63 / 121
63.「僕はバイクで出来るだけの速度を出した。 」
しおりを挟む
あの異物はヤバい、そう思ったからだ。
ふとバックミラーを見てみる。
すると、あの黒い服の少女がこちらに向かって翼をはためかせて飛んで来ていた。
「はあっ!?」
思わず声が出た。
明らかに僕を追いかけている様だった。
次の信号機も青だったのど、そのまま駆け抜ける。
黒服の少女も僕を追いかけてるのかそのまま信号機を通過する。
ヤバいヤバいヤバいヤバい、あれは絶対ヤバい奴だ!
僕の本能がそう確信する。ふと周りを見ると僕以外の車や通行人が見当たらなくなった。
こんな街中なのに。
あれっ、こんな現象あったよな、確か、イオンでゴーレムに襲われた時だったか、
そう思った矢先、前方の地面が急に割れ、その中から、ゴーレムが現れた。
そのゴーレムは僕の進行方向上で手を大手に広げ、僕の進行を妨害しようとしていた。
僕は右にハンドルを切りゴーレムを避ける。さらに前方にまた2体のゴーレムが出現する、が僕はゴーレムの間を通過して逃げる。
このゴーレムが動きがトロいのは知っている。バイクで走る僕を捕まえられ様が無い。
「■■■■■■■■■っ!!」
僕の後ろから叫び声が聞こえた。
バックミラーを見ると僕を追って飛来している有翼の黒服少女が何かを叫んでいる。
「■■■■■■■■■っ!■■■■■■■■■■■っ!」
何かを叫んでいる。叫んでいるのだが聞き取れない。
あの少女は銀髪に赤目と、どう見ても日本人の風貌では無いのだが、何を言っているのかが分からない。
英語でも無いし当然日本語でも無い、奇妙な言葉を発していた。
もしかしたら呼び止め様としているのかもしれない。
しかし、あの少女に捕まったらロクな事が起きない気がする。どうやら僕らを襲っていたゴーレムと仲間の様だし。
僕は速度制限を無視して、バイクをフルスロットで加速させた。
僕とあの少女とゴーレム以外通行人は居ないのだ、迷惑する人も居ないだろう。
黒服の少女の飛ぶ速さはバイクに追い付けないのか、ぐんぐんと差を広げていった。
「■■■■!■■■■■■!!」
何やら黒服の少女が叫んでいる。
どうせ「待て!」とか「逃げるな」とかだろう。バックミラーから見える少女の表情は、必死な形相だった。
僕はそのままアクセルを踏んで、バイクを走らせた。
暫くすると、あの少女は見えなくなり、辺りに人影が見える様になった。
僕は法定速度に速度を落とし、周りを警戒しながら家に帰った。
幸いにも、帰路の途中、あの少女と出会う事は無かった。
ふとバックミラーを見てみる。
すると、あの黒い服の少女がこちらに向かって翼をはためかせて飛んで来ていた。
「はあっ!?」
思わず声が出た。
明らかに僕を追いかけている様だった。
次の信号機も青だったのど、そのまま駆け抜ける。
黒服の少女も僕を追いかけてるのかそのまま信号機を通過する。
ヤバいヤバいヤバいヤバい、あれは絶対ヤバい奴だ!
僕の本能がそう確信する。ふと周りを見ると僕以外の車や通行人が見当たらなくなった。
こんな街中なのに。
あれっ、こんな現象あったよな、確か、イオンでゴーレムに襲われた時だったか、
そう思った矢先、前方の地面が急に割れ、その中から、ゴーレムが現れた。
そのゴーレムは僕の進行方向上で手を大手に広げ、僕の進行を妨害しようとしていた。
僕は右にハンドルを切りゴーレムを避ける。さらに前方にまた2体のゴーレムが出現する、が僕はゴーレムの間を通過して逃げる。
このゴーレムが動きがトロいのは知っている。バイクで走る僕を捕まえられ様が無い。
「■■■■■■■■■っ!!」
僕の後ろから叫び声が聞こえた。
バックミラーを見ると僕を追って飛来している有翼の黒服少女が何かを叫んでいる。
「■■■■■■■■■っ!■■■■■■■■■■■っ!」
何かを叫んでいる。叫んでいるのだが聞き取れない。
あの少女は銀髪に赤目と、どう見ても日本人の風貌では無いのだが、何を言っているのかが分からない。
英語でも無いし当然日本語でも無い、奇妙な言葉を発していた。
もしかしたら呼び止め様としているのかもしれない。
しかし、あの少女に捕まったらロクな事が起きない気がする。どうやら僕らを襲っていたゴーレムと仲間の様だし。
僕は速度制限を無視して、バイクをフルスロットで加速させた。
僕とあの少女とゴーレム以外通行人は居ないのだ、迷惑する人も居ないだろう。
黒服の少女の飛ぶ速さはバイクに追い付けないのか、ぐんぐんと差を広げていった。
「■■■■!■■■■■■!!」
何やら黒服の少女が叫んでいる。
どうせ「待て!」とか「逃げるな」とかだろう。バックミラーから見える少女の表情は、必死な形相だった。
僕はそのままアクセルを踏んで、バイクを走らせた。
暫くすると、あの少女は見えなくなり、辺りに人影が見える様になった。
僕は法定速度に速度を落とし、周りを警戒しながら家に帰った。
幸いにも、帰路の途中、あの少女と出会う事は無かった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
貴妃エレーナ
無味無臭(不定期更新)
恋愛
「君は、私のことを恨んでいるか?」
後宮で暮らして数十年の月日が流れたある日のこと。国王ローレンスから突然そう聞かれた貴妃エレーナは戸惑ったように答えた。
「急に、どうされたのですか?」
「…分かるだろう、はぐらかさないでくれ。」
「恨んでなどいませんよ。あれは遠い昔のことですから。」
そう言われて、私は今まで蓋をしていた記憶を辿った。
どうやら彼は、若かりし頃に私とあの人の仲を引き裂いてしまったことを今も悔やんでいるらしい。
けれど、もう安心してほしい。
私は既に、今世ではあの人と縁がなかったんだと諦めている。
だから…
「陛下…!大変です、内乱が…」
え…?
ーーーーーーーーーーーーー
ここは、どこ?
さっきまで内乱が…
「エレーナ?」
陛下…?
でも若いわ。
バッと自分の顔を触る。
するとそこにはハリもあってモチモチとした、まるで若い頃の私の肌があった。
懐かしい空間と若い肌…まさか私、昔の時代に戻ったの?!
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる