TSっ娘、創作の種火 もとい怪文書501〜1000

591 汗っかきTSっ娘の涙

男の頃汗っかきだったTSっ娘ちゃんはひょんな事から自分を明かさないまま昔馴染みの女の子と手を繋ぐ運びとなりました

「あ、いや、お、私、手汗酷いから……」
「気にしないって、ほら、行こ」
「でも……あ」
「小学校の頃汗っかきの男子の友達がいてさ、慣れてるんだよね」

昔の自分を懐かしそうに語る彼女を見ていたら、繋いでいる手よりも瞳の方が潤んでしまいます

「んなっ、そんないやだった？」
「ちがう、けどっ」
「えー、なんで泣いてるのよー」
「ぅ、あ、あせくさくて、めいわく、かけちゃ」
「全然クサくないよー、寧ろいいにおいｸﾝｸﾝ」

口をついて出る言い訳はどれもこれもチグハグで、本心は明かせません

「泣かないのー、ほら、よしよし」

想いを伝えられる日は果たして来るのでしょうか