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第2章 魔ノ国の調査隊
第188話 え?殺し合いじゃなくてただの喧嘩だよね!?
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ドリガンは、マクガリアスの訓練場を破壊するという一言でポカーンとして動かなくなった。
「大丈夫ですか?動けますか?」
「え?あ...はい!大丈夫です。差し支えなければお聞かせ願いたいのですが、人族であるあなた方は、どちら様でしょうか?マクガリアス様となのような感じで接するのが不思議で...」
「申し遅れました。ウズベル王国から使節団として参りました。代表のアレク・フォン・タカハシです。王国では、伯爵位を頂いております。よろしくお願い致します」
使者がくる旨は、事前に知らされていたのだが、まさかこの街に寄るとは思っていなかったのと、こんな子供を寄越すとは思っていなかったので驚いてしまう。しかも、目の前の子供は伯爵と名乗っているのだ。
ウズベル王国は、魔ノ国を馬鹿にしているのか、本気で寄越しているのか、わからないドリガンはなんとも言えない顔になるのであった。
「そうだったのですね。お出迎えにも行けず申し訳ございませんでした。それより、あの人族の方をお止めしなくてよろしいのですか?相手は、四天王マクガリアス様ですよ」
「う~ん...大丈夫です。見ていたらわかると思いますが、いい勝負...いや...やっぱりなんでもありません。とりあえず見ていてください」
「師匠が勝つと思います」と言おうとしたアレクであったが、相手を不快にさせてしまうと思い話すのをやめる。
◆
「そろそろ殺り合おうぜ!ウズウズして今にも飛び掛かりそうになっちまう」
マクガリアスは、背中からでかい金属で出来た棍棒を片手で握り振り回す。
「こりゃ...本気で行かなきゃやられちまうな。ほんじゃ、先制は頂くぞ」
そう言って、大剣を背中から抜き、何の小細工もなしにジャンプをして上空から一刀両断する。しかし、棍棒で平然と受け止めるマクガリアス。衝撃で足首まで地面に埋まるほどのことが起こっているにも関わらずだ。
「うぉりゃぁぁぁ」
棍棒で、大剣を弾き返すマクガリアス。ノックスは、弾き返えされながらも空中で一回転して綺麗に着地をする。
「やるな。これならどうだ」
ノックスが、またもや仕掛ける。次は、あらゆる方向から大剣を振るのであった。だが、これもマクガリアスは、受け止める。さっきと違うのは、お互いが高速で大剣と棍棒で打ち合っているのだ。
バキンバキーンと音を立てて火花を散らせる。
「師匠、完全に楽しんでますね。まぁ、マクガリアスさんも同じように笑顔ですがね。ドリガンさん、大丈夫でしたでしょ?」
アレクが、ドリガンの方を見ると、ドリガンは口をあんぐりと開けて驚き固まっていた。アレクは、そんなドリガンさんを見て、暫くそっとしておこうと決める。
「暫く決着はつきそうにないし、コーヒーでも飲みませんか?魔法鞄に、用意してきているんです。マンテ爺専用の飲み物も用意したからね」
そう言って、テーブルと椅子を用意して、カップにコーヒーを入れる。マンテ爺にも、器に専用の液体を入れて渡すのであった。
「やはり魔ノ国のコーヒーはおいしいですね。気持ちが落ち着きますよ」
オレールは、足を組みながら二人のバトルを見ながら優雅にコーヒーを飲む。
「父上、これはかなり上物ですね。父上が、一度飲ませてくれた物に似ています」
「あぁ~そんなこともあったな。5年前のパスクが成人した日だった。確かに、あのコーヒーに匹敵するうまさだ」
こっちはこっちで、思い出に耽っているのである。
「うむ。人族と魔族の戦いとは、珍しくておもしろいのぅ。アレク、この飲み物うまいぞい」
マンテ爺も、珍しい物を眺めるように二人の戦いを観戦する。
「やっぱりブラックコーヒーは「何故、このような状況で、そんな悠長にしてられるのですか!!」お!おぉ、ドリガンさん驚くから急に大声を出さないで下さいよ。それより、ドリガンさんもコーヒーどうですか?」
復活したドリガンが、周りを見渡すと全員でコーヒーを飲んでいるではないか。こんな最中に、何を考えているんだと怒鳴りたくなったのだ。
「えっと...ありがたく頂き...ってそうじゃなくてですね。あれを見て下さい」
ノックスとマクガリアスは、「どりゃぁぁぁ」とか「この野郎ぉぉぉ」とか言いながら、打ち合ったり殴り合ったり蹴り合ったりしているのだ。
当然訓練場は、穴だらけになり酷い有様である。
「え?腕とか足とかしっかりありますし、致命傷はお互い負ってないですから大丈夫ですよ。ほらほら、ドリガンも座ってコーヒーを飲んで下さい」
ドリガンは、無理矢理座らされて、せっかく出してもらったコーヒーを断ることも出来ずに飲むのであった。
「おいしい...」
「でしょ!どんどん飲んで下さいね。ではゆっくり、観戦しましょう」
「なんだがわかりませんが、コーヒーを飲んだお陰か?あなた達が平然としている所為か?私の慌てようがバカらしくなってきましたよ」
とうとうドリガンも、侵食されたように腰を据えて、ノックスとマクガリアスの試合を観戦するのであった。
◆
「ハァハァハァ、そろそろ決着をつけねぇとな。だが、魔法で決着なんて軟弱なことはしたくねぇ。最後まで力のみだ」
マクガリアスは、息を切らせながらも、いつでも動ける体制を取っている。
「当たり前だ。武器も不要だな。最後は、拳だろ?いくぞ」
ノックスの「いくぞ」と同時に二人は走り出して、殴り合いを始める。
「ぐはぁ」
「おりゃぁぁ、ぐふぉ」
お互いが、腹や顔面にパンチを当てる。次第に、お互い顔は腫れ上がって見る影すらなくなるのであった。
「これで、終わりだァァァ」
「早くくたばりやがれ!この野郎ォォォ」
ノックスとマクガリアスが、最大のパンチを繰り出して、お互いが顔面に拳をヒットさせる。
ノックスの膝がガクンとなるが、グッと踏ん張って耐える。マクガリアスは、耐えきれなかったようでズルズルと崩れ落ちるのであった。
「おっしゃぁぁぁ。勝った...」
その言葉を言った瞬間、ノックスも後ろに倒れて気絶するのであった。
「大丈夫ですか?動けますか?」
「え?あ...はい!大丈夫です。差し支えなければお聞かせ願いたいのですが、人族であるあなた方は、どちら様でしょうか?マクガリアス様となのような感じで接するのが不思議で...」
「申し遅れました。ウズベル王国から使節団として参りました。代表のアレク・フォン・タカハシです。王国では、伯爵位を頂いております。よろしくお願い致します」
使者がくる旨は、事前に知らされていたのだが、まさかこの街に寄るとは思っていなかったのと、こんな子供を寄越すとは思っていなかったので驚いてしまう。しかも、目の前の子供は伯爵と名乗っているのだ。
ウズベル王国は、魔ノ国を馬鹿にしているのか、本気で寄越しているのか、わからないドリガンはなんとも言えない顔になるのであった。
「そうだったのですね。お出迎えにも行けず申し訳ございませんでした。それより、あの人族の方をお止めしなくてよろしいのですか?相手は、四天王マクガリアス様ですよ」
「う~ん...大丈夫です。見ていたらわかると思いますが、いい勝負...いや...やっぱりなんでもありません。とりあえず見ていてください」
「師匠が勝つと思います」と言おうとしたアレクであったが、相手を不快にさせてしまうと思い話すのをやめる。
◆
「そろそろ殺り合おうぜ!ウズウズして今にも飛び掛かりそうになっちまう」
マクガリアスは、背中からでかい金属で出来た棍棒を片手で握り振り回す。
「こりゃ...本気で行かなきゃやられちまうな。ほんじゃ、先制は頂くぞ」
そう言って、大剣を背中から抜き、何の小細工もなしにジャンプをして上空から一刀両断する。しかし、棍棒で平然と受け止めるマクガリアス。衝撃で足首まで地面に埋まるほどのことが起こっているにも関わらずだ。
「うぉりゃぁぁぁ」
棍棒で、大剣を弾き返すマクガリアス。ノックスは、弾き返えされながらも空中で一回転して綺麗に着地をする。
「やるな。これならどうだ」
ノックスが、またもや仕掛ける。次は、あらゆる方向から大剣を振るのであった。だが、これもマクガリアスは、受け止める。さっきと違うのは、お互いが高速で大剣と棍棒で打ち合っているのだ。
バキンバキーンと音を立てて火花を散らせる。
「師匠、完全に楽しんでますね。まぁ、マクガリアスさんも同じように笑顔ですがね。ドリガンさん、大丈夫でしたでしょ?」
アレクが、ドリガンの方を見ると、ドリガンは口をあんぐりと開けて驚き固まっていた。アレクは、そんなドリガンさんを見て、暫くそっとしておこうと決める。
「暫く決着はつきそうにないし、コーヒーでも飲みませんか?魔法鞄に、用意してきているんです。マンテ爺専用の飲み物も用意したからね」
そう言って、テーブルと椅子を用意して、カップにコーヒーを入れる。マンテ爺にも、器に専用の液体を入れて渡すのであった。
「やはり魔ノ国のコーヒーはおいしいですね。気持ちが落ち着きますよ」
オレールは、足を組みながら二人のバトルを見ながら優雅にコーヒーを飲む。
「父上、これはかなり上物ですね。父上が、一度飲ませてくれた物に似ています」
「あぁ~そんなこともあったな。5年前のパスクが成人した日だった。確かに、あのコーヒーに匹敵するうまさだ」
こっちはこっちで、思い出に耽っているのである。
「うむ。人族と魔族の戦いとは、珍しくておもしろいのぅ。アレク、この飲み物うまいぞい」
マンテ爺も、珍しい物を眺めるように二人の戦いを観戦する。
「やっぱりブラックコーヒーは「何故、このような状況で、そんな悠長にしてられるのですか!!」お!おぉ、ドリガンさん驚くから急に大声を出さないで下さいよ。それより、ドリガンさんもコーヒーどうですか?」
復活したドリガンが、周りを見渡すと全員でコーヒーを飲んでいるではないか。こんな最中に、何を考えているんだと怒鳴りたくなったのだ。
「えっと...ありがたく頂き...ってそうじゃなくてですね。あれを見て下さい」
ノックスとマクガリアスは、「どりゃぁぁぁ」とか「この野郎ぉぉぉ」とか言いながら、打ち合ったり殴り合ったり蹴り合ったりしているのだ。
当然訓練場は、穴だらけになり酷い有様である。
「え?腕とか足とかしっかりありますし、致命傷はお互い負ってないですから大丈夫ですよ。ほらほら、ドリガンも座ってコーヒーを飲んで下さい」
ドリガンは、無理矢理座らされて、せっかく出してもらったコーヒーを断ることも出来ずに飲むのであった。
「おいしい...」
「でしょ!どんどん飲んで下さいね。ではゆっくり、観戦しましょう」
「なんだがわかりませんが、コーヒーを飲んだお陰か?あなた達が平然としている所為か?私の慌てようがバカらしくなってきましたよ」
とうとうドリガンも、侵食されたように腰を据えて、ノックスとマクガリアスの試合を観戦するのであった。
◆
「ハァハァハァ、そろそろ決着をつけねぇとな。だが、魔法で決着なんて軟弱なことはしたくねぇ。最後まで力のみだ」
マクガリアスは、息を切らせながらも、いつでも動ける体制を取っている。
「当たり前だ。武器も不要だな。最後は、拳だろ?いくぞ」
ノックスの「いくぞ」と同時に二人は走り出して、殴り合いを始める。
「ぐはぁ」
「おりゃぁぁ、ぐふぉ」
お互いが、腹や顔面にパンチを当てる。次第に、お互い顔は腫れ上がって見る影すらなくなるのであった。
「これで、終わりだァァァ」
「早くくたばりやがれ!この野郎ォォォ」
ノックスとマクガリアスが、最大のパンチを繰り出して、お互いが顔面に拳をヒットさせる。
ノックスの膝がガクンとなるが、グッと踏ん張って耐える。マクガリアスは、耐えきれなかったようでズルズルと崩れ落ちるのであった。
「おっしゃぁぁぁ。勝った...」
その言葉を言った瞬間、ノックスも後ろに倒れて気絶するのであった。
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