキブリみたいに湧いてくるね」

「ですね。幸い門はオレール殿が壊してくれていますから正面から入りますか?」

「そうしようかな。全員なぎ倒していくよ」

それから、ルーヘンとヘリオスは、大立ち回りをして片っ端から帝国兵を倒していく。
そんなルーヘンとヘリオスに対して帝国兵は為す術もなく斬り伏せられていくのであった。

「そろそろいいんじゃないかい?」

「ですね。と言っても既に帝国兵は誰も残っていませんよ。生きていた者も逃げていきましたからね」

あまりの圧倒的な力に敗残兵の如く逃げていってしまったのだ。

「軍事用の馬車なら多分こっちだろうから行くよ」

騎士団に所属しているので、ある程度の場所は推測できるルーヘンは、ヘリオスと共に馬車があるであろう場所に向かうのであった。
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