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星花こぼれ話その四 ~高城綾音の思案事~
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「じゃじゃ~~ん~ひふみさんだよぉ~べっどかして~」
「おう帰れ帰れーそれそれー」
「ぎゃー」
「ほーらもっぷだもっぷーひふみんもっぷー」
「せんせーひどーい」
何の遠慮もなくなってきた保健室常連者、十京を脚で柔らかくコロコロ床に転がしながら、転がりながらきゃー、とかケラケラ笑いながら、ヘラヘラふわふわ笑いながら二人でバカ話を掛け合う。この所一段と変だったのが加速して更に変になった。元凶というか担い手は、高等部の四方田恵。百々の話では二年三組で身長157cmで体重は46kgで茶道部所属でお友達が多くてお昼ごはんとかも友だちと食べてて、おのれそのお隣の席変わって下さいムギーっ!! ってなったらしい。あいつはそろそろストーカー癖を何とかした方が良いと思う。その行動力でとっとと突貫して爆発しろ。さっさと告白に踏み込んでしまえ。
「汚れてんだからもっとよごれてしまえー……ってかホント汚れてるの何なの?」
「えへへ~」
「な~に笑ってんだ」
「えへへへ~……」
「まーったく浮かれやがってー」
「えへへへへ~~~……」
にへにへ締まりのない笑顔で赤みを帯びたふやけた顔。真っ赤にごろごろ転がる百々とはまたタイプは違うが、四方田恵の犠牲者にかわりはない様だ。正式には、惚れた感じがするのは四人だろうけれど、うち二人は当分出てこない筈だし、以前の出現からしてもまだまだ間隔が開く。ならば、その間にこの主格二人を安定させないと。二人共は無理でも、せめてどっちかはくっつかないと。心に不安定な期間を宿したままは、危険でもあるからな。例えそれが、喜ばしい恋愛感情というものだとしても。
「これはねー……えへっ、お茶のおねーさんのだから」
「……あー、やっぱりか」
読み的中。普段からふわふわマイペースな一二三モードの十京が、更に締りのない顔を上乗せされてしまっている。ふやけてる。とけてる。口角は緩んで目はへにゃんと眉はてれれんと打ち下がり、腕はだらーんと垂れ下がって、うへへへへ~とふやけた声でふわふわふらふら保健室をうろつく女子中学生。大分ゾンビ化が進行しているな。さしずめ特効薬は四方田恵なんだろう。爆発しろ。
「四方田」
「ひぃっ」
ワードにビクンッと反応して、しゅんっと収まる。この場にいないという事は承知済みらしい。それでも反応するのは素直なこって。
「恵ー」
「あひゃんっ」
堪らずぼふっとベッドに倒れ込む彼女。ぴくんぴくんと小刻みに震える子羊のような娘。あーもー、ほーんと百々も一二三も何されたのよー? なんかエロいことされたんじゃー無いでしょうね?
「さてと、お昼で何があったか知らないけれど、そーんなフラフラになるまでとはねぇ~~」
「えへ……にゅぇへへへへへへへ……♪」
……常軌を逸した顔で取り返しの付かないような音を喉から生み出す一二三。なんだこの生き物は。こんなんじゃなかっただろうに。今日こそわたしを惑わしたおねーさんを見つけてくる! とか、朝はむしろ排除的な気配を纏いながら言ってたのに。冗談交じりで、押し倒して既成事実をつくるのよー! とか言わなければ良かったかもしれない。しかし、百々が先んじて行動を起こしたのは事実。なので、一二三の方を遅らせるわけにもいかない。これは主人格が二つなのも影響している。
「おしろせんせー……」
「ん、どーした?」
その言葉に、チラ、とだけあたしを確認して、すぐにぼふっとベッドに再度埋もれる彼女。やれやれ、と一息付きながら、側に腰掛け寄り添い手を取り握る。ビクッと反応はあったものの、振り解かずに、むしろ手を握り返してくれる。
「ねー」
「なーに」
その先が、続かない。一二三の特徴。マイペース。ペースは彼女に委ねられる。
「おしろせんせー」
「なーに」
もう一つ、間を置く一二三。
「……おねーさんに、告白しちゃった……♪」
「そ、そっかぁ……マイペースもそこまでくると、凄いわね」
チラ、とだけ再度あたしを確認して、視線が合うと、すぐにもふっとぼむっとベッドに埋まる。思い出しているかのように、あー、とか、うー、とか、えへ~、とか、にゅえへぇ~~、とか、おむねがやわらかかたかった~、とか聞こえる。そうか……胸硬かったか……ああ、うん、確かにに無かったしね、四方田は。今度は是非スキを見て揉んであげるように誰かに助言しなくちゃね。
「おしろせんせー……」
「ん、なーに?」
ベッドに埋もれたまま、か細く呟く一二三の声。
「……わたしにまけたくない……」
「っ ……そっか」
・・・……――負けたくない。
それを聞いて、その似た言葉を聞いて、彼女から見えないことを良いことに、あたしは渋い顔を隠さない。
「でもわたしもすき」
「……そっか」
それを聞いて、やはりあたしは思い悩む。やはり被るか、その箇所は。
「……どうしよう……」
「そこは、みんなで愛しなさい?」
「……うー……」
その先が、続かない。一二三の特徴。こんな時も、マイペース。ペースは常に彼女に寄せる。
「おしろせんせー……」
「なーに?」
「……独り占めしたくなっちゃうの……」
「あー……」
やはりと、目を閉じ一つ息をつく。あたしの危惧はそこにある。百々もそうなら一二三もやはり、か。気質はそういう方向性なのだろう。それを育てた家の環境こそあれど、愛情に飢えた娘なら、そうなってもおかしくはない。だから、百々にしても一二三にしても、こうなるのは自然とも言える。
けれど、過去は過去、今は今、そして、未来は未来。独り占めは、よろしくはない未来だ。数多の十京を殺すことになる未来。それに繋がる今は、大事だ。そこを、一二三は強く理解しているんだろう。一二三、だからな。
「どうしよう……」
「かわりばんこに、愛しましょう?」
「うう~~~~~~……」
「駄々っ子めー」
「駄々っ子だもーん」
駄々っ子ながら、その【今】が大事なのが、潜在的に感づいているのかもしれない。だからこそ、マイペースだというのに自分本位でその実動いていない。百々は冷静ながら、そういう時には戦術眼で動いてしまう。こういう戦略願で動けるのは、一二三や二之前だ。
「にゅぇ……ちょと……ねんねー……」
「ああ、いいよ。寝てけ寝てけ」
ぼふっと、オーバーヒートしきった機械の如く、とさり、とベッドに埋もれて動かなくなる。束の間の休息だ。起きて再度お前なら、今日また来るかもしれない四方田恵に助けてもらえばそれで良い。きっと、色々お話は進んでくれるだろう。
「失礼します、白井です」
「んあ? ……何か面倒事?」
高等部保険医のあいつが、か。電話でいいのに直にとは、何か厄介事だろうか。
「ええ、少し」
「解ったわ。今一人いるけど、入ってちょうだい」
千人超えの星花女子学園。そのうちの二人の恋愛ごとは一先ず置いておいて、教師のお仕事しましょうかね。
「では失礼しま……あら、十さんか」
「ええ、例外は身近にあるけど……」
教師はどうしてもそんな立場なんだ。だから、ぜひとも、学生同士で結ばれてほしいもんだ。
「ん? どうかしたの綾?」
「灯台下暗し、ってのをな、最近殊更身近に感じてね」
「ふふ、確かにねぇ……それもそうか」
口癖を一つ寄越して入ってくる。その顔からは、大分険は取れているようだ。高等部でもこのての生徒達に事欠かないし、一時期こいつも危なかったしな。
「綾はなんか嬉しそうね」
「こいつらの関係に癒やされてるのはあるからな」
「それもそうか」
「まーだそっちは手焼いてるのね?」
「そう簡単に、青春のお悩みは付きないものよ」
「違いない」
教師と生徒。互いに癒やされる存在で。こうして寝てしまっている手の掛かる生徒を、一つ眺めて癒やされる。それもまた有りだ。そういう想いは確かにあったっけ。保険医二人で昔の恋を笑い合いながら、今に咲き誇ろうとしている百合の花の片割れを横目にちらりと確認しあい、お仕事に取り掛かる。さ、今日もお仕事お仕事。働かないとお給金でないからなー!
「おう帰れ帰れーそれそれー」
「ぎゃー」
「ほーらもっぷだもっぷーひふみんもっぷー」
「せんせーひどーい」
何の遠慮もなくなってきた保健室常連者、十京を脚で柔らかくコロコロ床に転がしながら、転がりながらきゃー、とかケラケラ笑いながら、ヘラヘラふわふわ笑いながら二人でバカ話を掛け合う。この所一段と変だったのが加速して更に変になった。元凶というか担い手は、高等部の四方田恵。百々の話では二年三組で身長157cmで体重は46kgで茶道部所属でお友達が多くてお昼ごはんとかも友だちと食べてて、おのれそのお隣の席変わって下さいムギーっ!! ってなったらしい。あいつはそろそろストーカー癖を何とかした方が良いと思う。その行動力でとっとと突貫して爆発しろ。さっさと告白に踏み込んでしまえ。
「汚れてんだからもっとよごれてしまえー……ってかホント汚れてるの何なの?」
「えへへ~」
「な~に笑ってんだ」
「えへへへ~……」
「まーったく浮かれやがってー」
「えへへへへ~~~……」
にへにへ締まりのない笑顔で赤みを帯びたふやけた顔。真っ赤にごろごろ転がる百々とはまたタイプは違うが、四方田恵の犠牲者にかわりはない様だ。正式には、惚れた感じがするのは四人だろうけれど、うち二人は当分出てこない筈だし、以前の出現からしてもまだまだ間隔が開く。ならば、その間にこの主格二人を安定させないと。二人共は無理でも、せめてどっちかはくっつかないと。心に不安定な期間を宿したままは、危険でもあるからな。例えそれが、喜ばしい恋愛感情というものだとしても。
「これはねー……えへっ、お茶のおねーさんのだから」
「……あー、やっぱりか」
読み的中。普段からふわふわマイペースな一二三モードの十京が、更に締りのない顔を上乗せされてしまっている。ふやけてる。とけてる。口角は緩んで目はへにゃんと眉はてれれんと打ち下がり、腕はだらーんと垂れ下がって、うへへへへ~とふやけた声でふわふわふらふら保健室をうろつく女子中学生。大分ゾンビ化が進行しているな。さしずめ特効薬は四方田恵なんだろう。爆発しろ。
「四方田」
「ひぃっ」
ワードにビクンッと反応して、しゅんっと収まる。この場にいないという事は承知済みらしい。それでも反応するのは素直なこって。
「恵ー」
「あひゃんっ」
堪らずぼふっとベッドに倒れ込む彼女。ぴくんぴくんと小刻みに震える子羊のような娘。あーもー、ほーんと百々も一二三も何されたのよー? なんかエロいことされたんじゃー無いでしょうね?
「さてと、お昼で何があったか知らないけれど、そーんなフラフラになるまでとはねぇ~~」
「えへ……にゅぇへへへへへへへ……♪」
……常軌を逸した顔で取り返しの付かないような音を喉から生み出す一二三。なんだこの生き物は。こんなんじゃなかっただろうに。今日こそわたしを惑わしたおねーさんを見つけてくる! とか、朝はむしろ排除的な気配を纏いながら言ってたのに。冗談交じりで、押し倒して既成事実をつくるのよー! とか言わなければ良かったかもしれない。しかし、百々が先んじて行動を起こしたのは事実。なので、一二三の方を遅らせるわけにもいかない。これは主人格が二つなのも影響している。
「おしろせんせー……」
「ん、どーした?」
その言葉に、チラ、とだけあたしを確認して、すぐにぼふっとベッドに再度埋もれる彼女。やれやれ、と一息付きながら、側に腰掛け寄り添い手を取り握る。ビクッと反応はあったものの、振り解かずに、むしろ手を握り返してくれる。
「ねー」
「なーに」
その先が、続かない。一二三の特徴。マイペース。ペースは彼女に委ねられる。
「おしろせんせー」
「なーに」
もう一つ、間を置く一二三。
「……おねーさんに、告白しちゃった……♪」
「そ、そっかぁ……マイペースもそこまでくると、凄いわね」
チラ、とだけ再度あたしを確認して、視線が合うと、すぐにもふっとぼむっとベッドに埋まる。思い出しているかのように、あー、とか、うー、とか、えへ~、とか、にゅえへぇ~~、とか、おむねがやわらかかたかった~、とか聞こえる。そうか……胸硬かったか……ああ、うん、確かにに無かったしね、四方田は。今度は是非スキを見て揉んであげるように誰かに助言しなくちゃね。
「おしろせんせー……」
「ん、なーに?」
ベッドに埋もれたまま、か細く呟く一二三の声。
「……わたしにまけたくない……」
「っ ……そっか」
・・・……――負けたくない。
それを聞いて、その似た言葉を聞いて、彼女から見えないことを良いことに、あたしは渋い顔を隠さない。
「でもわたしもすき」
「……そっか」
それを聞いて、やはりあたしは思い悩む。やはり被るか、その箇所は。
「……どうしよう……」
「そこは、みんなで愛しなさい?」
「……うー……」
その先が、続かない。一二三の特徴。こんな時も、マイペース。ペースは常に彼女に寄せる。
「おしろせんせー……」
「なーに?」
「……独り占めしたくなっちゃうの……」
「あー……」
やはりと、目を閉じ一つ息をつく。あたしの危惧はそこにある。百々もそうなら一二三もやはり、か。気質はそういう方向性なのだろう。それを育てた家の環境こそあれど、愛情に飢えた娘なら、そうなってもおかしくはない。だから、百々にしても一二三にしても、こうなるのは自然とも言える。
けれど、過去は過去、今は今、そして、未来は未来。独り占めは、よろしくはない未来だ。数多の十京を殺すことになる未来。それに繋がる今は、大事だ。そこを、一二三は強く理解しているんだろう。一二三、だからな。
「どうしよう……」
「かわりばんこに、愛しましょう?」
「うう~~~~~~……」
「駄々っ子めー」
「駄々っ子だもーん」
駄々っ子ながら、その【今】が大事なのが、潜在的に感づいているのかもしれない。だからこそ、マイペースだというのに自分本位でその実動いていない。百々は冷静ながら、そういう時には戦術眼で動いてしまう。こういう戦略願で動けるのは、一二三や二之前だ。
「にゅぇ……ちょと……ねんねー……」
「ああ、いいよ。寝てけ寝てけ」
ぼふっと、オーバーヒートしきった機械の如く、とさり、とベッドに埋もれて動かなくなる。束の間の休息だ。起きて再度お前なら、今日また来るかもしれない四方田恵に助けてもらえばそれで良い。きっと、色々お話は進んでくれるだろう。
「失礼します、白井です」
「んあ? ……何か面倒事?」
高等部保険医のあいつが、か。電話でいいのに直にとは、何か厄介事だろうか。
「ええ、少し」
「解ったわ。今一人いるけど、入ってちょうだい」
千人超えの星花女子学園。そのうちの二人の恋愛ごとは一先ず置いておいて、教師のお仕事しましょうかね。
「では失礼しま……あら、十さんか」
「ええ、例外は身近にあるけど……」
教師はどうしてもそんな立場なんだ。だから、ぜひとも、学生同士で結ばれてほしいもんだ。
「ん? どうかしたの綾?」
「灯台下暗し、ってのをな、最近殊更身近に感じてね」
「ふふ、確かにねぇ……それもそうか」
口癖を一つ寄越して入ってくる。その顔からは、大分険は取れているようだ。高等部でもこのての生徒達に事欠かないし、一時期こいつも危なかったしな。
「綾はなんか嬉しそうね」
「こいつらの関係に癒やされてるのはあるからな」
「それもそうか」
「まーだそっちは手焼いてるのね?」
「そう簡単に、青春のお悩みは付きないものよ」
「違いない」
教師と生徒。互いに癒やされる存在で。こうして寝てしまっている手の掛かる生徒を、一つ眺めて癒やされる。それもまた有りだ。そういう想いは確かにあったっけ。保険医二人で昔の恋を笑い合いながら、今に咲き誇ろうとしている百合の花の片割れを横目にちらりと確認しあい、お仕事に取り掛かる。さ、今日もお仕事お仕事。働かないとお給金でないからなー!
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