俺以外に恋するの禁止令

デザイン

「ねぇねぇ！龍雅は何歳なの？」　
「23歳だ」
「じゃあ、まだまだ若いね！龍雅は頭良いの？」
などと、ひたすら龍雅を質問攻め！
龍雅は特に嫌がることなく、すんなりと答えてくれる。
そんな光景を光滋は少し心配気味に見ていた。
ソワソワと落ち着きがないなぁ。　
龍雅と話していたら、いつの間にか私の家の前に車は停車。
あ！家！　
「千春ちゃんの家は可愛らしいね」
まあね！
私の家は二階建ての一軒家。
屋根は雪みたいに白くて、壁は桃色とイチゴ色のチェック柄、扉はレモン色で取ってはチョコ色！
すっごく可愛いんだから！
「当たり前だよ！だって、これデザインしたの私だもん」
「「はっ？」」
龍雅と光滋の間抜けな声が重なった。
おお！息ぴったり！
「え？は？これ、千春ちゃんが････？」
「千春、何者だよ････？」
「え？普通の女子高生だよ？」
青春真っ只中の女子高生だよー！
龍雅と光滋は珍生物でも見るかのような目で私を見る。
「千春がこの家をデザインしたってどういうことだ？」
ん？気になってたの？
んとね～！
「私のパパが建築士でね、この家を建てるときにパパにいっぱいリクエストしたら、全部叶えてくれたの」
わりとざっくばらんとした説明だけど、それで理解したのか、龍雅と光滋はああ、そういうことか、と各々に頷いた。