上 下
54 / 75
第3章 ブルドー公爵領編

第54話 ハズール沖海戦③

しおりを挟む
◇◆◇◆◇

「船速も、舵も問題ねえな。爆裂砲もいい感じじゃねえか」

 首領マセラティは新しく手に入れたシャルマ帝国製の軍艦の性能を確認し、満足気ににやりと笑みを浮かべた。

「頭、そろそろ追いかけねえとせっかくの新艦を町の奴らにお披露目する前に全部終わっちまいますぜ?」

「おぉ、そうだな。よし、最大船速でゲリックたちを追いかけろ!」

「「アイアイサー!!」」

 そしてシャルマ帝国製最新鋭の巨艦はその船体からは想像できないほどの小回りで軽やかに方向転換すると、大きな帆いっぱいに風を受けて海を走った。

「ブルドー、少しは粘って持ちこたえとけよ?ガハハハハ!!」

◇◆◇◆◇

「状況は!?」

 ゲリックの怒声が艦橋に響いた。

「ち、沈没1隻……た、大破3隻……中破5隻以上、今なお被害は拡大中です」

「ば、ばかな……」

 ゲリックはそのあまりの被害に一瞬思考が停止し、ガクリと膝をついた。

「ぜ、全艦で囲んで一気に沈めろ!」

「は、はい!」

 部下は残りの全艦に伝令を出すため、艦橋を飛び出し艦橋にはゲリック一人となった。

「やばい……やばいやばいやばい……町を落とすどころかこっちの船に被害出しただけじゃねえか……このままじゃ確実に殺される」

 マセラティの部下の中でもゲリックは最古参の一人だ。彼の面子を潰したものがどういう運命を辿ったかなど、これまでに嫌というほど見てきている。そしてその運命の行き着く先は全て「死」だ。

 その時、ゲリックの乗る旗艦の甲板に轟音が鳴り響き、船体がぐらりと揺れた。

 ゲリックは反射的に艦橋を飛び出し、甲板に駆けつけた。

 甲板には大きな穴が空いていた。

「ゲリックさん、投石機の狙いが嘘みたいに正確です……こっちの射程に入るまでにさらにどれだけの損害がでるか……」

 ゲリックは甲板から左右に広がる味方の艦隊を見渡した。

 既に隊列から取り残されて後方で頓挫している船、黒煙の上がっている船、マストが折れてうまく風を受けられず不安定に揺れている船……まともな船のほうが少なくなってしまったのではないだろうか。

「……クソ!それでも、やるしかねえんだよ!ここで逃げたらどのみち俺たちゃ頭に全員殺されるんだぞ?分かったら、1秒でも早くこっちの射程まで近づけるようにテメエも船漕ぐなりなんなりしやがれ!」 

 部下を怒鳴りつけ、ゲリックは再び艦橋に篭った。

「こりゃ、時間の問題だ……じきにこの艦もやられるだろう……まだ頭は追いついてねえし、逃げるなら今しかねえ……」

 ドーン!

 ちょうどゲリックが姿をくらます決意を固めたその時、船に再び衝撃が走った。艦橋から前を見ると、船首から火の手が上がっている。

 そして海賊たちが火消しのためにぞろぞろと船首に集まっていた。

「へへへっ、こりゃ都合がいい」

 ゲリックは独りの艦橋でつぶやくと一目散に船尾に走り、海へと飛び込んだ。

◇◆◇◆◇

 俺はリュミエールをクレーの軍艦の脇につけると一飛びで軍艦に飛び移った。

 艦橋を見上げると、クレーとブルドー公爵の姿があった。クレーの方は旗を振りながら何かを叫んでいる。きっと投石の指示を出しているんだろう。

「ガハハハ!上手く引きつけていてくれたようだな!」

 艦橋に上がるなり、ブルドー公爵が俺の背中を勢い良く叩いた。

「シリウスさん、ありがとうございました。おかげで上手く奴らを叩くことができています……撃てーっ!」

 クレーの合図に合わせて一斉に投石機から弾が射出された。敵艦隊はまだ300m以上向こうにいるにも関わらず、打ち出された弾は次々と敵船に着弾した。

「すごい精度ですね」

「ああ、あれはクレーと船員たちの訓練の賜物だ。だが少し相手の動きが妙なのだ……」

 俺の目には戦況はこちらの一方的な優勢に映っているのだが、ブルドー公爵の表情はどこかパッとしない。

「奴らの船にはこれだけの距離で反撃できる装備などないのだ。このままこちらに突っ込んでくるだけでは一方的に船を失うだけ……俺がマセラティならたとえ一時の屈辱を味わっても迷わず撤退を選ぶが……」

 ……なるほど、たしかに一理ある。なんせあれだけの精度で次々とこちらの攻撃が着弾してるんだもんな……

「これは俺の勘だがな……あの艦隊の中にマセラティはいねえんじゃねえかと思ってる」

「え?じゃぁ……一体どこに……っ!まさか密かに上陸していて、町に攻め入ろうとしているとか?」

「分からん……その可能性も無視できんが、俺はそれも違うと思う。マセラティ……あの男は自尊心の塊のような男だ。わざわざそんな手の込んだ奇策など使わず、全力でこちらをひねり潰しに来るはず……上陸するにしても、前回同様に全船で海岸に乗り付けそこから一気に町になだれ込んでくるに違いない」

 俺はマセラティを見たことがないから分からないけど、何故かこの人がそう言うんならきっとそうなんだろうと素直に受け入れることができた。

「ち、父上!あれを!?」

 投石機の指示に集中していたクレーが突如大きな声を上げた。俺と公爵は声につられてクレーの旗の示す先に目をやった。

「デ、デカっ……」

「やはり……あの男は今までこの場にいなかったようだ」

 40隻の海賊船の後方から姿を表したのはこちらと同じくメインマストを4本も携えた超大型艦。まだ距離があって正確な大きさは測りかねるが、おそらくこちらの軍艦と同等かそれ以上はありそうだ。

「クレー、マセラティは十中八九あのデカ船の中だ。気ぃ抜くなよ」

「……はい!」

「では、俺は念のためシエナを町に置いてくるので、一旦この船はソニアで護衛にあたってもらいます。」

「そうか、すまん。手間をかけるな」


 俺は無言で公爵にうなずき返すと、軍艦を飛び降りリュミエールに戻った。

「……そんなわけで、ソニアには俺が戻ってくるまでの間、軍艦の護衛をお願いしたい」

「分かったわ!」

 俺はソニアを抱えて再び軍艦に飛び乗るとソニアをそっと甲板におろした。ソニアはくすりと俺に不可解な笑みを向け、くるりと反転して甲板の方に駆けていった。

◇◆◇◆◇

「お頭ぁ!ゲリックさんたちの艦隊に追いついたようですぜ!」

 艦橋の椅子に腰を下ろすマセラティのもとに、部下が報告にやってきた。マセラティは「そうか」とだけ返すと、立ち上がって前方をみつめた。確かに、まだ船の1隻が米粒ほどにしか見えないほど小さいが、前方に大艦隊の船影が確認できる……しかし、マセラティはすぐに嫌な胸騒ぎを覚えた。
 
 そして、艦橋に備え付けた長距離望遠鏡で前方を確認したマセラティはその光景に言葉を失った。

「…………」

 部下もその様子を不審に思い、慌てて別の長距離望遠鏡を覗き込んだ。

「な……何だこりゃ……」 

「おい、ゲリックの艦につけろ。これが一体どういうことかあのバカに問いたださなきゃならねえ」

「は、はい!」

 部下の男は、マセラティの全身から溢れ出る殺気に気を失いそうなほど震え上がったが、なんとか返事をして艦橋から逃げるように飛び出した。

 マセラティは再度望遠鏡越しに状況を確認した。既に半分以上の船が航行に支障が出ているようだ。そして、味方の船団のさらに先にレンズを向けると、そこにはこの艦にも匹敵するような巨大な船が港を守るように立ちふさがっていた。

 よく観察すると、規則的なリズムで巨艦から何かが撃ち出されている。

「ほう……ブルドー、投石たぁやってくれるじゃねえか」

 ほどなくして、マセラティの乗る巨大ガレオン船は味方の船団の真後ろまでやってきた。この位置まで来ると、味方の被害が甚大なことがよく分かる。そもそもゲリックの乗っている旗艦には「旗」すら無いのだ。 

 その後旗艦から小舟が1艘降ろされ、何人かがこちらにやってきた。しかし、その中にゲリックの姿はない。 

「おい、俺はゲリックを呼んだんだぜ?」

「は、はい……しかしゲリックさんは少し前から姿が見当たらず……」

 マセラティには直感的にゲリックが逃亡したのだと分かった。そして同時に抑えきれない怒りがこみ上げた。

「あの……クソ野郎が!」

 マセラティは旗艦からやってきた海賊の一人の頭を鷲掴みにし、床に叩きつけた。グチャという嫌な音ともに、彼の頭は床にぶつかった衝撃で破裂した。

「おい、爆裂砲の用意だ。あのデカブツに一発叩き込んでやれ」

 マセラティは、傍らに立つ部下に新兵器の使用を命じた。 

◇◆◇◆◇

 さっきのソニアの微笑が一体何を意味していたのか分からなかったが、ゆっくりしてもいられないので急いでリュミエールに戻り、港に向けて舵を切った。

 そして最高速度のリュミエールはほんの2~3分のうちに港にたどり着いた。

「近づく船があったらこの間みたいに石投げていいから!」

「分かったわ!まかせておきなさい!」

 シエナはエストレーラの助手席でドンと胸を叩いてみせた。

「じゃぁ、頑張ってね!」

「………」 

 ……あれ、送り出したつもりなんだけど……シエナのやつ一向に助手席から降りる気配がない。

「あ、あの………シエナ?」

「降ろして」

「……はい?」

「だから!さっきソニアにしてたみたいに!」

「……はい?」

「あーもう!さっきソニアのこと大事そうに抱きかかえてあっちの船に降ろしてたじゃない!」

 シエナに言われて俺は初めて、ソニアを「お姫様抱っこ」していたことに思い当たった。

 ……ソニアが意味ありげに笑ってたのはそういうことか……

 ドーーーン!

 その時クレーたちの乗る軍艦の方から爆音が起こった。これは……敵の巨艦から攻撃されてる?

 シエナの高難度オーダーと、早く戻らなければならないという使命感との葛藤にかなり苦しむ俺……

「わ、分かった!分かったから!」

 急いで運転席を降りて、外から助手席のドアを開けると、そのままシエナの手を取って外に出した。

 改めて意識すると、心臓が破裂しそうなほど激しく鼓動している。

「じゃ、じゃぁ行くよ?」

「う、うん……」
 
 シエナも急にしおらしくなったもんだから余計に緊張してしまう。

 俺は意を決して、シエナの片腕を自分の首にかけると腰を落としてシエナの両膝を抱え持ち上げた。

 そしてそのまま港の上まで飛び移ると、シエナの両足をそっと地面に降ろした。

「じゃ、じゃぁ……シエナ。万が一、町に海賊が乗り込んできたらその時はシエナにかかってるからね!」

「う、うん!」

 そして俺は急いで運転席に戻ると、再び全速力で軍艦に向けてリュミエールを走らせた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。

破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。 小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。 本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。 お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。 その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。 次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。 本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。

身体強化って、何気にチートじゃないですか!?

ルーグイウル
ファンタジー
 病弱で寝たきりの少年「立原隆人」はある日他界する。そんな彼の意志に残ったのは『もっと強い体が欲しい』。       そんな彼の意志と強靭な魂は世界の壁を越え異世界へとたどり着く。でも目覚めたのは真っ暗なダンジョンの奥地で…?  これは異世界で新たな肉体を得た立原隆人-リュートがパワーレベリングして得たぶっ飛んだレベルとチートっぽいスキルをひっさげアヴァロンを王道ルートまっしぐら、テンプレート通りに謳歌する物語。  初投稿作品です。つたない文章だと思いますが温かい目で見ていただけたらと思います。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜

月風レイ
ファンタジー
 グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。  それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。  と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。  洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。  カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る(旧題|剣は光より速い-社畜異世界転生)

丁鹿イノ
ファンタジー
【ファンタジア文庫にて1巻発売中!】 深夜の職場で人生を終えた青桐 恒(25)は、気づいたらファンタジーな異世界に転生していた。 前世の社畜人生のお陰で圧倒的な精神力を持ち、生後から持ち前の社畜精神で頑張りすぎて魔力と気力を異常に成長させてしまう。 そのうち元Sクラス冒険者である両親も自重しなくなり、魔術と剣術もとんでもないことに…… 異世界に転生しても働くのをやめられない! 剣と魔術が存在するファンタジーな異世界で持ち前の社畜精神で努力を積み重ね成り上がっていく、成長物語。 ■カクヨムでも連載中です■ 本作品をお読みいただき、また多く感想をいただき、誠にありがとうございます。 中々お返しできておりませんが、お寄せいただいたコメントは全て拝見し、執筆の糧にしています。 いつもありがとうございます。 ◆ 書籍化に伴いタイトルが変更となりました。 剣は光より速い - 社畜異世界転生 ~社畜は異世界でも無休で最強へ至る~ ↓ 転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

処理中です...