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ナイメール公国 ユリアナ皇女様
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王国専門楽団の演奏が室内の広い空間を埋め尽くす中、すこし人々の波から離れた場所にユリアナ皇女が、ナイメール公国一の騎士と言われるムスカ騎士団長を護衛として携え、しとやかに座っていた。
ユリアナ皇女は私をみとめると、品の良い微笑みを浮かべてこうおっしゃった。
「あなたがユーリス公爵の婚約者のセシリアなのね。ぜひお会いしてみたかったのです。どうぞこちらに座ってください」
私はユーリの後に礼を交わすと、勧められたようにユリアナ皇女様の前の席に腰を掛けた。その隣にユーリが座る。目の前のユリアナ皇女様からは百合の花の香りが漂ってきて、これぞ皇女様といった佇まいだ。否が応でも緊張してしまう。
銀色の長い髪をアップにして一筋だけ垂らしてあって、また髪の色に合わせた銀色の夜会用のドレスが皇女様のたおやかな美しさを際立たせていた。
ダイクレール公爵家の次男であるロデリック公爵が、ナイメール公国の子爵令嬢に一目惚れして、国を挟んですったもんだした挙句に婿養子に入った。それが5年前の事で、今ではナイメール公国のロデリック子爵となった彼は、公国の重要な貿易路を開拓したり、大いに公国に貢献している。
フリオニール先生から教わったことが役に立つ。そうか、これが例の溺愛遺伝子のなせる技なわけだ。ふむふむ。
ユーリが私に気を使わせないように、積極的にユリアナ皇女様やソルデア王と話をしてくれている。和やかな雰囲気になってきたときに、ソルデア王が私に話を振ってきた。
「そういえばウェースプ王国は半年前に聖女召喚に成功したと聞きましたが、セシリア譲は聖女に会った事があるのですか?」
「あ・・・はい。ゆいか様のことですよね。小さくて可愛らしい方です」
それでいて中身は獰猛な肉食系女子だけどもね・・・。これは誰にもいえない・・・むにゃむにゃ。それにしてもまた聖女の話か・・・。その聖女は今大ピンチで困ってますよ!!と大声で言ってしまいたい。
どうして聖女というと、みんな無敵で万能かのように思うんだろう。これほど世界最弱かつ地味な能力はないというのに・・・。時を止めれば世界最強なのだろうけど、襲撃者の出現で時を止めると不利になるときたもんだ。
私は憤りを隠しながら愛想笑いで、曖昧な返事を心掛ける。
「そうなのですね。それでセシリア譲はその聖女の事をどう思っているのかしら?」
ユリアナ皇女様がしっとりとした笑みを浮かべながら問う。私は頭の中にゆいかちゃんを思い浮かべながら答えた。
「普通の女の子です。おいしいものや楽しいことが好きで、男性にも普通に興味がある女の子です」
「・・・でも、そんな普通の女の子が能力を手にしたとたん、力に溺れてしまって、そのまま世界を滅ぼそうとしたりしませんか?」
ソルデア王が心配そうに聞く。ユーリが微笑みながらその問いに私の代わりに答えた。
「我が国の聖女はそんな女性ではありませんよ。どちらかといえば能力を世界一地味だといって、嫌っているくらいです。御心配には及びません」
その回答にソルデア王とユリアナ皇女様は安心したようで、これで聖女の話題は終わった。色々ナイメール公国の事を聞くたびに、素晴らしい国なんだなと実感する。ナイメール公国は議会制を用いていて、投票で国の方針を決めていくそうだ。日本の民主主義に少し似ている。
同じ3大大国で国境を隣にしているとはいえ、独裁国家のギルセナ王国とこんなにも違いがあるのだと驚かされた。しばらく話に夢中になっていると、そこにアルが・・・アルフリード王子が来た。今はまだ王子だが、この葬式が終わって喪が明けたら戴冠式を行って正式なウェースプ王国の王になる。
また礼をして席に着く。アルはいつもの少し意地悪で子供っぽい部分は片鱗も見せずに、堂々と次代の王としての社交を見事にこなしている。私の前とでは全然別人だ。
「ユリアナ皇女様とお会いできるなんて光栄です。滅多に公式の場ですら顔を見れないお方ですからね。でもこんなに美しいのですから、ソルデア王が誰にも見せたくないという気持ちは分かりますよ。私も最近、愛する人ができたので、その気持ちにはとても共感できます」
アルがしれっと恐ろしいことを口にする。それってもしかして私の事じゃないよね。藍する人とか、哀する人?
私が恐る恐るアルの方を見てみると、いつも無表情なはずなのに思い切り笑顔で返された。これはきっと外交版王子バージョンなんだ。まともに受け取ると馬鹿をみる。うんうん。
あれ?いま視線を感じる・・・。目を上げると、ユリアナ皇女様と目が合った。何か訳アリの視線を絡ませる。一体なんだというのだろう?私の顔に何かついているとか・・・?もしかしてさっき食べたエビのひげが歯に挟まっているのかもしれない。それは貴族の令嬢としてはいただけない。偽物だけど・・・。
私は会話を外れて化粧室に行くと言って席をたった。するとユリアナ皇女様まで私と一緒に化粧室に行くというではないか!皇女様と一緒にトイレですか?緊張します・・・。
しかも護衛のムスカ騎士団長がぴったりと後ろを張り付いてくる。ユーリまで一緒に来ようとしたので激しく辞退するも押し切られて、結局4人連れだって化粧室へと向かった。
「ふふ、わたしセシリアと少し二人きりで話がしてみたかったのですよ」
そんなもったいないことを笑顔でおっしゃったユリアナ皇女さまは、私に向き直ると耳元で聞こえないくらいの小さい声で一言つぶやいた。
「ソルデア王には気をつけなさい」
え・・・?だって皇女様の仲睦まじい旦那様ではないのでしょうか?どうして気を付けなきゃいけないんだろう。きょとんとしている私に、皇女様はふわりと微笑むとそれきり何も話さなかった。
オシドリ夫婦に見えていて、実はDV夫とかなのでしょうか?DVといえばレンブレント王に掴まれた右腕がすごく痛い。トイレの中で確認すると、手の形のまま物凄く青くなっていた。うーん、これはアイシス様に直してもらわないと、明日には肘まで下りてきて凄く目立ちそうだ。でも打ち身って魔法でもあんまり綺麗に治らないんだよね。
化粧室を出るとそこにはユーリが待っていて、ユリアナ皇女様はもう先程の場所に戻られたと聞いた。さっきの言葉の意味をもっと詳しく聞きたかったのだが、いないのではしかたない。私はユーリに勧められて少し休憩をすることにした。
お気に入りの場所がこの近くであることを思い出したのでそこに誘った。今日はパーティーの日だから柵の隙間をくぐったりしなくても、門は解放されているに違いない。
そこは王城の中央に位置していて、テラスがまるで棚田のように上下に重なり合って配置されている。そこのテラスの一番広いところに行って、手すりに腰を掛ける。このテラスは実用を目的としたものではなく、デザインを重視されて作られている為、手すりが低い位置で作られているのだ。そのせいもあって、ここには殆ど誰も来ない。
「こんな所にまで来ていたんですか?しかもドレスで・・・」
呆れた顔で私を見つめるユーリに、ユーリが用意してきてくれたオレンジジュースを飲みながらいった。
「そりゃ決まってるじゃない。王城じゃ私はクラマじゃなくてセシリアなんだから・・・」
途中で言いよどんだ。そうだもう私はクラマには戻れないんだ。退職願いはもう届けてもらって受理されたと聞いた。最後に挨拶もせずに、あんな形で騎士訓練場を去るなんて、礼儀知らずだと思われているかもしれない。
「大丈夫です。私が適当にうまく言い訳をしておきましたから、この件が終わったら一緒にもう一度挨拶に行きましょう。皆さん分かってくれますよ」
私が落ち込んでいるのを見てユーリが励ましてくれる。どうしてユーリは私の考えていることが分かるんだろうか、不思議になる。月明かりに照らされたユーリの柔らかそうな栗色の前髪がふわりと揺れて、私を見つめて離さない群青色の双眸が見えかくれする。私は急に緊張してきて、慌てて目を逸らして夜空を見上げた。
「あ・・ありがとう、ユーリ」
互いに無言のまま、時が流れる。すぐ傍でパーティーが開かれている為、楽団の音楽と人々の話し声が絶え間なく聞こえてくる。
私たちはお互い無言のまま、夜空に浮かぶ二つの月とたくさんの星を見上げていた。
ユリアナ皇女は私をみとめると、品の良い微笑みを浮かべてこうおっしゃった。
「あなたがユーリス公爵の婚約者のセシリアなのね。ぜひお会いしてみたかったのです。どうぞこちらに座ってください」
私はユーリの後に礼を交わすと、勧められたようにユリアナ皇女様の前の席に腰を掛けた。その隣にユーリが座る。目の前のユリアナ皇女様からは百合の花の香りが漂ってきて、これぞ皇女様といった佇まいだ。否が応でも緊張してしまう。
銀色の長い髪をアップにして一筋だけ垂らしてあって、また髪の色に合わせた銀色の夜会用のドレスが皇女様のたおやかな美しさを際立たせていた。
ダイクレール公爵家の次男であるロデリック公爵が、ナイメール公国の子爵令嬢に一目惚れして、国を挟んですったもんだした挙句に婿養子に入った。それが5年前の事で、今ではナイメール公国のロデリック子爵となった彼は、公国の重要な貿易路を開拓したり、大いに公国に貢献している。
フリオニール先生から教わったことが役に立つ。そうか、これが例の溺愛遺伝子のなせる技なわけだ。ふむふむ。
ユーリが私に気を使わせないように、積極的にユリアナ皇女様やソルデア王と話をしてくれている。和やかな雰囲気になってきたときに、ソルデア王が私に話を振ってきた。
「そういえばウェースプ王国は半年前に聖女召喚に成功したと聞きましたが、セシリア譲は聖女に会った事があるのですか?」
「あ・・・はい。ゆいか様のことですよね。小さくて可愛らしい方です」
それでいて中身は獰猛な肉食系女子だけどもね・・・。これは誰にもいえない・・・むにゃむにゃ。それにしてもまた聖女の話か・・・。その聖女は今大ピンチで困ってますよ!!と大声で言ってしまいたい。
どうして聖女というと、みんな無敵で万能かのように思うんだろう。これほど世界最弱かつ地味な能力はないというのに・・・。時を止めれば世界最強なのだろうけど、襲撃者の出現で時を止めると不利になるときたもんだ。
私は憤りを隠しながら愛想笑いで、曖昧な返事を心掛ける。
「そうなのですね。それでセシリア譲はその聖女の事をどう思っているのかしら?」
ユリアナ皇女様がしっとりとした笑みを浮かべながら問う。私は頭の中にゆいかちゃんを思い浮かべながら答えた。
「普通の女の子です。おいしいものや楽しいことが好きで、男性にも普通に興味がある女の子です」
「・・・でも、そんな普通の女の子が能力を手にしたとたん、力に溺れてしまって、そのまま世界を滅ぼそうとしたりしませんか?」
ソルデア王が心配そうに聞く。ユーリが微笑みながらその問いに私の代わりに答えた。
「我が国の聖女はそんな女性ではありませんよ。どちらかといえば能力を世界一地味だといって、嫌っているくらいです。御心配には及びません」
その回答にソルデア王とユリアナ皇女様は安心したようで、これで聖女の話題は終わった。色々ナイメール公国の事を聞くたびに、素晴らしい国なんだなと実感する。ナイメール公国は議会制を用いていて、投票で国の方針を決めていくそうだ。日本の民主主義に少し似ている。
同じ3大大国で国境を隣にしているとはいえ、独裁国家のギルセナ王国とこんなにも違いがあるのだと驚かされた。しばらく話に夢中になっていると、そこにアルが・・・アルフリード王子が来た。今はまだ王子だが、この葬式が終わって喪が明けたら戴冠式を行って正式なウェースプ王国の王になる。
また礼をして席に着く。アルはいつもの少し意地悪で子供っぽい部分は片鱗も見せずに、堂々と次代の王としての社交を見事にこなしている。私の前とでは全然別人だ。
「ユリアナ皇女様とお会いできるなんて光栄です。滅多に公式の場ですら顔を見れないお方ですからね。でもこんなに美しいのですから、ソルデア王が誰にも見せたくないという気持ちは分かりますよ。私も最近、愛する人ができたので、その気持ちにはとても共感できます」
アルがしれっと恐ろしいことを口にする。それってもしかして私の事じゃないよね。藍する人とか、哀する人?
私が恐る恐るアルの方を見てみると、いつも無表情なはずなのに思い切り笑顔で返された。これはきっと外交版王子バージョンなんだ。まともに受け取ると馬鹿をみる。うんうん。
あれ?いま視線を感じる・・・。目を上げると、ユリアナ皇女様と目が合った。何か訳アリの視線を絡ませる。一体なんだというのだろう?私の顔に何かついているとか・・・?もしかしてさっき食べたエビのひげが歯に挟まっているのかもしれない。それは貴族の令嬢としてはいただけない。偽物だけど・・・。
私は会話を外れて化粧室に行くと言って席をたった。するとユリアナ皇女様まで私と一緒に化粧室に行くというではないか!皇女様と一緒にトイレですか?緊張します・・・。
しかも護衛のムスカ騎士団長がぴったりと後ろを張り付いてくる。ユーリまで一緒に来ようとしたので激しく辞退するも押し切られて、結局4人連れだって化粧室へと向かった。
「ふふ、わたしセシリアと少し二人きりで話がしてみたかったのですよ」
そんなもったいないことを笑顔でおっしゃったユリアナ皇女さまは、私に向き直ると耳元で聞こえないくらいの小さい声で一言つぶやいた。
「ソルデア王には気をつけなさい」
え・・・?だって皇女様の仲睦まじい旦那様ではないのでしょうか?どうして気を付けなきゃいけないんだろう。きょとんとしている私に、皇女様はふわりと微笑むとそれきり何も話さなかった。
オシドリ夫婦に見えていて、実はDV夫とかなのでしょうか?DVといえばレンブレント王に掴まれた右腕がすごく痛い。トイレの中で確認すると、手の形のまま物凄く青くなっていた。うーん、これはアイシス様に直してもらわないと、明日には肘まで下りてきて凄く目立ちそうだ。でも打ち身って魔法でもあんまり綺麗に治らないんだよね。
化粧室を出るとそこにはユーリが待っていて、ユリアナ皇女様はもう先程の場所に戻られたと聞いた。さっきの言葉の意味をもっと詳しく聞きたかったのだが、いないのではしかたない。私はユーリに勧められて少し休憩をすることにした。
お気に入りの場所がこの近くであることを思い出したのでそこに誘った。今日はパーティーの日だから柵の隙間をくぐったりしなくても、門は解放されているに違いない。
そこは王城の中央に位置していて、テラスがまるで棚田のように上下に重なり合って配置されている。そこのテラスの一番広いところに行って、手すりに腰を掛ける。このテラスは実用を目的としたものではなく、デザインを重視されて作られている為、手すりが低い位置で作られているのだ。そのせいもあって、ここには殆ど誰も来ない。
「こんな所にまで来ていたんですか?しかもドレスで・・・」
呆れた顔で私を見つめるユーリに、ユーリが用意してきてくれたオレンジジュースを飲みながらいった。
「そりゃ決まってるじゃない。王城じゃ私はクラマじゃなくてセシリアなんだから・・・」
途中で言いよどんだ。そうだもう私はクラマには戻れないんだ。退職願いはもう届けてもらって受理されたと聞いた。最後に挨拶もせずに、あんな形で騎士訓練場を去るなんて、礼儀知らずだと思われているかもしれない。
「大丈夫です。私が適当にうまく言い訳をしておきましたから、この件が終わったら一緒にもう一度挨拶に行きましょう。皆さん分かってくれますよ」
私が落ち込んでいるのを見てユーリが励ましてくれる。どうしてユーリは私の考えていることが分かるんだろうか、不思議になる。月明かりに照らされたユーリの柔らかそうな栗色の前髪がふわりと揺れて、私を見つめて離さない群青色の双眸が見えかくれする。私は急に緊張してきて、慌てて目を逸らして夜空を見上げた。
「あ・・ありがとう、ユーリ」
互いに無言のまま、時が流れる。すぐ傍でパーティーが開かれている為、楽団の音楽と人々の話し声が絶え間なく聞こえてくる。
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