俺が仕えるのは君だけ

第一章

少女を救え １

オズは特別。
ルナ以上に。
そのため、政府から、オズは保護されている。
オズの私は政府が用意した特別施設で日々を過ごしている。　
豪邸と言っても過言ではないほどの豪華な屋敷。
部屋は三十個、どの扉も電子キーとパスワード入力式の厳重セキュリティ。
ボディーガードは･････。
「おい、」
「イタッ！！」
「行くぞ、学校」
私の頭を叩いた、この黒髪、美形、長身というイケメン要素三拍子の人は月神　拓弥（つきがみ　たくや）。
我が校の誇る、イケメンランキング一位なのだ！
んでもって、ルナなの！
そして、私の専属ボディーガード！
拓弥のおかげで政府のオズ保護施設に行かなくて済んだから、これでもかなり感謝してる。
ほんとなら、オズ保護施設という所に行かなければいけないのだ。
オズ保護施設とは、その名の通り、オズを保護する施設だ。
政府からすれば、オズは国の宝そのもの。
他国に流れたり、行方不明になっては国の政治や国交に差し支える。
オズを所持している、それだけで他国からの侵略を阻止することが可能になる。
そのくらい、オズは特別なのだ。
力の強いオズならば、倒れない無限兵士を生み出すことも可能だ。
そんなオズを保護するのは政府からすれば、当然のことだ。
要するに私は異例の存在。
私の必死の抵抗とルナの拓弥からの説得でやっと許可が出たのだ。　

私は叩かれた頭を片手で擦りつつ、鞄を持って拓弥と共に屋敷を出た。