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18,あなたと開く一つの扉
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「琴乃?どうしたの?」
琴乃は数日程前から明らかに顔色が悪くて、黙っていると目が虚ろになってぼうっとしていた。様子がおかしくなる前は暑いと言って袖をまくることも時々あったのだけれど、それ以降は一切なくなった。
袖をまくらないということに関しては若干の心当たりがあるというか予想が付くのだが、それに至った経緯がまるで分からない。
それでも何か変わるかもしれない、と思って彼女の顔を覗き込んで聞いてみる。
「あはは、昨日ちょっと寝不足で。甘い物食べた方が意識はっきりすると思うし、行こ。」
そう言うとぐいとわたしの腕を強く引っ張った。時々琴乃にやられることだけれど、こんなに力が強いのは初めて。思わずバランスを崩しそうになる。
彼女のそんな行動が珍しくて、軽く眉をひそめてしまった。が、すぐに切り替えて言葉を継いだ。
「この間もそう言ってたよね。何か考え事?」
自分でも、ずるいなぁと思った。わざわざこうして言葉を濁しているのに、わざわざそれをつつくなんて。
しかも袖をまくることを一切しなくなって、表情も死んでいる。このことを踏まえれば大抵予想が付くと思う。
そこで敢えて踏み込んだわたし自身の性格の悪さにため息を吐きたくなる。
しかし、相手は琴乃なのだ。ここまで踏み込んだとて真実を語るとは到底思えない。そこで正直に話す素直さがあれば、きっとクラスの女王様の元で八方美人などしていないんだと思う。
出来る限り表情を変えずに彼女の返答を待った。
すると彼女は少し躊躇いの姿勢を見せ、すぐにいつもの笑顔に戻ると
「今年の先生、苦手な人がいてさ~。中等部のときに沢山セクハラみたいな絡まれ方してて、その先生にまた当たっちゃって。」
と返された瞬間、わたしの頭は高速回転する。
これが事実という可能性も、はたまたはぐらかすためのフェイクである可能性も十二分にある。理由は単純でわたしが転校生だから、だ。
仮に奏多や莉佳との関係値が悪化してそれに関することであったとして、それを隠すために吐いた嘘ならもっと踏み込んでも許されるかもしれない。けれど、本当だったときは…。
いや、奏多と莉佳のことでもわたしは首を突っ込んではいけない。そうなったのは、わたしのせいなのだから。
わたしは一瞬悩んだが、すぐに言葉を発した。
こうしていると何だかわたしも八方美人みたいで、人のこと言えないなとふと思う。
「あの、さ。良ければなんだけどその時の話ちょっと聞いてもいい?
もちろん、無理にとは言わないけど話すことで楽になるものも、きっとあると思うの。だから…。」
すぐに、なんてことは無くて全然言葉には詰まっていたし全体的にしどろもどろ。不安に耐えきれなくて、気付かぬうちにスカートをぎゅっと握っていた。ダサい、とか思われてないかな?と頭のどこかで疑問が沸き上がる。
彼女は言葉を失い、驚いたような表情で…否、驚きの表情でわたしを見ていた。
驚きかショックか怒りか、唇がかすかに震えている。…息を吸うのも満足に出来ていないのかもしれない?
ということは、今の話は本当で、嘘でも何でもなかった・・・?
という恐ろしい事実に気付いてしまい、わたしはすぐに頭を下げた。
「あっ…ごめん、本当ごめんね。今も寝る前に考えちゃうくらいのことなんだから、出逢って数週間のわたしなんかに話せるわけないよね…。」
言葉が上手く出てこない。そのせいで、情に訴えかけてどうにかして言わせたいみたいに見えてきた。そういうつもりは全然ないの。全然なくて、わたしが口下手だから…。
「待って、ごめんそうじゃないの。この話すると、いつも皆気まずそうに視線を逸らすからさ。…だから私、紫苑がそう言ってくれて嬉しかったな~。」
自己嫌悪でどんどん気持ちが沈んでいくわたしに掛けてくれる言葉は、とても優しいものだった。
事実で、未だにフラッシュバックで苦しんでいて。なのにそうしてわたしを気遣ってくれるその優しさに涙が出そうになる。なのに、わたしはそんな相手に失礼なことばかり考えていて…と更に自己嫌悪のループに入りかけたがぐっと堪える。
「ほんとに…!?じゃあ、ゆっくり話せる場所…。やっぱり、予定通りカフェに行く?」
そういいながら琴乃の両手をぱっと掴んだ。かなりな勢いで掴んでしまい、罪悪感に駆られた。
痛みもあっただろうに、それを全く表情に出さないで琴乃は
「そうだね~。元々そういう予定だったし。」
と続けて歩き始める。その横顔は無表情で、歩くペースもいつもより速い。
そんな彼女のようすに大きな違和感を感じながらも、彼女の数歩後ろに続いた。
約一か月ほど前に訪れたカフェは、今日もお洒落な内装に雰囲気をよくするBGM、どこか喫茶店のようなたたずまいは何も変わらずに営業していた。
「二名様で宜しいでしょうか?」
という定型句を言いながらカフェエプロンを着こなす女性はわたしたちを席に案内する。
「ご注文お決まりになりましたら、お手元のボタンでお呼びだしください。」
先のことがあったため軽い気まずさこそあったが、そこは切り替えることにした。
メニューを開いて、今度は自分の目を通す。前回こそおススメを教えてもらったけれど、今度は自分で選んでみるのもよいのではないか?
メニューを開けば色とりどりのフルーツの乗ったパンケーキの写真が視界いっぱいに飛び込んでくる。どれも綺麗で、美味しそうで、無意識の内に表情が柔らかくなる。
ページを捲ればパンケーキ以外にもパフェやタルトなどの写真も載っていて、もっとページを捲れば聞いたこともない名前の紅茶やコーヒーなども書いてある。
「わぁ…!」
わたしの耳に聞こえた声が一瞬誰のものなのか分からなかった。数秒考えて、わたしの口から飛び出してきたものなんだということに気付いて、急に顔が熱くなってくる。
こういう雰囲気のお店に来慣れていないことを自ら披露しているみたいで、何だかとても恥ずかしかった。
メニューから顔を上げられず、ちらりと琴乃の顔を見てみるとくすくす笑っている。
「ふふっ、気にしないで。ここのメニュー、写真の撮り方上手だからどれも美味しそうに見えるよね~。」
「…っあっとえっと…………。そう、だね。どれも美味しそうで中々決められない!」
フォローされたことが急に恥ずかしくなってきて、しどろもどろになりながら無理矢理笑顔になって言葉を返す。焦っていたせいかな、語尾がやたらと力強くなってしまった。…恥ずかしさがそろそろピークに達しそう。
「あはは、顔真っ赤だよ~?
折角来たんだから楽しまなきゃ損じゃない?いっぱい悩んで、選ばなかった奴はまたいつか食べに来ようよ~。」
顔を赤らめ(多分)、メニューで顔を隠していたわたしにそう言葉をかける琴乃。
きっと嘘で、全部演技だっていうことくらい分かっているのに、その優しさに胸がいっぱいになる。
「そう…だね。琴乃は、何にするの?」
「私はそうだね~……。今日はパンケーキじゃなくてワッフルにしようかな~?」
ワッフル、ワッフルか。メニューの二枚目に大きく写真が載っている。上にはアイスやクリームが載っているものから、控えめなものまで。
それに比例するように値段もピンからキリまで。母からもらったお小遣いの内、半分ほどは返そうと思っているから出来るだけ節約したいという気持ちも、美味しいものを沢山食べたいという気持ちも。
もう一度一通りメニューを見返して、わたしは結局シンプルなワッフルにチョコレートソースがかかっていてバニラアイスが乗っているものにした。
飲み物もここまで来たらお洒落なものにしたかったわたしは、ローズヒップティーも一緒に注文することに決めた。
琴乃も注文が決まったらしく、呼び鈴を鳴らして店員さんに注文をする。
注文を取りに来た店員さんが同時に持ってきた果物が一緒に入った水(フレーバーウォーターと言うらしい)。
わたしの代わりに注文を伝える琴乃を見ながら空調で揺れる水面を眺める。
店内に入ってからの琴乃は、ここ数日のおかしさは一切なくて今まで通り。その切り替わりが不自然で。
でも正面に座る彼女の表情はいつも通りの作り笑顔と言った感じで何も変わらず。
わたしは、自分自身に沸き上がる疑念、のような何かを飲み下すようにしてコップの水を小さく飲んだ。かすかな甘みが香る水が喉を通る。
「届いてもないのに仄暗い話をして、申し訳ないんだけど。」
と前置きをする琴乃。これだけで過去のことを話し出すんだと分かる。こくり、と小さく喉の音が鳴る。
「私が中等部のときに、何があったのか。あまり聞いていて気持ちいい話ではないと思うけど、聞いてくれると嬉しいな~。」
と琴乃は話始める。
わたしは真剣な表情で。嘘でも本当でも、彼女の心が少しでも軽くなりますように、と願いながら、耳を澄ませるのだった。
琴乃は数日程前から明らかに顔色が悪くて、黙っていると目が虚ろになってぼうっとしていた。様子がおかしくなる前は暑いと言って袖をまくることも時々あったのだけれど、それ以降は一切なくなった。
袖をまくらないということに関しては若干の心当たりがあるというか予想が付くのだが、それに至った経緯がまるで分からない。
それでも何か変わるかもしれない、と思って彼女の顔を覗き込んで聞いてみる。
「あはは、昨日ちょっと寝不足で。甘い物食べた方が意識はっきりすると思うし、行こ。」
そう言うとぐいとわたしの腕を強く引っ張った。時々琴乃にやられることだけれど、こんなに力が強いのは初めて。思わずバランスを崩しそうになる。
彼女のそんな行動が珍しくて、軽く眉をひそめてしまった。が、すぐに切り替えて言葉を継いだ。
「この間もそう言ってたよね。何か考え事?」
自分でも、ずるいなぁと思った。わざわざこうして言葉を濁しているのに、わざわざそれをつつくなんて。
しかも袖をまくることを一切しなくなって、表情も死んでいる。このことを踏まえれば大抵予想が付くと思う。
そこで敢えて踏み込んだわたし自身の性格の悪さにため息を吐きたくなる。
しかし、相手は琴乃なのだ。ここまで踏み込んだとて真実を語るとは到底思えない。そこで正直に話す素直さがあれば、きっとクラスの女王様の元で八方美人などしていないんだと思う。
出来る限り表情を変えずに彼女の返答を待った。
すると彼女は少し躊躇いの姿勢を見せ、すぐにいつもの笑顔に戻ると
「今年の先生、苦手な人がいてさ~。中等部のときに沢山セクハラみたいな絡まれ方してて、その先生にまた当たっちゃって。」
と返された瞬間、わたしの頭は高速回転する。
これが事実という可能性も、はたまたはぐらかすためのフェイクである可能性も十二分にある。理由は単純でわたしが転校生だから、だ。
仮に奏多や莉佳との関係値が悪化してそれに関することであったとして、それを隠すために吐いた嘘ならもっと踏み込んでも許されるかもしれない。けれど、本当だったときは…。
いや、奏多と莉佳のことでもわたしは首を突っ込んではいけない。そうなったのは、わたしのせいなのだから。
わたしは一瞬悩んだが、すぐに言葉を発した。
こうしていると何だかわたしも八方美人みたいで、人のこと言えないなとふと思う。
「あの、さ。良ければなんだけどその時の話ちょっと聞いてもいい?
もちろん、無理にとは言わないけど話すことで楽になるものも、きっとあると思うの。だから…。」
すぐに、なんてことは無くて全然言葉には詰まっていたし全体的にしどろもどろ。不安に耐えきれなくて、気付かぬうちにスカートをぎゅっと握っていた。ダサい、とか思われてないかな?と頭のどこかで疑問が沸き上がる。
彼女は言葉を失い、驚いたような表情で…否、驚きの表情でわたしを見ていた。
驚きかショックか怒りか、唇がかすかに震えている。…息を吸うのも満足に出来ていないのかもしれない?
ということは、今の話は本当で、嘘でも何でもなかった・・・?
という恐ろしい事実に気付いてしまい、わたしはすぐに頭を下げた。
「あっ…ごめん、本当ごめんね。今も寝る前に考えちゃうくらいのことなんだから、出逢って数週間のわたしなんかに話せるわけないよね…。」
言葉が上手く出てこない。そのせいで、情に訴えかけてどうにかして言わせたいみたいに見えてきた。そういうつもりは全然ないの。全然なくて、わたしが口下手だから…。
「待って、ごめんそうじゃないの。この話すると、いつも皆気まずそうに視線を逸らすからさ。…だから私、紫苑がそう言ってくれて嬉しかったな~。」
自己嫌悪でどんどん気持ちが沈んでいくわたしに掛けてくれる言葉は、とても優しいものだった。
事実で、未だにフラッシュバックで苦しんでいて。なのにそうしてわたしを気遣ってくれるその優しさに涙が出そうになる。なのに、わたしはそんな相手に失礼なことばかり考えていて…と更に自己嫌悪のループに入りかけたがぐっと堪える。
「ほんとに…!?じゃあ、ゆっくり話せる場所…。やっぱり、予定通りカフェに行く?」
そういいながら琴乃の両手をぱっと掴んだ。かなりな勢いで掴んでしまい、罪悪感に駆られた。
痛みもあっただろうに、それを全く表情に出さないで琴乃は
「そうだね~。元々そういう予定だったし。」
と続けて歩き始める。その横顔は無表情で、歩くペースもいつもより速い。
そんな彼女のようすに大きな違和感を感じながらも、彼女の数歩後ろに続いた。
約一か月ほど前に訪れたカフェは、今日もお洒落な内装に雰囲気をよくするBGM、どこか喫茶店のようなたたずまいは何も変わらずに営業していた。
「二名様で宜しいでしょうか?」
という定型句を言いながらカフェエプロンを着こなす女性はわたしたちを席に案内する。
「ご注文お決まりになりましたら、お手元のボタンでお呼びだしください。」
先のことがあったため軽い気まずさこそあったが、そこは切り替えることにした。
メニューを開いて、今度は自分の目を通す。前回こそおススメを教えてもらったけれど、今度は自分で選んでみるのもよいのではないか?
メニューを開けば色とりどりのフルーツの乗ったパンケーキの写真が視界いっぱいに飛び込んでくる。どれも綺麗で、美味しそうで、無意識の内に表情が柔らかくなる。
ページを捲ればパンケーキ以外にもパフェやタルトなどの写真も載っていて、もっとページを捲れば聞いたこともない名前の紅茶やコーヒーなども書いてある。
「わぁ…!」
わたしの耳に聞こえた声が一瞬誰のものなのか分からなかった。数秒考えて、わたしの口から飛び出してきたものなんだということに気付いて、急に顔が熱くなってくる。
こういう雰囲気のお店に来慣れていないことを自ら披露しているみたいで、何だかとても恥ずかしかった。
メニューから顔を上げられず、ちらりと琴乃の顔を見てみるとくすくす笑っている。
「ふふっ、気にしないで。ここのメニュー、写真の撮り方上手だからどれも美味しそうに見えるよね~。」
「…っあっとえっと…………。そう、だね。どれも美味しそうで中々決められない!」
フォローされたことが急に恥ずかしくなってきて、しどろもどろになりながら無理矢理笑顔になって言葉を返す。焦っていたせいかな、語尾がやたらと力強くなってしまった。…恥ずかしさがそろそろピークに達しそう。
「あはは、顔真っ赤だよ~?
折角来たんだから楽しまなきゃ損じゃない?いっぱい悩んで、選ばなかった奴はまたいつか食べに来ようよ~。」
顔を赤らめ(多分)、メニューで顔を隠していたわたしにそう言葉をかける琴乃。
きっと嘘で、全部演技だっていうことくらい分かっているのに、その優しさに胸がいっぱいになる。
「そう…だね。琴乃は、何にするの?」
「私はそうだね~……。今日はパンケーキじゃなくてワッフルにしようかな~?」
ワッフル、ワッフルか。メニューの二枚目に大きく写真が載っている。上にはアイスやクリームが載っているものから、控えめなものまで。
それに比例するように値段もピンからキリまで。母からもらったお小遣いの内、半分ほどは返そうと思っているから出来るだけ節約したいという気持ちも、美味しいものを沢山食べたいという気持ちも。
もう一度一通りメニューを見返して、わたしは結局シンプルなワッフルにチョコレートソースがかかっていてバニラアイスが乗っているものにした。
飲み物もここまで来たらお洒落なものにしたかったわたしは、ローズヒップティーも一緒に注文することに決めた。
琴乃も注文が決まったらしく、呼び鈴を鳴らして店員さんに注文をする。
注文を取りに来た店員さんが同時に持ってきた果物が一緒に入った水(フレーバーウォーターと言うらしい)。
わたしの代わりに注文を伝える琴乃を見ながら空調で揺れる水面を眺める。
店内に入ってからの琴乃は、ここ数日のおかしさは一切なくて今まで通り。その切り替わりが不自然で。
でも正面に座る彼女の表情はいつも通りの作り笑顔と言った感じで何も変わらず。
わたしは、自分自身に沸き上がる疑念、のような何かを飲み下すようにしてコップの水を小さく飲んだ。かすかな甘みが香る水が喉を通る。
「届いてもないのに仄暗い話をして、申し訳ないんだけど。」
と前置きをする琴乃。これだけで過去のことを話し出すんだと分かる。こくり、と小さく喉の音が鳴る。
「私が中等部のときに、何があったのか。あまり聞いていて気持ちいい話ではないと思うけど、聞いてくれると嬉しいな~。」
と琴乃は話始める。
わたしは真剣な表情で。嘘でも本当でも、彼女の心が少しでも軽くなりますように、と願いながら、耳を澄ませるのだった。
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