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三章 平和って良いですね
二十五話
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「お待たせ」
「遅かったっスね」
「もうちょっとで探しに行こうかと話してたところだぞ」
「ゴメンゴメン。思ったより手間取っちゃってさ」
合流を果たした俺は、この先の状況を説明する。
「ここから先に1㎞くらい進んだところから、木が多くなって森みたいになっていた。そこまではエネミーの種類や出現頻度は変わらない感じだったな」
チェックポイントを回る実習でもらった地図に、手書きで現在の休憩場所とこの先の状況を書き込みながら話をする。
森に関しては外から見た植生の変化や、入ろうとしただけで【危険察知】が反応したことなどをかいつまんで話す。
「その森ゾーンはそんなにヤバそうっスか?」
「正直、中がどうなっているのかは分からないけど、とりあえず俺は一人で入るのは避けたいな」
「全員でいけばなんとかなるかもしれないって事か?」
市場君が少し強気な意見を言う。
俺は少し考えて、正直に「分からない」と答える。それを聞いて、吉根は少し悩む素振りを見せたけど、すぐに意見を表明した。
「今日はまだ初日なんで安全策で行こうかと思うっス。ここらでレベル上げするっス」
「分かった。安全第一」
「そう、だな。うん、焦る必要はないな」
「はい」
「分かった。それでいこう」
リーダーである吉根が指針を決めると、他のメンバーもそれに同意する。
ただ、市場君はちょっと思うところがありそうだ。だけど、決定に逆らうでもなく頷いている。
「あ、天子田さん、これもお願い。これは後で買い取るから、それも悪いけど覚えておいて欲しい」
「魔石ね。分かった。分けてしまっておくね」
休憩の後片づけをしている天子田さんに、さっきドロップした魔石を渡す。
パーティーでドロップしたアイテムの管理は天子田さんに一任しているからだ。荷物持ちの重要な役割の一つだね。
今のところ必要無いけど、アイテムを使った援護や回復も荷物持ちが要になったりする。
「あ、そうそう。一個ブッシュスネークの魔石をツクモに上げちゃったから、それもつけておいてね」
「ツクモちゃんにあげたって?」
「あぁ、従魔は魔力の補充の為に魔石を食べるらしいんだよ。それで試しに食べさせたんだ」
「そうなんだね、ツクモちゃんって魔石食べるんだ。なんか可愛いね」
可愛いポイントが何処にあったか分からないな。天子田さんが独特なのか、女子全体の感性なのか、人類共通で俺だけ違うのか………。
俺だけ違ってたんなら恥ずかしいから、適当に愛想笑いして誤魔化しておいた。
片付けを終えて出発をする。とりあえず目的地は無く、ここを起点にぐるぐると歩いてエネミーを駆除していこうという話になった。
「遅かったっスね」
「もうちょっとで探しに行こうかと話してたところだぞ」
「ゴメンゴメン。思ったより手間取っちゃってさ」
合流を果たした俺は、この先の状況を説明する。
「ここから先に1㎞くらい進んだところから、木が多くなって森みたいになっていた。そこまではエネミーの種類や出現頻度は変わらない感じだったな」
チェックポイントを回る実習でもらった地図に、手書きで現在の休憩場所とこの先の状況を書き込みながら話をする。
森に関しては外から見た植生の変化や、入ろうとしただけで【危険察知】が反応したことなどをかいつまんで話す。
「その森ゾーンはそんなにヤバそうっスか?」
「正直、中がどうなっているのかは分からないけど、とりあえず俺は一人で入るのは避けたいな」
「全員でいけばなんとかなるかもしれないって事か?」
市場君が少し強気な意見を言う。
俺は少し考えて、正直に「分からない」と答える。それを聞いて、吉根は少し悩む素振りを見せたけど、すぐに意見を表明した。
「今日はまだ初日なんで安全策で行こうかと思うっス。ここらでレベル上げするっス」
「分かった。安全第一」
「そう、だな。うん、焦る必要はないな」
「はい」
「分かった。それでいこう」
リーダーである吉根が指針を決めると、他のメンバーもそれに同意する。
ただ、市場君はちょっと思うところがありそうだ。だけど、決定に逆らうでもなく頷いている。
「あ、天子田さん、これもお願い。これは後で買い取るから、それも悪いけど覚えておいて欲しい」
「魔石ね。分かった。分けてしまっておくね」
休憩の後片づけをしている天子田さんに、さっきドロップした魔石を渡す。
パーティーでドロップしたアイテムの管理は天子田さんに一任しているからだ。荷物持ちの重要な役割の一つだね。
今のところ必要無いけど、アイテムを使った援護や回復も荷物持ちが要になったりする。
「あ、そうそう。一個ブッシュスネークの魔石をツクモに上げちゃったから、それもつけておいてね」
「ツクモちゃんにあげたって?」
「あぁ、従魔は魔力の補充の為に魔石を食べるらしいんだよ。それで試しに食べさせたんだ」
「そうなんだね、ツクモちゃんって魔石食べるんだ。なんか可愛いね」
可愛いポイントが何処にあったか分からないな。天子田さんが独特なのか、女子全体の感性なのか、人類共通で俺だけ違うのか………。
俺だけ違ってたんなら恥ずかしいから、適当に愛想笑いして誤魔化しておいた。
片付けを終えて出発をする。とりあえず目的地は無く、ここを起点にぐるぐると歩いてエネミーを駆除していこうという話になった。
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