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四章 二体目ですよ
四十三話
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「この辺かな」
俺が取り出したのは、魔法学概論の副読本だ。これには色々な魔法を覚える為の魔法円が描かれている。
これはダンジョンから発掘される魔導書を研究して人工的に作られたもので、適性が無いと覚えられない。
とはいっても専門的なものでもなく、基礎的なモノに限られる。それでも掲載されている魔法の数は数十種類もある。
俺は風系統の魔法を探して開く。ツクモは【風魔法】を持っているからな。風系統の魔法を覚えたり、行使するのに補正がかかる、
「ツクモ、これなんか覚えてみない?」
「ちぅ」
俺が見せたのは【癒しのそよ風】の魔法円だ。効果は名前の通り回復だ。
従魔、というかエネミーには元々いくつかの魔法がプリセットされているらしい。ステータスが条件を満たしたら発動が可能になるそうだ。
人間にはそんな便利なものは無く、こうやって魔法円で一つ一つ覚えないといけない。まあ、読んだからって全て覚えられる訳じゃないらしいけどね。
従魔もプリセットされているもの以外は人間と同じように適性があれば魔法円から覚えることが可能みたいだ。
ツクモは元々【風魔法】持ちだから、この【癒しのそよ風】を覚える事が出来るはず。
この魔法は効果はそこまで高くないけど、HPを回復するだけじゃなくて各状態異常にも効果があるんだ。
「ちぅ」
フンスと鼻をならすツクモ。やる気は十分なようだ。力こぶを作って見せたりして芸達者だな。
じっと見詰めること5分。これはダメかな?と思い始めた頃に、ツクモの身体が淡く輝きだした。
おそらくそれは魔力の光なんだろう。魔法円に吸い込まれ、共鳴するように黄色の輝きが増していく。
「ちぅ!」
やがて光が消えると、ツクモが一声鳴いた。
どうやら【癒しのそよ風】を覚えたようだ。これでエネミーとの戦闘が安定するはず。
回復役は大事だからね。風魔法だけじゃなくて他の属性にもほとんど回復魔法が備わっているのがその証拠だな。
「よしよし、良くやったな」
「ちぅ!」
「よし、じゃあ次はどれにしようかな」
「ちぅ!?」
頭を撫でられて嬉しそうにしていたツクモだったけど、まだ魔法を覚えなきゃいけないと知って驚いていた。
びっくりする顔もなんだか人間くさい表情で可愛いな。
それから【麻痺のそよ風】、【追い風】、【風壁】の三つの魔法を覚えた。
【麻痺のそよ風】は風に当たった敵を麻痺させる効果がある。
【追い風】は風の力で敏捷値が上がる。この場合、風が本当に吹くわけじゃなくて、風のエレメントが能力値を上げるんだそうだ。
【風壁】は文字通り風の壁が出来る。効果としてはせいぜい矢等の飛び道具の軌道をずらすくらいらしい。
元々持ってる【送風】と【突風】を加えれば、マルチに補助が出来るようになったな。
因みに俺も何か覚えようといくつか試してみたけど、全て玉砕した。そのうちスキル珠でも拾えるまで我慢しておこう。
「じゃあ、試しながら帰ろうか」
「ちぅ」
俺が取り出したのは、魔法学概論の副読本だ。これには色々な魔法を覚える為の魔法円が描かれている。
これはダンジョンから発掘される魔導書を研究して人工的に作られたもので、適性が無いと覚えられない。
とはいっても専門的なものでもなく、基礎的なモノに限られる。それでも掲載されている魔法の数は数十種類もある。
俺は風系統の魔法を探して開く。ツクモは【風魔法】を持っているからな。風系統の魔法を覚えたり、行使するのに補正がかかる、
「ツクモ、これなんか覚えてみない?」
「ちぅ」
俺が見せたのは【癒しのそよ風】の魔法円だ。効果は名前の通り回復だ。
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人間にはそんな便利なものは無く、こうやって魔法円で一つ一つ覚えないといけない。まあ、読んだからって全て覚えられる訳じゃないらしいけどね。
従魔もプリセットされているもの以外は人間と同じように適性があれば魔法円から覚えることが可能みたいだ。
ツクモは元々【風魔法】持ちだから、この【癒しのそよ風】を覚える事が出来るはず。
この魔法は効果はそこまで高くないけど、HPを回復するだけじゃなくて各状態異常にも効果があるんだ。
「ちぅ」
フンスと鼻をならすツクモ。やる気は十分なようだ。力こぶを作って見せたりして芸達者だな。
じっと見詰めること5分。これはダメかな?と思い始めた頃に、ツクモの身体が淡く輝きだした。
おそらくそれは魔力の光なんだろう。魔法円に吸い込まれ、共鳴するように黄色の輝きが増していく。
「ちぅ!」
やがて光が消えると、ツクモが一声鳴いた。
どうやら【癒しのそよ風】を覚えたようだ。これでエネミーとの戦闘が安定するはず。
回復役は大事だからね。風魔法だけじゃなくて他の属性にもほとんど回復魔法が備わっているのがその証拠だな。
「よしよし、良くやったな」
「ちぅ!」
「よし、じゃあ次はどれにしようかな」
「ちぅ!?」
頭を撫でられて嬉しそうにしていたツクモだったけど、まだ魔法を覚えなきゃいけないと知って驚いていた。
びっくりする顔もなんだか人間くさい表情で可愛いな。
それから【麻痺のそよ風】、【追い風】、【風壁】の三つの魔法を覚えた。
【麻痺のそよ風】は風に当たった敵を麻痺させる効果がある。
【追い風】は風の力で敏捷値が上がる。この場合、風が本当に吹くわけじゃなくて、風のエレメントが能力値を上げるんだそうだ。
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元々持ってる【送風】と【突風】を加えれば、マルチに補助が出来るようになったな。
因みに俺も何か覚えようといくつか試してみたけど、全て玉砕した。そのうちスキル珠でも拾えるまで我慢しておこう。
「じゃあ、試しながら帰ろうか」
「ちぅ」
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