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一章 テイマーになりました
五話
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スキル珠じゃない。
その言葉に驚き、ショックを受ける俺に、白沢先生は先ほどの紙を見せる。
「ほら、これはスキル珠じゃなくて転職の宝珠だ」
指差された所を見たら、確かに転職の宝珠と書いてある。説明欄には使用するとランダムでジョブを得る事が出来ると書いてある。
価格は5万円。なかなかの金額だ。
ジョブって言うのは、ある系統のスキル取得を補助するものだと考えられている。例えば剣士だと剣術だったり、筋力強化なんかのスキルが取得しやすくなるんだ。
それから、対応するステータスも伸びるんだ。剣士なら筋力が、魔法使いなら魔力が伸びる。
だから、スキル珠よりもこの転職の宝珠の方が価値が高い。思わぬ幸運だね。
「これは何のジョブなのかは分からないって事ですよね?」
「あぁ、ランダムだ。もし何のジョブか分かっていたら、価格は倍になっていたかもな」
「倍、ですか」
ちょっと残念な気持ちになる。
でもまぁ、どうせ使うなら価格なんてどうでも良いしね。
「で、どうする?」
「あ、じゃあ使います」
「そうか、ならちょっと待ってくれ」
白沢先生はそう言うと大きい方の箱を開ける。中には転職の宝珠よりも大きな水晶玉が入っていた。それを台座ごと取り出して、机の上に置く。
そして、またもや何処からともなくタブレットを取り出すと、水晶玉の台座に接続する。
「悪いが何のジョブになったか記録させてもらう。これも決まりだから悪く思わないでくれ」
「あ、いえ。全然大丈夫です」
冒険者は国にしっかり管理されている。異能とも言える能力を持っているんだから仕方ない。
まぁ、それも地上に出れば弱体化しちゃうんだけどね。ダンジョンの中ではドラゴンさえ倒す高レベルな冒険者も、地上ではせいぜいオリンピックで優勝するのが精一杯だ。
それでも脅威は脅威だ。高レベル冒険者に限られるが、能力を封印するアイテムを付けられ、何処に行くのも報告がいるらしい。
窮屈な事だ。
「じゃあ、取り敢えず使ってみてくれ。使い方は分かるか?」
「はい。手に持って使うって念じれば良いんですよね?」
「そうだ」
俺は転職の宝珠を手に取ると、使うと念じた。
一瞬、転職の宝珠は光り輝くと、空気に溶けるように消えた。
「成功したのかな?」
身体には何の異変も無い。
身体の奥から燃え滾る何かが湧き出すって事もない。なんだか拍子抜けだ。
「特に何って事もないだろ?」
「はい、そうですね」
「ふふふ。そんなもんさ。さ、何のジョブを得たのか調べるからこの鑑定宝珠に手を置いてくれ」
「はい」
鑑定宝珠はステータスを観る為のアイテムだ。俺も【危険察知】が発言した時に役所で使った事がある。
ちなみにテストの時に腕に付けていた奴はこの鑑定宝珠の機能を限定した量産品だ。お値段はそれでもそこそこするけど、冒険者には無くてはならないアイテムだ。
鑑定宝珠に手を置くと、一瞬なにかを抜き取られた感覚に襲われる。
その後、水晶玉の中に文字らしき物が浮かび上がる。
「よし、もういいぞ」
「はい」
鑑定宝珠から手を外す。
タブレットを見た白沢先生は少し驚いた顔をしている。
「何のジョブでした?」
「ん?まぁ、直接見てみなさい」
白沢先生は俺にタブレットの画面を向ける。そこには次のように書いてあった。
レベル:2
ジョブ:初級テイマー
スキル:危険察知、テイム(0/1)
HP :20
MP::10
筋力:1
魔力:2
体力:1
器用:1
敏捷:1
幸運:1
その言葉に驚き、ショックを受ける俺に、白沢先生は先ほどの紙を見せる。
「ほら、これはスキル珠じゃなくて転職の宝珠だ」
指差された所を見たら、確かに転職の宝珠と書いてある。説明欄には使用するとランダムでジョブを得る事が出来ると書いてある。
価格は5万円。なかなかの金額だ。
ジョブって言うのは、ある系統のスキル取得を補助するものだと考えられている。例えば剣士だと剣術だったり、筋力強化なんかのスキルが取得しやすくなるんだ。
それから、対応するステータスも伸びるんだ。剣士なら筋力が、魔法使いなら魔力が伸びる。
だから、スキル珠よりもこの転職の宝珠の方が価値が高い。思わぬ幸運だね。
「これは何のジョブなのかは分からないって事ですよね?」
「あぁ、ランダムだ。もし何のジョブか分かっていたら、価格は倍になっていたかもな」
「倍、ですか」
ちょっと残念な気持ちになる。
でもまぁ、どうせ使うなら価格なんてどうでも良いしね。
「で、どうする?」
「あ、じゃあ使います」
「そうか、ならちょっと待ってくれ」
白沢先生はそう言うと大きい方の箱を開ける。中には転職の宝珠よりも大きな水晶玉が入っていた。それを台座ごと取り出して、机の上に置く。
そして、またもや何処からともなくタブレットを取り出すと、水晶玉の台座に接続する。
「悪いが何のジョブになったか記録させてもらう。これも決まりだから悪く思わないでくれ」
「あ、いえ。全然大丈夫です」
冒険者は国にしっかり管理されている。異能とも言える能力を持っているんだから仕方ない。
まぁ、それも地上に出れば弱体化しちゃうんだけどね。ダンジョンの中ではドラゴンさえ倒す高レベルな冒険者も、地上ではせいぜいオリンピックで優勝するのが精一杯だ。
それでも脅威は脅威だ。高レベル冒険者に限られるが、能力を封印するアイテムを付けられ、何処に行くのも報告がいるらしい。
窮屈な事だ。
「じゃあ、取り敢えず使ってみてくれ。使い方は分かるか?」
「はい。手に持って使うって念じれば良いんですよね?」
「そうだ」
俺は転職の宝珠を手に取ると、使うと念じた。
一瞬、転職の宝珠は光り輝くと、空気に溶けるように消えた。
「成功したのかな?」
身体には何の異変も無い。
身体の奥から燃え滾る何かが湧き出すって事もない。なんだか拍子抜けだ。
「特に何って事もないだろ?」
「はい、そうですね」
「ふふふ。そんなもんさ。さ、何のジョブを得たのか調べるからこの鑑定宝珠に手を置いてくれ」
「はい」
鑑定宝珠はステータスを観る為のアイテムだ。俺も【危険察知】が発言した時に役所で使った事がある。
ちなみにテストの時に腕に付けていた奴はこの鑑定宝珠の機能を限定した量産品だ。お値段はそれでもそこそこするけど、冒険者には無くてはならないアイテムだ。
鑑定宝珠に手を置くと、一瞬なにかを抜き取られた感覚に襲われる。
その後、水晶玉の中に文字らしき物が浮かび上がる。
「よし、もういいぞ」
「はい」
鑑定宝珠から手を外す。
タブレットを見た白沢先生は少し驚いた顔をしている。
「何のジョブでした?」
「ん?まぁ、直接見てみなさい」
白沢先生は俺にタブレットの画面を向ける。そこには次のように書いてあった。
レベル:2
ジョブ:初級テイマー
スキル:危険察知、テイム(0/1)
HP :20
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筋力:1
魔力:2
体力:1
器用:1
敏捷:1
幸運:1
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