親切なミザリー

みるみる

文字の大きさ
上 下
35 / 38

ミザリーはアポロ王子に会いに行ってしまった‥

しおりを挟む
 ミザリーはベッドの上で腕に点滴の針を刺しながら、ぼーっと天井を眺めていました。

 ファントムの毒の解毒剤作りの為に毎日少量の毒を薄めて体に注入されたせいか、一度は綺麗になったはずの皮膚には再びシミができていました。

 それに微熱が続いていた為意識はいつも朦朧としていたのです。

 
 コンコン、

 ノックの音と共にミザリーの部屋に見覚えのある顔の人物が入って来ました。

『‥アポロ様の弟の‥イカロス様‥よね。何をしに来たのかしら。どこからか私がここで生きてると知って見に来たのかしら。‥だとしてももうどうでも良いわ。』

 ミザリーはそう思い、しらけた気持ちでイカロスを見ました。

「‥ミザリーさん、生きていたのか!?」

 ミザリーを見るなりイカロスは驚きの言葉を口にしながら、彼女の枕元に向かって走ってきました。

「‥ミザリーさん、許してくれ。君が辛い目に遭っていた時にそれを見過ごしていた事を‥。許してくれ!ああ、生きていてくれてありがとう!」

 イカロスはそう言って涙を流しました。細くなったミザリーの手をそっと掴みながら‥。

『‥偽善者。』

 ミザリーはイカロスを見て、心の中でそう毒づきました。

 イカロスは真面目で保守的な人物でした。ミザリーはそれをよく理解していました。彼が時折ミザリーに異性としての好意の視線を向けてくる事も、彼女は知っていました。

 ですがこの部屋に入り、シミだらけのミザリーを見た彼の顔に真っ先に浮かんだ表情は‥嫌悪の表情でした。

 ミザリーが生きてる事に安堵しながらも、痩せ細りシミだらけの皮膚の醜い彼女を見て、これまで彼女に抱いていたはずの恋心が冷めていったかのような顔をミザリーに見せたのでした。

 
 イカロスはミザリーの手を掴んで涙を流しました。そして‥ミザリーから発せられるであろう‥ある一言を待っているようでした。彼を罪悪感から解放する為の一言を‥。


『ハァーッ‥。』


 ミザリーは心の中で長いため息をつきました。そして‥精一杯の笑顔を作って彼に言葉をかけてやりました。


「‥ええ、もちろん許します。むしろ‥こんな私の為にここまで来て頂けて感謝しています。」


 すると、途端にイカロスは顔に安堵の表情を浮かべました。


『‥あなたにかけるべき言葉は、やはりこの言葉で合っていたのね。‥良かったわね、こんな醜い私を見たから私への恋心からも解放されたし、私が死んでいなかった事も分かったし、さぞや安心したんでしょうね。

だってほら‥あなたは、私がこんな状態で苦しんでいても、そんなに嬉しそうに微笑んでいるじゃない。』


 ミザリーは心の中ではイカロスにそう嫌味を言いながらも、表面上は黙って微笑みを浮かべ続けました。


 イカロスはそんなミザリーの笑顔を見て心底罪悪感から解放されたようでした。痩せ細りシミだらけの可哀想なミザリーに対して、満面の笑みを見せて部屋を去って行きました。


 すると、ゼウスがミザリーの耳元に口を当ててニヤニヤしながら囁きました。


「彼は君を好きだったらしいよ。なのに‥姿の君を見たせいか、君への愛はとうとう告白しなかったとみえる。おかしいよな、だって好きだった女性がせっかく生きていたというのに‥。たとえどんな姿になっていたとしても、その愛は貫かなきゃ‥。彼の愛は本当に薄っぺらいな。


だけど、俺は違う。たとえ君がどんな姿
であろうとも、君の事は一生面倒を見続けるよ。愛しているからね。」


 ゼウスはそこまで言うと、ミザリーがどんな表情をしているのかを伺うように彼女の顔を覗き込んで来ました。

 そして、不機嫌そうな表情のミザリーを見るなり、嬉しそうに声を上げました。


「‥君はイカロスの前では相変わらずミザリーを演じていたけど、俺の前ではそうやってすぐに感情を顔に出すんだな。それって俺の前では自然体でいられるって事だろ。フハハ‥。」


 ゼウスはそう言って満足そうな顔を浮かべながらミザリーの部屋を出て行きました。


『‥変な男。でもここの所長だし、私の命を救ってくれた恩人だわ。無碍にはできないわね‥。ああ、なんだかもう‥どうでも良いわ。』

 ミザリーは相変わらず投げやりな気持ちになっていました。

 その後しばらくしてアンがミザリーの世話にやってきました。

 アンはミザリーがファントムの解毒剤を作る為の実験台になった日から別人のように無口になりました。それに目もぼんやりとしているようです。

 まるで何か精神を操作する薬でも投与されたような不自然な様子でした。

 それに、あの日以降アンの体を通して現れていたファントムの意識体も現れなくなってしまいました。

「‥‥。」


 ミザリーはアンが点滴の針を抜いて何も言わずに部屋を出ていくと、再びウトウトと眠りにつきました。


 そして、気付けばラクタス王国のアポロ王子の部屋に来ていました。


 部屋ではアポロ王子がベッドに潜りながら、目を開けてぼーっと壁紙を眺めていました。


『アポロ様‥。』


 ミザリーが思わず彼に声をかけようとすると、彼の方からミザリーの元へ向かって来ました。


「‥おい、そこに青白くぼんやりと浮かんでいるのは‥誰だ!‥ミザリーなのか?サボンなのか!お前達を殺した俺を恨んで来たんだろ!」


『‥ミザリーです!アポロ様、あなたにひどい仕打ちを受けてもまだあなたを愛しているミザリーです!』


 ミザリーがそう叫んだ途端、青白い発光体だったミザリーの姿がアポロ王子の前にはっきりと映し出されました。
 

「‥ああ、ミザリーか。‥慰霊碑まで作ってやったのにまだ彷徨っていたのだな。」


 アポロ王子はミザリーの姿を見ても怖がるどころか、久しぶりにあう友人のように気安く話しかけてきました。


 アポロ王子は、彼がいつからか生きている事に疲れて常に死ぬ事ばかりを考えていた事をミザリーに告白しました。彼は自身の他者に対する残虐性も自覚していたようです。


 それに最近では他者に対して残虐な行為をする事を我慢して、自虐行為を繰り返していた事もミザリーに話してくれました。


「‥ミザリー、頼む。もう俺を殺してくれ。こんな事、お前にしか頼めないんだ。俺を‥お前のもとに連れて行ってくれ!俺はきっと生まれてきてはいけない人間なんだ。俺は出来損ないの‥凶暴なだけの‥どうしようもない駄目な男なんだ。」


『‥‥。』


「ミザリー‥。」

 アポロ王子は涙でぐしゃぐしゃになった情けない顔でミザリーにすがりつきました。


『‥ああ、アポロ様。私に‥あなたを殺せと言うのですか。それは‥あなたがこれまで私にしてきた行いの中で一番残酷な事のように思います‥。』


「‥ミザリー、ああ‥懐かしい君の声が聞こえる気がするよ。‥そうだ、君が俺を殺してくれる事を俺は期待している。‥何故ならそれが今の俺の‥唯一の希望の光なのだから‥。」

 
 ミザリーは何かを決意したかのように顔を上げて、アポロ王子に微笑みかけました。


『‥分かりました。あなたの仰せのままに。』


 アポロ王子はミザリーのその言葉を聞くと、部屋のテーブルの上にある小瓶を見せました。その小瓶の中にはサラサラの白い粉が入っていました。


『‥この粉、ファントムの根の毒ね。懐かしい‥。』

 ミザリーがそう思いながら小瓶を眺めていると、アポロ王子がミザリーに説明をするかのように再び話し始めました。

「‥これはある植物の根から取り出した毒の粉なんだ。‥これをこのグラスの水に溶かして飲み干そうと思う。

だからミザリー‥君はこれを俺に飲ませてくれ。俺は‥一人で逝くのは嫌なんだ。だが君が側にいてくれたら‥今度こそ逝ける気がするんだ。」


 アポロ王子はそう言うと、穏やかな表情で丁寧に毒の粉をグラスの水に溶かしていき、それをそっと口に持っていきました。

「ミザリー!さあ、俺の手を握っていてくれ。そして‥この毒の入ったグラスの水を‥俺の口に入れてくれ。」

『‥‥。』

 ミザリーは言われるがままにアポロ王子の手を握り、もう片方の手をグラスを持つ彼の手に添えました。

 ゴクゴク‥。

「‥ミザリー、ありが‥と‥う。」

 
 アポロ王子は絞り出すようにそう言うと‥微笑みを浮かべたまま息絶えました。


『‥アポロ様‥』

 
 亡くなったアポロ王子の体から一筋の光が現れ、やがてどこかへ消えて行くのが見えました。


『アポロ様の嘘つき。何が私と一緒に行く‥よ。亡くなった途端にさっさと一人で逝ってしまうなんて‥。』

 ミザリーは頬を伝う涙を手で拭うと、亡くなったアポロ王子の顔をその手でそっと撫でました。


『‥本当に酷い人!‥でも本当に愛していました。‥今度こそ本当にさようなら。』

 ミザリーはそう言うと、何かが吹っ切れたような爽やかな気持ちで目が覚めました。


「‥‥。」


「ミザリーさん、目が覚めたのかい?」 


 ミザリーは懐かしく暖かいその声を聞いて、驚いて体を起こしました。

「‥まさか、ピューリッツ!?どうしてここにいるの!だって、ここはカピエラで‥しかもこの部屋には鍵がかかっているのに‥!」


「ミザリーさん、落ち着いて。今説明するから。」


 ピューリッツはそう言うと、ミザリーの枕元の椅子に腰掛けて彼女に優しく笑いかけてきました。


「ミザリーさん、久しぶりだね。‥‥って、あれ?」


 ピューリッツはこの時不思議そうな顔をして、ミザリーの襟元に手を伸ばしてきました。


 ミザリーはピューリッツが手を伸ばしてきたときになって、はじめて首元の違和感に気付きました。


 ピューリッツの手よりも先にミザリーが首元の違和感の原因に触れると‥それはアメジストと思われる石の嵌められたネックレスでした。

「‥いつの間に?」

 ミザリーはこんなネックレスなんて持っていなかったのに‥と不思議に思い、首を傾げますが、ピューリッツは何かを悟ったようでした。

「‥誰かの魂がそのネックレスに生まれ変わったようだね。‥誰の魂かは君も身に覚えがあるはずだよ。」

『‥まさかアポロ様!』

「‥よりによって鉱石から輪廻をやり直すなんて‥よほどの事があったのかな。」


「‥輪廻って何ですか?」


「‥ああ‥、人は死ぬと再び生まれ変わってその命が尽きるまで生き続けるんだ。そしてまた亡くなると、また何かに生まれ変わるのだそうだ。」


「‥‥これが(アポロ様)。」


 ミザリーが愛おしそうに首元のネックレスのアメジストに触れると、その様子を見たピューリッツがミザリーのその手を払い、徐に話し始めました。


「ところでミザリーさん。君にもそろそろ幸せな結末を迎える時が来たようだ、おめでとう!」


 ピューリッツはそう言うと、満面の笑みでミザリーを抱きしめました。


「今までよく頑張ったね。今から僕が‥君を幸せな結末へと導いてあげるよ。」

「‥‥私の幸せな結末?」

 ミザリーは、目の前にいるピューリッツの言葉がまだ完全には理解できずに混乱していましたが、何かしら心が浮き立つのを感じていました。

 それに‥目の前にいるピューリッツの表情からはミザリーに対する悪意など微塵もなく、それどころか彼女に対する純粋な‥無償の愛情すら感じられました。

「‥私、ピューリッツの言うことなら信じられる。だから、もっとピューリッツの話を聞かせて。」

 ミザリーはそう言うと、ピューリッツの手をしっかりと握り返しました。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。

つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。 彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。 なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか? それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。 恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。 その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。 更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。 婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。 生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。 婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。 後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。 「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。

【完結】愛すればこそ奪う

つくも茄子
恋愛
侯爵家の次男アーサーが結婚寸前で駆け落ちした。 相手は、侯爵家の上級メイドであり、男爵令嬢であるアンヌだった。二人は幼馴染の初恋同士であり、秘密の恋人でもあった。家のために、成り上がりの平凡な令嬢との結婚を余儀なくされたアーサーであったが、愛する気持ちに嘘はつかない!と全てを捨てての愛の逃避行。 たどり着いた先は辺境の田舎町。 そこで平民として穏やかに愛する人と夫婦として暮らしていた。 数年前に娘のエミリーも生まれ、幸せに満ちていた。 そんなある日、王都の大学から連絡がくる。 アーサーの論文が認められ、講師として大学に招かれることになった。 数年ぶりに王都に戻るアーサー達一行。 王都の暮らしに落ち着いてきた頃に、アーサーに襲いかかった暴行事件! 通り魔の無差別事件として処理された。 だが、アーサーには何かかが引っかかる。 後日、犯人の名前を聞いたアーサーは、驚愕した! 自分を襲ったのが妻の妹! そこから明らかになる、駆け落ち後の悲劇の数々。 愛し合う夫婦に、捨てたはずの過去が襲いかかってきた。 彼らは一体どのような決断をするのか!!! 一方、『傷物令嬢』となった子爵令嬢のヴィクトリアは美しく優しい夫の間に二人の子供にも恵まれ、幸せの絶頂にいた。 「小説家になろう」「カクヨム」にも公開中。

【完結】転生悪役令嬢が婚約破棄されて隣国の王子に溺愛される話。

恋愛
学園の卒業パーティで婚約破棄される侯爵令嬢シュメール。 婚約破棄を突きつけられ前世の記憶を取り戻し、ヒロインに断罪返しして隣国の王子にお持ち帰りされます。 展開早め! サッと読めるテンプレ小説の短編です。 ※テンプレ書いてみました。 ※細かい設定見逃して! ※あくまでも架空のお話です。 ※この世界はこういうものなんだなー、という温かい目線で見てやってください。 ※他サイトでは+苗字で掲載中

【完結】「冤罪で処刑された公爵令嬢はタイムリープする〜二度目の人生は殺(や)られる前に殺(や)ってやりますわ!」

まほりろ
恋愛
【完結しました】 アリシア・フォスターは第一王子の婚約者だった。 だが卒業パーティで第一王子とその仲間たちに冤罪をかけられ、弁解することも許されず、その場で斬り殺されてしまう。 気がつけば、アリシアは十歳の誕生日までタイムリープしていた。 「二度目の人生は|殺《や》られる前に|殺《や》ってやりますわ!」 アリシアはやり直す前の人生で、自分を殺した者たちへの復讐を誓う。 敵は第一王子のスタン、男爵令嬢のゲレ、義弟(いとこ)のルーウィー、騎士団長の息子のジェイ、宰相の息子のカスパーの五人。 アリシアは父親と信頼のおけるメイドを仲間につけ、一人づつ確実に報復していく。 前回の人生では出会うことのなかった隣国の第三皇子に好意を持たれ……。 ☆ ※ざまぁ有り(死ネタ有り) ※虫を潰すように、さくさく敵を抹殺していきます。 ※ヒロインのパパは味方です。 ※他サイトにも投稿しています。 「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 ※本編1〜14話。タイムリープしたヒロインが、タイムリープする前の人生で自分を殺した相手を、ぷちぷちと潰していく話です。 ※番外編15〜26話。タイムリープする前の時間軸で、娘を殺された公爵が、娘を殺した相手を捻り潰していく話です。 2022年3月8日HOTランキング7位! ありがとうございます!

筆頭婚約者候補は「一抜け」を叫んでさっさと逃げ出した

基本二度寝
恋愛
王太子には婚約者候補が二十名ほどいた。 その中でも筆頭にいたのは、顔よし頭良し、すべての条件を持っていた公爵家の令嬢。 王太子を立てることも忘れない彼女に、ひとつだけ不満があった。

【完結】死にたくないので婚約破棄したのですが、直後に辺境の軍人に嫁がされてしまいました 〜剣王と転生令嬢〜

I.Y
恋愛
「ラダベル・ラグナ・デ・ティオーレ。お前との婚約を破棄する」  ティオーレ公爵家の令嬢であるラダベルは、婚約者である第二皇子アデルより婚約破棄を突きつけられる。アデルに恋をしていたラダベルには、残酷な現実だと予想されたが――。 「婚約破棄いたしましょう、第二皇子殿下」  ラダベルは大人しく婚約破棄を受け入れた。  実は彼女の中に居座る魂はつい最近、まったく別の異世界から転生した女性のものであった。しかもラダベルという公爵令嬢は、女性が転生した元いた世界で世界的な人気を博した物語の脇役、悪女だったのだ。悪女の末路は、アデルと結婚したが故の、死。その末路を回避するため、女性こと現ラダベルは、一度婚約破棄を持ちかけられる場で、なんとしてでも婚約破棄をする必要があった。そして彼女は、アデルと見事に婚約破棄をして、死の恐怖から逃れることができたのだ。  そんな安堵の矢先。ラダベルの毒親であるティオーレ公爵により、人情を忘れた非道な命令を投げかけられる。 「優良物件だ。嫁げ」  なんと、ラダベルは半強制的に別の男性に嫁ぐこととなったのだ。相手は、レイティーン帝国軍極東部司令官、“剣王”の異名を持ち、生ける伝説とまで言われる軍人。 「お会いできて光栄だ。ラダベル・ラグナ・デ・ティオーレ公爵令嬢」  ジークルド・レオ・イルミニア・ルドルガーであった――。  これは、数々の伝説を残す軍人とお騒がせ悪女の恋物語である。 ☪︎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈☪︎ 〜必読(ネタバレ含む)〜 ・当作品はフィクションです。現実の人物、団体などとは関係ありません。 ・当作品は恋愛小説です。 ・R15指定とします。 不快に思われる方もいらっしゃると思いますので、何卒自衛をよろしくお願いいたします。 作者並びに作品(登場人物等)に対する“度の過ぎた”ご指摘、“明らかな誹謗中傷”は受け付けません。 ☪︎現在、感想欄を閉鎖中です。 ☪︎コミカライズ(WEBTOON)作品『愛した夫に殺されたので今度こそは愛しません 〜公爵令嬢と最強の軍人の恋戦記〜』URL外部作品として登録中です。 ☪︎Twitter▶︎@I_Y____02 ☪︎作品の転載、明らかな盗作等に関しては、一切禁止しております。 ☪︎表紙画像は編集可能のフリー素材を利用させていただいています。 ☪︎ムーンライトノベルズ様・カクヨム様にも掲載中です。

心の中にあなたはいない

ゆーぞー
恋愛
姉アリーのスペアとして誕生したアニー。姉に成り代われるようにと育てられるが、アリーは何もせずアニーに全て押し付けていた。アニーの功績は全てアリーの功績とされ、周囲の人間からアニーは役立たずと思われている。そんな中アリーは事故で亡くなり、アニーも命を落とす。しかしアニーは過去に戻ったため、家から逃げ出し別の人間として生きていくことを決意する。 一方アリーとアニーの死後に真実を知ったアリーの夫ブライアンも過去に戻りアニーに接触しようとするが・・・。

あなたの事は記憶に御座いません

cyaru
恋愛
この婚約に意味ってあるんだろうか。 ロペ公爵家のグラシアナはいつも考えていた。 婚約者の王太子クリスティアンは幼馴染のオルタ侯爵家の令嬢イメルダを側に侍らせどちらが婚約者なのかよく判らない状況。 そんなある日、グラシアナはイメルダのちょっとした悪戯で負傷してしまう。 グラシアナは「このチャンス!貰った!」と・・・記憶喪失を装い逃げ切りを図る事にした。 のだが…王太子クリスティアンの様子がおかしい。 目覚め、記憶がないグラシアナに「こうなったのも全て私の責任だ。君の生涯、どんな時も私が隣で君を支え、いかなる声にも盾になると誓う」なんて言い出す。 そりゃ、元をただせば貴方がちゃんとしないからですけどね?? 記憶喪失を貫き、距離を取って逃げ切りを図ろうとするのだが何故かクリスティアンが今までに見せた事のない態度で纏わりついてくるのだった・・・。 ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★ニャンの日present♡ 5月18日投稿開始、完結は5月22日22時22分 ★今回久しぶりの5日間という長丁場の為、ご理解お願いします(なんの?) ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。 ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません。

処理中です...