2 / 29
拒否権はない
しおりを挟む
・・・・・はぁ!?
な、なななななななな、何言ってんの!?こいつ!
「あ、あのー、何かのドッキリですか?」
こんな色気の欠片もない返答に彼の顔はブスッとしていた。
いやいやいやいや!出会ってすぐに、結婚しろよ、とか言われても困るっての!
そもそも普通、お付き合いから始めません!?
「俺のプロポーズを何だと思ってんだ!?」
そっちこそ、私のことを何だと思ってんの!?
「あの、私達って会ったことってありました?」
「ないな、会ったことは。ただ、」
「ただ?」
「俺はお前を何度も写真で見たことがある」
は・・・・?
今、なんて?
(歌弥の頭がこの状況に追い付くまで少々お待ちください)
・・・・・・はぁぁぁいぃぃぃ!?
ちょ、キモッ!
ストーカー!
え?何この人イケメンだけど(イケメンというのは特に関係ないが)ストーカーってこと!?
「はぁ。言っとくが、お前の考えているようなことではない。俺とお前の結婚は十年前にもうすでに決まっている。歌弥の方にこの話が回っていないことについてはよく知らないが、これは事実だ。ま、本来なら、俺が成人して、家を継いだら歌弥を妻として迎え入れるのだが・・・・。毎日もらう歌弥の写真がイキイキしていて、いつの間にか好きになっていたんだ。だから、歌弥の家族とうちの両親に無理を言って、今日歌弥にプロポーズしたわけだ」
い、いつの間にそんな話が・・・・・!?
てか、毎日私は誰か知らない人に盗撮されてたってこと!?
考えるだけでゾッとする・・・・・・!
「ま、本当なら、歌弥からのOKが出てから引っ越しなりなんなりしたかったんだが、我慢の限界だ。だから、歌弥はこのまま俺の家に連れていく」
ちょっ、はぁ!?
連れていく!?私を?
えっ!?普通にやだっ!
「てか、そもそもあなた誰っ?」
「ん?俺か?俺は西園寺 貴宮(さいおんじ きみや)。歌弥より2つ年下だけど、すぐに身長も精神年齢も追い越して最高に良い男になるから、年の差は気にするな」
・・・・・・さ、い、お、ん、じ?
えぇぇぇぇぇ!?
あの大財閥の!?
き、貴宮って(いきなり呼び捨て)お金持ちなんだ・・・・・。
もうだめ。
心臓が色んな意味で持たない!
「行くぞ、歌弥」
そう言って彼は私の手をとって、歩き出した。
えっ?ちょ、待って!
「まだ私、良いよなんて言ってないけど!?」
すると、彼はクルリとこちらに顔だけを向けた。
???
「お前に拒否権はない」
はぁ!?
な、なななななななな、何言ってんの!?こいつ!
「あ、あのー、何かのドッキリですか?」
こんな色気の欠片もない返答に彼の顔はブスッとしていた。
いやいやいやいや!出会ってすぐに、結婚しろよ、とか言われても困るっての!
そもそも普通、お付き合いから始めません!?
「俺のプロポーズを何だと思ってんだ!?」
そっちこそ、私のことを何だと思ってんの!?
「あの、私達って会ったことってありました?」
「ないな、会ったことは。ただ、」
「ただ?」
「俺はお前を何度も写真で見たことがある」
は・・・・?
今、なんて?
(歌弥の頭がこの状況に追い付くまで少々お待ちください)
・・・・・・はぁぁぁいぃぃぃ!?
ちょ、キモッ!
ストーカー!
え?何この人イケメンだけど(イケメンというのは特に関係ないが)ストーカーってこと!?
「はぁ。言っとくが、お前の考えているようなことではない。俺とお前の結婚は十年前にもうすでに決まっている。歌弥の方にこの話が回っていないことについてはよく知らないが、これは事実だ。ま、本来なら、俺が成人して、家を継いだら歌弥を妻として迎え入れるのだが・・・・。毎日もらう歌弥の写真がイキイキしていて、いつの間にか好きになっていたんだ。だから、歌弥の家族とうちの両親に無理を言って、今日歌弥にプロポーズしたわけだ」
い、いつの間にそんな話が・・・・・!?
てか、毎日私は誰か知らない人に盗撮されてたってこと!?
考えるだけでゾッとする・・・・・・!
「ま、本当なら、歌弥からのOKが出てから引っ越しなりなんなりしたかったんだが、我慢の限界だ。だから、歌弥はこのまま俺の家に連れていく」
ちょっ、はぁ!?
連れていく!?私を?
えっ!?普通にやだっ!
「てか、そもそもあなた誰っ?」
「ん?俺か?俺は西園寺 貴宮(さいおんじ きみや)。歌弥より2つ年下だけど、すぐに身長も精神年齢も追い越して最高に良い男になるから、年の差は気にするな」
・・・・・・さ、い、お、ん、じ?
えぇぇぇぇぇ!?
あの大財閥の!?
き、貴宮って(いきなり呼び捨て)お金持ちなんだ・・・・・。
もうだめ。
心臓が色んな意味で持たない!
「行くぞ、歌弥」
そう言って彼は私の手をとって、歩き出した。
えっ?ちょ、待って!
「まだ私、良いよなんて言ってないけど!?」
すると、彼はクルリとこちらに顔だけを向けた。
???
「お前に拒否権はない」
はぁ!?
0
お気に入りに追加
111
あなたにおすすめの小説
秘密 〜官能短編集〜
槙璃人
恋愛
不定期に更新していく官能小説です。
まだまだ下手なので優しい目で見てくれればうれしいです。
小さなことでもいいので感想くれたら喜びます。
こここうしたらいいんじゃない?などもお願いします。
Sランクの年下旦那様は如何でしょうか?
キミノ
恋愛
職場と自宅を往復するだけの枯れた生活を送っていた白石亜子(27)は、
帰宅途中に見知らぬイケメンの大谷匠に求婚される。
二日酔いで目覚めた亜子は、記憶の無いまま彼の妻になっていた。
彼は日本でもトップの大企業の御曹司で・・・。
無邪気に笑ったと思えば、大人の色気で翻弄してくる匠。戸惑いながらもお互いを知り、仲を深める日々を過ごしていた。
このまま、私は彼と生きていくんだ。
そう思っていた。
彼の心に住み付いて離れない存在を知るまでは。
「どうしようもなく好きだった人がいたんだ」
報われない想いを隠し切れない背中を見て、私はどうしたらいいの?
代わりでもいい。
それでも一緒にいられるなら。
そう思っていたけれど、そう思っていたかったけれど。
Sランクの年下旦那様に本気で愛されたいの。
―――――――――――――――
ページを捲ってみてください。
貴女の心にズンとくる重い愛を届けます。
【Sランクの男は如何でしょうか?】シリーズの匠編です。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる