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光を求めて3
しおりを挟むリビングにいる者たちに草を配り始めたときは、騒ぐ者、暴れる者、空飛ぶ者、叫ぶ者といった感じで、狂乱状態と言っても言い過ぎではなかったのに、だんだん穏やかな空気が流れ出し、落ち着いた雰囲気が場を支配し始めていました。草を食べた者とそうでない者との見分けもすぐつくようになり、食べさせるべき者も段々と見つけやすくなってきました。そうしてリビングの人々全員に配り終えたかなと思ったとき、眩しいオーラの中年女性と会い、互いに声を掛け合いました。
「トイさん、ここは済んだみたいね」
「そのようですね」
「ああ、言いたかないけれど、大変だったわよ」
「確かに」
するとどこからかフェアリーの歌声が聞こえて、頭上を見上げると、賢者のフェアリーがぐるぐると旋回しながら、涼しい声で言いました。
「今、家中を飛んできましたけど、もう全員に行き渡ったみたいですよ~」
中年女性が心底脱力したといった体で言いました。
「本当に? 」
「はい。それと、シュリさんからの伝言です~。賢者の皆さんは、あの大部屋に集まるようにですって~」
「まあ、そうなの。ならトイさん、行きましょう」
「あの、私は賢者じゃない……」
「何を言っているの。あなたはもう私たちの仲間です。ほら来て」
「え、ええ」
私たちは三人揃って大部屋へと続く階段を上がり、部屋の扉を開けました。
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