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第一章 出会いと再会
迎えた朝
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泊まったんだ…
昨日の事を思い出して、あれは夢じゃなかったんだ…とほっと胸を撫で下ろして、隣で眠る加野っちの寝顔を眺めた。
いなくなった最初の頃は会いたくて仕方なかったけど、別に今まで一瞬たりとも忘れず、ずーっと思い続けていた訳では無いし、もう二度と会う事は無いと思ってたからなんだかすごく不思議な感じだ。
昔から変わらないそのぷっくりとした唇をなぞると、加野っちは静かに目を覚ました。
「ん…将吾…はよぉ…」
「おはよ」
「起きてたの?」
「うん、目…覚めちゃって…」
「ふぁ~あ、じゃあ起きるかぁ…いや、その前に…」
「ん?なんだよ…っ」
何か企んでるような顔でじーっと俺の顔を見つめ、何をされるのかと思わず後ずさりしながら息を飲む。
すると突然深いため息をつきながら、ふにゃっとした顔で俺の腰に抱きつき顔を埋めてきた。
「あ~もぉ本当に将吾がいるぅ。俺、明日死んじゃうのかなぁ…何かこれから悪い事でも起きるの?一生分の運ここで使い果たしたかもぉ」
「はぁ?なんだよそれ…っ」
「それだけ嬉しかったってことぉ!」
「そぉかよ…っ///」
昨日からなんか調子が狂う…
加野っちってこんな人だったっけ?
泣き虫で、甘ったれで、なんか…昔の俺みたい…
「あれ?昨日のデレは?もう終わりなの?」
「そっ、そんなの知らないっ///」
「ん…まぁいいや、ご飯食べる?」
「あ、うん…」
「じゃあ…とりあえず、ちゅぅして?」
「わっ、やめろってっ!」
「え?なんで?…ダメなの?」
「…っ、んじゃ…ちょっとだけ…」
加野っちが、う~っと唇を尖らせて近ずいてくると、一瞬触れるだけのキスをした。
するとそのままガバッと押し倒され、驚いてぽかんと開いた俺の口内に加野っちの舌が思いっきり入り込んできた。
「あ、んぅ…っ!?」
「ん…はぁっ、我慢できないんだけど…っ」
「えっ、ちょ…っ」
「とりあえず出していい?」
「やっ、まって…」
「触って…俺も触るから…」
「う、っ…////あ…っ」
お互いがお互いのモノを刺激し、舌を絡ませながらゆっくりねっとりと動かしていく。
時折口元から甘い息を漏らしながら何度も何度も唇を重ね、質量を増していくソレの律動を徐々に早めていけば、いよいよ高まっていく衝動が抑えきれなくなってくる。
「…っ、いいっ、しょぉごの手きもちいい…っ」
「だめ…っ、そんなっ早くしたらっ、出ちゃう…っ!」
お互いのモノをすり合わせ先走りが絡み合いながらほぼ同時に達すると、欲が溢れ出て混ざり合いシーツを濡らした。
「はぁ、ふぅ…いっぱい出たね」
「はぁ…っ、お前もだろっ」
「お前って言うなよっ」
「…加野っちも」
「りつって言ってよ」
「やだっ」
「えぇ!?昨日呼んでくれたじゃんっ」
「はずいっ…///」
「か、可愛い…////」
「可愛くなんかないっ!」
恥ずかしくて目を伏せた俺の頭を、昔のようにわしゃわしゃと撫で回す加野っちを見上げれば、あの頃と変わらない笑顔で笑ってる。
こいつと離れてこれまで、俺の日常にこんな穏やかな日はあっただろうか。
バイトに明け暮れ、家に帰ってきてご飯も食べずに倒れるように寝て、そしてまたバイトに行く。
恋愛なんてしてる暇無かったし、生活するだけで精一杯だった。
最初は体を売る事にだって抵抗はあったけど、そんなこと言ってられなかったんだ。
一旦やってしまえば後はもう皆同じだった。
バイト以外にもそれを目当てに声をかけてくる人は沢山いたし、寂しさを紛らわすためにも出来るだけ相手した。
辛いなんて言ってられなかったんだ。
だけど、アイツだけは…アイツだけはどうしても嫌で逃げたかった…
誰かに縋りたかった時に、目の前にこいつが現れた瞬間、俺の中で暖かかったあの頃を思い出したんだ。
「将吾ぉ、ご飯出来たぁ」
「うん」
こんな風に人にご飯を作ってもらうのなんてどれくらいぶりだろう…
いつもコンビニの弁当か残り物の賄いばっかで、最近では食べることさえ面倒でそれすらも食べてなかった。
「朝ご飯なんて久々だ…」
「いつも何食ってんの?」
「食べてない…」
「ちゃんと食わないとダメだぞ?」
「先生みたいなこと言うなよ…」
そうだ、こうやって毎日俺の面倒見てくれて、俺の体調とか気遣ってくれてた。
ずっとそばにいてくれれば良かったのに…
「てかりつって呼んでよ…」
「やだ…」
「呼んでくんないとご飯あーげないっ」
「は?なにそれっ…じゃあご飯いい…」
「あ~ん、じゃあ言わなくていいよ、もぉ…」
「そんなに呼ばれたいの?」
「ちげぇーよ、ご飯食べて欲しいの!」
「…っ、わかった、りつ…」
「んふっ♡嬉しい…」
パンをパクリと咥えチラッとりつを見れば、朝食には一口も手をつけずコーヒーを飲みながら頬杖を付き、俺がパンを頬張るのをデレデレと眺めてる。
目が合う度にニコニコと嬉しそうにしてるけど、りつは本当に今までずっと俺の事忘れた事はなかったんだろうか…
「なぁ、一人暮らしなんだよな?」
「あ、うん…」
「今日行っていい?」
「え?」
「どんなところか見ておきたいじゃん」
「いや、いいよ…」
ただ、帰って寝るだけのワンルーム…
あんなところ来たってしょうがないと思うけど…
結局、りつに押し切られて俺の家に行くことになってしまった。
昨日の事を思い出して、あれは夢じゃなかったんだ…とほっと胸を撫で下ろして、隣で眠る加野っちの寝顔を眺めた。
いなくなった最初の頃は会いたくて仕方なかったけど、別に今まで一瞬たりとも忘れず、ずーっと思い続けていた訳では無いし、もう二度と会う事は無いと思ってたからなんだかすごく不思議な感じだ。
昔から変わらないそのぷっくりとした唇をなぞると、加野っちは静かに目を覚ました。
「ん…将吾…はよぉ…」
「おはよ」
「起きてたの?」
「うん、目…覚めちゃって…」
「ふぁ~あ、じゃあ起きるかぁ…いや、その前に…」
「ん?なんだよ…っ」
何か企んでるような顔でじーっと俺の顔を見つめ、何をされるのかと思わず後ずさりしながら息を飲む。
すると突然深いため息をつきながら、ふにゃっとした顔で俺の腰に抱きつき顔を埋めてきた。
「あ~もぉ本当に将吾がいるぅ。俺、明日死んじゃうのかなぁ…何かこれから悪い事でも起きるの?一生分の運ここで使い果たしたかもぉ」
「はぁ?なんだよそれ…っ」
「それだけ嬉しかったってことぉ!」
「そぉかよ…っ///」
昨日からなんか調子が狂う…
加野っちってこんな人だったっけ?
泣き虫で、甘ったれで、なんか…昔の俺みたい…
「あれ?昨日のデレは?もう終わりなの?」
「そっ、そんなの知らないっ///」
「ん…まぁいいや、ご飯食べる?」
「あ、うん…」
「じゃあ…とりあえず、ちゅぅして?」
「わっ、やめろってっ!」
「え?なんで?…ダメなの?」
「…っ、んじゃ…ちょっとだけ…」
加野っちが、う~っと唇を尖らせて近ずいてくると、一瞬触れるだけのキスをした。
するとそのままガバッと押し倒され、驚いてぽかんと開いた俺の口内に加野っちの舌が思いっきり入り込んできた。
「あ、んぅ…っ!?」
「ん…はぁっ、我慢できないんだけど…っ」
「えっ、ちょ…っ」
「とりあえず出していい?」
「やっ、まって…」
「触って…俺も触るから…」
「う、っ…////あ…っ」
お互いがお互いのモノを刺激し、舌を絡ませながらゆっくりねっとりと動かしていく。
時折口元から甘い息を漏らしながら何度も何度も唇を重ね、質量を増していくソレの律動を徐々に早めていけば、いよいよ高まっていく衝動が抑えきれなくなってくる。
「…っ、いいっ、しょぉごの手きもちいい…っ」
「だめ…っ、そんなっ早くしたらっ、出ちゃう…っ!」
お互いのモノをすり合わせ先走りが絡み合いながらほぼ同時に達すると、欲が溢れ出て混ざり合いシーツを濡らした。
「はぁ、ふぅ…いっぱい出たね」
「はぁ…っ、お前もだろっ」
「お前って言うなよっ」
「…加野っちも」
「りつって言ってよ」
「やだっ」
「えぇ!?昨日呼んでくれたじゃんっ」
「はずいっ…///」
「か、可愛い…////」
「可愛くなんかないっ!」
恥ずかしくて目を伏せた俺の頭を、昔のようにわしゃわしゃと撫で回す加野っちを見上げれば、あの頃と変わらない笑顔で笑ってる。
こいつと離れてこれまで、俺の日常にこんな穏やかな日はあっただろうか。
バイトに明け暮れ、家に帰ってきてご飯も食べずに倒れるように寝て、そしてまたバイトに行く。
恋愛なんてしてる暇無かったし、生活するだけで精一杯だった。
最初は体を売る事にだって抵抗はあったけど、そんなこと言ってられなかったんだ。
一旦やってしまえば後はもう皆同じだった。
バイト以外にもそれを目当てに声をかけてくる人は沢山いたし、寂しさを紛らわすためにも出来るだけ相手した。
辛いなんて言ってられなかったんだ。
だけど、アイツだけは…アイツだけはどうしても嫌で逃げたかった…
誰かに縋りたかった時に、目の前にこいつが現れた瞬間、俺の中で暖かかったあの頃を思い出したんだ。
「将吾ぉ、ご飯出来たぁ」
「うん」
こんな風に人にご飯を作ってもらうのなんてどれくらいぶりだろう…
いつもコンビニの弁当か残り物の賄いばっかで、最近では食べることさえ面倒でそれすらも食べてなかった。
「朝ご飯なんて久々だ…」
「いつも何食ってんの?」
「食べてない…」
「ちゃんと食わないとダメだぞ?」
「先生みたいなこと言うなよ…」
そうだ、こうやって毎日俺の面倒見てくれて、俺の体調とか気遣ってくれてた。
ずっとそばにいてくれれば良かったのに…
「てかりつって呼んでよ…」
「やだ…」
「呼んでくんないとご飯あーげないっ」
「は?なにそれっ…じゃあご飯いい…」
「あ~ん、じゃあ言わなくていいよ、もぉ…」
「そんなに呼ばれたいの?」
「ちげぇーよ、ご飯食べて欲しいの!」
「…っ、わかった、りつ…」
「んふっ♡嬉しい…」
パンをパクリと咥えチラッとりつを見れば、朝食には一口も手をつけずコーヒーを飲みながら頬杖を付き、俺がパンを頬張るのをデレデレと眺めてる。
目が合う度にニコニコと嬉しそうにしてるけど、りつは本当に今までずっと俺の事忘れた事はなかったんだろうか…
「なぁ、一人暮らしなんだよな?」
「あ、うん…」
「今日行っていい?」
「え?」
「どんなところか見ておきたいじゃん」
「いや、いいよ…」
ただ、帰って寝るだけのワンルーム…
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