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54.「お兄さん、一緒にお風呂入りたいです。」
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ご飯を食べ終わった後、自称従兄弟はそう宣った。
一瞬頭が真っ白になった。
「君、何言ってるか、わかってるのか?」
「はい!私とお兄さんが一緒にお風呂に入る。ただ、それだけです。」
僕は呆れてしまった。
自称従兄弟は、兄とされている僕に好意を持っていて、それを積極的にぶつけられている訳なんだが、これはいくら何でも遠慮しなきゃならないだろう。
寝床を(変な意味では無くて)一緒にするのはともかく、風呂を一緒に入るのは、互いが裸になるという意味で、一線を越えてしまっている。
「駄目だ、駄目だ。お互い裸になるなんて駄目だ。分かっているだろう?」
「あはは、心配ご無用ですよ」
と自称従兄弟は言うと、急にその場で服を脱ぎ出した。
「おい!馬鹿!何やってるんだよ!脱ぐな!」
「あわわわわわ!!」
僕も自称妹も、自称従兄弟の突然の奇行に驚愕する。
「はい!中は水着です!水着ー!」
自称従兄弟の服の下から現れたのはビキニだった。
「びっくりしました?びっくりしました?。うふうふ。」
にやにやと笑う自称従兄弟。ちょっと憎たらしい、憎たらしいが、
「っ!」
僕は思わず、目を背けてしまった。
何せ、今まで女性と付き合った事の無い男だ。
薄地の女性(それもおっぱいのデカい)の肢体が目の前に有るのは、ただただ目に毒だった。
「あれ、どうして目を背けているんです?ちゃんと中に水着着てるんですよ?ねえ。」
目を背けている僕の顔を自称従兄弟が除き込む。
「いや、すまない。ちょっと、至近距離でビキニの女性を見たのは初めてだったからさ、ちょっと恥ずかしかった」
と僕が言ってやると、自称従兄弟は急に顔を赤らめて
「な、ななんか、至近距離でビキニ姿を見たなんて言われたら、恥ずしいの思い出して来ました。これ、着るの実は恥しかったんですよ!」
「じゃあ、何で水着着たんだ!」
「お兄さんに見て欲しかったんですもの!」
ズバリと言われた。
そう、真っ直ぐ言われると、照れる。大分照れる。
「お兄さん、顔赤いです、照れてます?」
「君こそ顔真っ赤じゃないか」
「はい!照れてますから!」
自称従兄弟は顔を赤らめながら、くねくね動いた。体が動く度に、ボインボイン胸が揺れる。
「分かった、分かったから・・・ん・・・」
急に、自称妹が僕に抱きついた。
「何だい?千尋ちゃん」
「お兄ちゃん、鼻の下伸ばしている・・・」
ジト目で僕を見る自称妹。「いや・・・、そんなはずは・・・だって、千歳ちゃんだし」
「ええー!何です!『千歳ちゃんだし』って・・・」
何やらショックを受けたのか、自称従兄弟はさらに激しくクネクネ動いた。胸も連動してさらに激しく揺れる。
「千歳さんがそういう事なら・・・えいっ!」
自称妹は急に衣服を脱ぎだし、下着姿になった。
「な、何で君まで脱ぐんだー!」
「千歳さんが脱いだんだもん!私も脱がなきゃ駄目でしょ!」
「どういう理屈だ!それに千歳ちゃんは水着!君は下着じゃないか!」
「肌が見えてる部分は一緒だもん!」
自称妹も顔が真っ赤なのであった。
「これは・・・お兄さんも脱がないと不平等ですね!脱ぎましょう!お兄さん!」
「脱ぐか!」
僕は自称従兄弟の頭を軽くチョップした。
「あうっ。・・・、良いじゃないですか、私達とお兄さんの仲ですし。・・・ねっ、千尋さん・・・?」
「えっ・・・?・・・う、うん。そだね!、脱いでよお兄ちゃんも!」
何かヤケクソ気味だ。
「嫌だぞ!僕は脱がないぞ!」
「うふうふ、どうしても脱がないんですか?」
何か不敵そうな笑みを浮かべる自称従兄弟。
「ああ、脱がない」
「脱がないんですか・・・じゃあ、それなら・・・っ!」
自称従兄弟の目が妖しくキラリと光、そして自称従兄弟は・・・
その場で土下座をした。
「なっ!」
「お願いします、お兄さん、脱いで下さい!下着が嫌ならお兄さんも水着着ましょう!そして、私と水着同士でお風呂に入りましょう!お願いですから!」
自称従兄弟は僕を上目使いで見たあと頭を下げた。
自称従兄弟の若々しく豊満な肢体が土下座して目下に鎮座している。それは、扇情的で背徳的な光景だった。
「ちょっと、勝手にお風呂の話進めるのなんて駄目!」
自称妹は自称従兄弟に抗議した。
「千尋さん、千尋さんも一緒に土下座してお兄さんとお風呂入る為にお願いしましょう!。お風呂ですよ!お兄さんと洗いっこです!」
「えっ・・・お兄ちゃんと・・・、お風呂・・・。」
自称妹の真っ赤だった顔が、さらにさらに紅潮した。「千尋ちゃん・・・?」
自称妹はふるふる震えながら、その場で土下座した。
「えっと・・・、お兄ちゃん、一緒にお風呂入ろ?・・・お願い・・・。」
自称妹の華奢な肢体が僕にひざまづいた。
「ちょっと・・・千尋ちゃんまで・・・」
「お願いします!お兄さん!!」
「お兄ちゃん、お願い!」
薄着二人のうら若き乙女が僕に土下座した。
参ってしまった。大分参ってしまったのだ。
一瞬頭が真っ白になった。
「君、何言ってるか、わかってるのか?」
「はい!私とお兄さんが一緒にお風呂に入る。ただ、それだけです。」
僕は呆れてしまった。
自称従兄弟は、兄とされている僕に好意を持っていて、それを積極的にぶつけられている訳なんだが、これはいくら何でも遠慮しなきゃならないだろう。
寝床を(変な意味では無くて)一緒にするのはともかく、風呂を一緒に入るのは、互いが裸になるという意味で、一線を越えてしまっている。
「駄目だ、駄目だ。お互い裸になるなんて駄目だ。分かっているだろう?」
「あはは、心配ご無用ですよ」
と自称従兄弟は言うと、急にその場で服を脱ぎ出した。
「おい!馬鹿!何やってるんだよ!脱ぐな!」
「あわわわわわ!!」
僕も自称妹も、自称従兄弟の突然の奇行に驚愕する。
「はい!中は水着です!水着ー!」
自称従兄弟の服の下から現れたのはビキニだった。
「びっくりしました?びっくりしました?。うふうふ。」
にやにやと笑う自称従兄弟。ちょっと憎たらしい、憎たらしいが、
「っ!」
僕は思わず、目を背けてしまった。
何せ、今まで女性と付き合った事の無い男だ。
薄地の女性(それもおっぱいのデカい)の肢体が目の前に有るのは、ただただ目に毒だった。
「あれ、どうして目を背けているんです?ちゃんと中に水着着てるんですよ?ねえ。」
目を背けている僕の顔を自称従兄弟が除き込む。
「いや、すまない。ちょっと、至近距離でビキニの女性を見たのは初めてだったからさ、ちょっと恥ずかしかった」
と僕が言ってやると、自称従兄弟は急に顔を赤らめて
「な、ななんか、至近距離でビキニ姿を見たなんて言われたら、恥ずしいの思い出して来ました。これ、着るの実は恥しかったんですよ!」
「じゃあ、何で水着着たんだ!」
「お兄さんに見て欲しかったんですもの!」
ズバリと言われた。
そう、真っ直ぐ言われると、照れる。大分照れる。
「お兄さん、顔赤いです、照れてます?」
「君こそ顔真っ赤じゃないか」
「はい!照れてますから!」
自称従兄弟は顔を赤らめながら、くねくね動いた。体が動く度に、ボインボイン胸が揺れる。
「分かった、分かったから・・・ん・・・」
急に、自称妹が僕に抱きついた。
「何だい?千尋ちゃん」
「お兄ちゃん、鼻の下伸ばしている・・・」
ジト目で僕を見る自称妹。「いや・・・、そんなはずは・・・だって、千歳ちゃんだし」
「ええー!何です!『千歳ちゃんだし』って・・・」
何やらショックを受けたのか、自称従兄弟はさらに激しくクネクネ動いた。胸も連動してさらに激しく揺れる。
「千歳さんがそういう事なら・・・えいっ!」
自称妹は急に衣服を脱ぎだし、下着姿になった。
「な、何で君まで脱ぐんだー!」
「千歳さんが脱いだんだもん!私も脱がなきゃ駄目でしょ!」
「どういう理屈だ!それに千歳ちゃんは水着!君は下着じゃないか!」
「肌が見えてる部分は一緒だもん!」
自称妹も顔が真っ赤なのであった。
「これは・・・お兄さんも脱がないと不平等ですね!脱ぎましょう!お兄さん!」
「脱ぐか!」
僕は自称従兄弟の頭を軽くチョップした。
「あうっ。・・・、良いじゃないですか、私達とお兄さんの仲ですし。・・・ねっ、千尋さん・・・?」
「えっ・・・?・・・う、うん。そだね!、脱いでよお兄ちゃんも!」
何かヤケクソ気味だ。
「嫌だぞ!僕は脱がないぞ!」
「うふうふ、どうしても脱がないんですか?」
何か不敵そうな笑みを浮かべる自称従兄弟。
「ああ、脱がない」
「脱がないんですか・・・じゃあ、それなら・・・っ!」
自称従兄弟の目が妖しくキラリと光、そして自称従兄弟は・・・
その場で土下座をした。
「なっ!」
「お願いします、お兄さん、脱いで下さい!下着が嫌ならお兄さんも水着着ましょう!そして、私と水着同士でお風呂に入りましょう!お願いですから!」
自称従兄弟は僕を上目使いで見たあと頭を下げた。
自称従兄弟の若々しく豊満な肢体が土下座して目下に鎮座している。それは、扇情的で背徳的な光景だった。
「ちょっと、勝手にお風呂の話進めるのなんて駄目!」
自称妹は自称従兄弟に抗議した。
「千尋さん、千尋さんも一緒に土下座してお兄さんとお風呂入る為にお願いしましょう!。お風呂ですよ!お兄さんと洗いっこです!」
「えっ・・・お兄ちゃんと・・・、お風呂・・・。」
自称妹の真っ赤だった顔が、さらにさらに紅潮した。「千尋ちゃん・・・?」
自称妹はふるふる震えながら、その場で土下座した。
「えっと・・・、お兄ちゃん、一緒にお風呂入ろ?・・・お願い・・・。」
自称妹の華奢な肢体が僕にひざまづいた。
「ちょっと・・・千尋ちゃんまで・・・」
「お願いします!お兄さん!!」
「お兄ちゃん、お願い!」
薄着二人のうら若き乙女が僕に土下座した。
参ってしまった。大分参ってしまったのだ。
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