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第三章 新生活始めました
年明け一発目
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呼びつけたタクシーに将吾を先に押し込み、家の住所を告げる。
大した距離ではないが今にも寝ちゃいそうだった将吾は、ものの数分で俺の肩に頭を預け夢の中…
寝てるはずなのに、俺の足の辺りでモゾモゾと何かを探すように手を動かすから、その手を掴んで俺の足の上に乗せポンポンと撫でてそっと握ると、安心したのか規則正しい寝息が聞こえてくる。
顔のニヤケが止まらない俺はもう片方の手で口を押え、バックミラーに映らないように窓の外を見るふりをしながら顔を逸らした。
到着すると会計を済ませ、将吾に声をかけ抱き抱えるようにタクシーから下ろすと、流石に寒くて目が覚めたのか身震いしながら部屋まで歩き出す。
「ただいまぁ…」
「ただいまぁ」
「お…もうこんな時間か…」
「年越しちゃったね」
「ほんとだな」
「もう寝よっか…」
「そうだな…」
さっさと部屋着に着替えてベットに潜り込んだ将吾は、ちゃんと俺のスペースを開けて布団から目だけ出して俺を待ってる。
さっきの仕返しにちょっと焦らしてやろうかと、トイレに行ってみたり水飲んでみたりするけど、その間も俺を目で追いながらじぃっと待ってて可愛すぎて死にそう…
だけどいよいよ痺れを切らしたのか、だんだんと表情が険しくなってきて、とうとうご指名が入った。
「りつぅ…」
「ん?」
「早く来て?」
「おぅ////」
待ってました。
そう、待ってたんです…呼ばれるの。
緩む口元に力を入れてバレないようにベットに入り込むと、眠くて仕方ないのか何度も目が閉じそうになるのを我慢してる将吾。
「眠いな…」
「ん…眠くないっ…」
「何でそんな我慢すんのよ…」
「だってぇ…」
そうだよなぁ…俺もそうだからわかるけど、今日は将吾から言わせたくて黙っまま少し火照ってピンク色に染る頬を撫でると、将吾の手が優しく俺の手に触れた。
「ねぇ…もう痛くない?」
「ん?あぁ、コレ?」
「うん…」
「まだちょっと痛いかな…」
あの後、どうにも痛みが取れなくて結構腫れてきたりもしたもんで、念の為病院に行ったところ骨にはしっかりヒビが入っていて、今もまだ包帯が巻かれた状態。
将吾は毎日痛くない?って聞いてくるけど、お前の受けた痛みに比べりゃこんなもん…
でもどうせならやっぱ、一発くらい殴っとくんだった。
「ごめんね…」
「お前が謝ることじゃないだろ?」
「だって…」
俺の手を擦りながらしょぼんとする将吾は、自分のせいでっていう後ろめたい気持ちの他に、多分怪我をしてる俺に気を使ってるんだろう。
これじゃ言い出せないか…
しょうがねぇ、姫はじめは俺が主導権握らせてもらうわ。
「なぁ…しよっか…」
「えっ…///あ、でも…っ、んぅっ…」
「…っ、いいから…余計なこと考えんな…」
将吾の言葉を遮って唇を重ね舌を絡ませる…
あんな事があってから暫くしてなかったし、さっきまでの心の件もあってか、何だかやたら興奮してるにも関わらず、右手が不自由すぎていつものように上手く出来なくてどうしたもんかと思ってると、それを察した将吾が俺の手を掴んで俺の上に跨った。
「…っ!?将吾?」
「俺がやる…」
「えっ…」
「りつ、手…痛いじゃん…」
「大丈夫だって…っ、ん、ぁっ…」
再び唇が重なると、将吾の舌が首筋を伝って下へ下へと這っていって、胸の突起に吸い付きながら更に下に手が伸びて硬くなった俺のソレに触れる。
俺は堪らず甘い声を漏らしながら、将吾の頭を撫でた。
大した距離ではないが今にも寝ちゃいそうだった将吾は、ものの数分で俺の肩に頭を預け夢の中…
寝てるはずなのに、俺の足の辺りでモゾモゾと何かを探すように手を動かすから、その手を掴んで俺の足の上に乗せポンポンと撫でてそっと握ると、安心したのか規則正しい寝息が聞こえてくる。
顔のニヤケが止まらない俺はもう片方の手で口を押え、バックミラーに映らないように窓の外を見るふりをしながら顔を逸らした。
到着すると会計を済ませ、将吾に声をかけ抱き抱えるようにタクシーから下ろすと、流石に寒くて目が覚めたのか身震いしながら部屋まで歩き出す。
「ただいまぁ…」
「ただいまぁ」
「お…もうこんな時間か…」
「年越しちゃったね」
「ほんとだな」
「もう寝よっか…」
「そうだな…」
さっさと部屋着に着替えてベットに潜り込んだ将吾は、ちゃんと俺のスペースを開けて布団から目だけ出して俺を待ってる。
さっきの仕返しにちょっと焦らしてやろうかと、トイレに行ってみたり水飲んでみたりするけど、その間も俺を目で追いながらじぃっと待ってて可愛すぎて死にそう…
だけどいよいよ痺れを切らしたのか、だんだんと表情が険しくなってきて、とうとうご指名が入った。
「りつぅ…」
「ん?」
「早く来て?」
「おぅ////」
待ってました。
そう、待ってたんです…呼ばれるの。
緩む口元に力を入れてバレないようにベットに入り込むと、眠くて仕方ないのか何度も目が閉じそうになるのを我慢してる将吾。
「眠いな…」
「ん…眠くないっ…」
「何でそんな我慢すんのよ…」
「だってぇ…」
そうだよなぁ…俺もそうだからわかるけど、今日は将吾から言わせたくて黙っまま少し火照ってピンク色に染る頬を撫でると、将吾の手が優しく俺の手に触れた。
「ねぇ…もう痛くない?」
「ん?あぁ、コレ?」
「うん…」
「まだちょっと痛いかな…」
あの後、どうにも痛みが取れなくて結構腫れてきたりもしたもんで、念の為病院に行ったところ骨にはしっかりヒビが入っていて、今もまだ包帯が巻かれた状態。
将吾は毎日痛くない?って聞いてくるけど、お前の受けた痛みに比べりゃこんなもん…
でもどうせならやっぱ、一発くらい殴っとくんだった。
「ごめんね…」
「お前が謝ることじゃないだろ?」
「だって…」
俺の手を擦りながらしょぼんとする将吾は、自分のせいでっていう後ろめたい気持ちの他に、多分怪我をしてる俺に気を使ってるんだろう。
これじゃ言い出せないか…
しょうがねぇ、姫はじめは俺が主導権握らせてもらうわ。
「なぁ…しよっか…」
「えっ…///あ、でも…っ、んぅっ…」
「…っ、いいから…余計なこと考えんな…」
将吾の言葉を遮って唇を重ね舌を絡ませる…
あんな事があってから暫くしてなかったし、さっきまでの心の件もあってか、何だかやたら興奮してるにも関わらず、右手が不自由すぎていつものように上手く出来なくてどうしたもんかと思ってると、それを察した将吾が俺の手を掴んで俺の上に跨った。
「…っ!?将吾?」
「俺がやる…」
「えっ…」
「りつ、手…痛いじゃん…」
「大丈夫だって…っ、ん、ぁっ…」
再び唇が重なると、将吾の舌が首筋を伝って下へ下へと這っていって、胸の突起に吸い付きながら更に下に手が伸びて硬くなった俺のソレに触れる。
俺は堪らず甘い声を漏らしながら、将吾の頭を撫でた。
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