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第3章 日常に戻ったアレク達
第233話 マクガリアスvsバトラー!試合開始と決着!
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チュータから試合開始の合図が出される。
いつもなら、開始直後マクガリアスが先制打を与えに相手へ向かっていくのだが、今回は動く気配はなく、棍棒を構えて相手を見据えているのだ。
「それでよい。マクガリアス!向かって行くだけが戦いではないのだからな」
ラヴァーナが、観客席から周りにいる子供達に聞こえるか聞こえないかの声で言う。
「お母様、何か言いましたか?それにしても、お互い動きませんね」
リリスが、動こうとしないバトラーとマクガリアスを不思議そうな顔で見ながら言う。
「戦いとは、動がすべてではないの。静があるからこそ動が生きるのよ」
ラヴァーナは、いつものような口調ではなく、子供達に話す口調で伝える。
「・・・・よくわかりません」
「僕もわかりません。相手に有効打を与えないと勝てないと思います」
リリスもウァラクも、どういうことなのと頭の中が?でいっぱいになる。
「フフッ、いずれわかるわ。それより、そろそろ動くわよ」
ラヴァーナは、笑みを浮かべながらいずれ理解する時が来るとほのめかすのであった。
◆
「事前に聞いていた話と違いますね。無鉄砲に攻撃してくると思っていましたが、慎重に見据えておられる。こちらから行くしかないようですね」
バトラーが、そう言うと両手合わせて合計8つのナイフを指と指の間に挟んで、マクガリアス目掛けて素早く投げる。
「こんな軽い攻撃俺には効かん...ぐっ...なに!?」
棍棒で弾き返したはずのナイフは、軌道は変わったもののスピードは衰えることなくマクガリアスの腕と足に刺さる。
「おかしいですね?棍棒を貫通するように投げたのですが。見誤りましたか...」
「ぐっ...痛ぇな。魔力を凝縮させて放ったのか!無闇に突っ込まなくて正解だったぜ」
ミスリルナイフに極限まで魔力を込めて、スピードと威力を最大まで上げたナイフだったようだが、マクガリアスの力と棍棒の強度と肉体強度は、バトラーが思っている以上にあり、予想に反したのだ。
「では、これならどうですか」
「遅い!」
バトラーが、ナイフを投げようとした瞬間、マクガリアスが目の前におり、棍棒で殴ぐってきたのだ。バトラーは、まともに攻撃を受けてぶっ飛び地面に打ちつけられる。
「・・・おっと~急に攻防が始まった為、実況を忘れてしまいました。バトラー選手が優勢に見えましたが、ここでマクガリアス選手が起死回生の一打です!バトラー選手立ち上がれるのかぁぁぁ」
チュータは、実況を忘れて見入ってしまっていたようだ。それくらい動かない時間が長く、動き出してからはあっという間の出来事だったのだ。
「おい!早く起き上がってこい」
マクガリアスが、急に寝転がるバトラーに目掛けて叫びだす。
「ふぅ~もう少し休憩させて下さいよ。あの衝撃を受けて少し痛かったのですから」
何もなかったのように平然と立ち上がり、服の埃を払うバトラー。
「チッ、まともに食らわせたはずが、殴った感触がしなかったぜ。どういうことだ?」
「別に教えても構いませんよ。私のスキル、スライム化です。逆に問いますが、あの一瞬にして目の前に来たのはどのような仕組みなのですか?」
バトラーは、スライム化することで衝撃を緩和してダメージを負わないようにしたのである。
「めんどくさいスキルだな。ん?あれか...俺のスキル、瞬動ってやつだ。普段は、あまり使わないが、あのままだと間合いに入れそうになかったからな」
「驚きましたよ。反応できない速さとは厄介ですね。どうしたものか...」
そして、またしてもお互い動きを止めるのであった。お互いのスキルを警戒して動くに動けない状態なのである。
だが、マクガリアスが痺れを切らして瞬動で間合いに入る。そして、炎を直撃させるのだ。
「業炎滅却」
巨大な炎がバトラーを包み込む。
「これは決まったかぁぁぁ!凄まじい炎がバトラー選手に襲いかかったぁぁぁ!」
しかし、マクガリアスの後ろから声がしたのだ。
「それは、スライム分身ですよ」
そして、マクガリアスがその声に反応して振り向くか振り向かない辺りで、ナイフをマクガリアスの体に刺す。
「ぐはぁ...次は毒かよ...だが、捕まえたぜ」
バトラーは、魔力を通したナイフではなく、猛毒が塗られたナイフをマクガリアスに刺したのだ。普通ならそこで死んでいるはずなのだが、なぜが耐えたマクガリアスがバトラーの腕を掴む。
「業炎滅却」
「これは、私の負けですね」
今度こそまともにバトラーへ直撃するのだった。
「・・・・言葉になりません。両者一歩も引かない素晴らしい試合です。しかし、今度こそ決着がついたでしょう」
マクガリアスは、猛毒の影響で片膝を突く。
そして、炎が消えてバトラーが姿を現すが、丸焦げになって横たわっている。
「決着が着きましたぁぁぁ...お待ち下さい!これは!!」
完全にマクガリアスの勝利だと思われたのだったが、マクガリアスは片膝を突いたまま動かないのだ?それに、両者の腕輪が砕け散っているのである。
「なんとマクガリアス選手の勝利だと思われましたが、引き分けです。マクガリアス選手も致命傷を負っていた模様です」
そして、二人は身代わりの腕輪の効果で元の姿に戻るのだった。
「ぐはぁ...また負けたのか?」
「はぁはぁはぁ、これが死ですか...二度と経験したくありませんね」
マクガリアスは、尻餅をついて嘆く。バトラーは、死の恐怖を体験して息を切らすのだった。
「よろしいでしょうか?マクガリアス様、バトラー様、両者引き分けでございます」
「なに~引き分けかよ」
マクガリアスは、そのまま後ろに倒れて仰向けになるのだった。
「引き分けですか...これは恥ずかしいところをセバスさんに見られてしまいましたね。鍛え直さないと怒られてしまいますよ」
バトラーは、執事らしく姿勢良く立ち発言をする。
そして、観客席からは盛大な拍手と歓声が起こるのであった。
いつもなら、開始直後マクガリアスが先制打を与えに相手へ向かっていくのだが、今回は動く気配はなく、棍棒を構えて相手を見据えているのだ。
「それでよい。マクガリアス!向かって行くだけが戦いではないのだからな」
ラヴァーナが、観客席から周りにいる子供達に聞こえるか聞こえないかの声で言う。
「お母様、何か言いましたか?それにしても、お互い動きませんね」
リリスが、動こうとしないバトラーとマクガリアスを不思議そうな顔で見ながら言う。
「戦いとは、動がすべてではないの。静があるからこそ動が生きるのよ」
ラヴァーナは、いつものような口調ではなく、子供達に話す口調で伝える。
「・・・・よくわかりません」
「僕もわかりません。相手に有効打を与えないと勝てないと思います」
リリスもウァラクも、どういうことなのと頭の中が?でいっぱいになる。
「フフッ、いずれわかるわ。それより、そろそろ動くわよ」
ラヴァーナは、笑みを浮かべながらいずれ理解する時が来るとほのめかすのであった。
◆
「事前に聞いていた話と違いますね。無鉄砲に攻撃してくると思っていましたが、慎重に見据えておられる。こちらから行くしかないようですね」
バトラーが、そう言うと両手合わせて合計8つのナイフを指と指の間に挟んで、マクガリアス目掛けて素早く投げる。
「こんな軽い攻撃俺には効かん...ぐっ...なに!?」
棍棒で弾き返したはずのナイフは、軌道は変わったもののスピードは衰えることなくマクガリアスの腕と足に刺さる。
「おかしいですね?棍棒を貫通するように投げたのですが。見誤りましたか...」
「ぐっ...痛ぇな。魔力を凝縮させて放ったのか!無闇に突っ込まなくて正解だったぜ」
ミスリルナイフに極限まで魔力を込めて、スピードと威力を最大まで上げたナイフだったようだが、マクガリアスの力と棍棒の強度と肉体強度は、バトラーが思っている以上にあり、予想に反したのだ。
「では、これならどうですか」
「遅い!」
バトラーが、ナイフを投げようとした瞬間、マクガリアスが目の前におり、棍棒で殴ぐってきたのだ。バトラーは、まともに攻撃を受けてぶっ飛び地面に打ちつけられる。
「・・・おっと~急に攻防が始まった為、実況を忘れてしまいました。バトラー選手が優勢に見えましたが、ここでマクガリアス選手が起死回生の一打です!バトラー選手立ち上がれるのかぁぁぁ」
チュータは、実況を忘れて見入ってしまっていたようだ。それくらい動かない時間が長く、動き出してからはあっという間の出来事だったのだ。
「おい!早く起き上がってこい」
マクガリアスが、急に寝転がるバトラーに目掛けて叫びだす。
「ふぅ~もう少し休憩させて下さいよ。あの衝撃を受けて少し痛かったのですから」
何もなかったのように平然と立ち上がり、服の埃を払うバトラー。
「チッ、まともに食らわせたはずが、殴った感触がしなかったぜ。どういうことだ?」
「別に教えても構いませんよ。私のスキル、スライム化です。逆に問いますが、あの一瞬にして目の前に来たのはどのような仕組みなのですか?」
バトラーは、スライム化することで衝撃を緩和してダメージを負わないようにしたのである。
「めんどくさいスキルだな。ん?あれか...俺のスキル、瞬動ってやつだ。普段は、あまり使わないが、あのままだと間合いに入れそうになかったからな」
「驚きましたよ。反応できない速さとは厄介ですね。どうしたものか...」
そして、またしてもお互い動きを止めるのであった。お互いのスキルを警戒して動くに動けない状態なのである。
だが、マクガリアスが痺れを切らして瞬動で間合いに入る。そして、炎を直撃させるのだ。
「業炎滅却」
巨大な炎がバトラーを包み込む。
「これは決まったかぁぁぁ!凄まじい炎がバトラー選手に襲いかかったぁぁぁ!」
しかし、マクガリアスの後ろから声がしたのだ。
「それは、スライム分身ですよ」
そして、マクガリアスがその声に反応して振り向くか振り向かない辺りで、ナイフをマクガリアスの体に刺す。
「ぐはぁ...次は毒かよ...だが、捕まえたぜ」
バトラーは、魔力を通したナイフではなく、猛毒が塗られたナイフをマクガリアスに刺したのだ。普通ならそこで死んでいるはずなのだが、なぜが耐えたマクガリアスがバトラーの腕を掴む。
「業炎滅却」
「これは、私の負けですね」
今度こそまともにバトラーへ直撃するのだった。
「・・・・言葉になりません。両者一歩も引かない素晴らしい試合です。しかし、今度こそ決着がついたでしょう」
マクガリアスは、猛毒の影響で片膝を突く。
そして、炎が消えてバトラーが姿を現すが、丸焦げになって横たわっている。
「決着が着きましたぁぁぁ...お待ち下さい!これは!!」
完全にマクガリアスの勝利だと思われたのだったが、マクガリアスは片膝を突いたまま動かないのだ?それに、両者の腕輪が砕け散っているのである。
「なんとマクガリアス選手の勝利だと思われましたが、引き分けです。マクガリアス選手も致命傷を負っていた模様です」
そして、二人は身代わりの腕輪の効果で元の姿に戻るのだった。
「ぐはぁ...また負けたのか?」
「はぁはぁはぁ、これが死ですか...二度と経験したくありませんね」
マクガリアスは、尻餅をついて嘆く。バトラーは、死の恐怖を体験して息を切らすのだった。
「よろしいでしょうか?マクガリアス様、バトラー様、両者引き分けでございます」
「なに~引き分けかよ」
マクガリアスは、そのまま後ろに倒れて仰向けになるのだった。
「引き分けですか...これは恥ずかしいところをセバスさんに見られてしまいましたね。鍛え直さないと怒られてしまいますよ」
バトラーは、執事らしく姿勢良く立ち発言をする。
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