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5、ご主人様の外面
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ご主人様を呪いながら眠りについた次の日の朝。目が覚めるともう窓の向こうには陽がかなり昇っていた。私はガバリと身を起こすと明るい陽の光に真っ青になる。
「やだっ! 寝過ごしちゃいました! もしかしてベルが鳴らなかったのぉ! うわぁぁん」
ここはエマーソン家の西館。本来なら私が先に起きて自分の支度を済ませて待機し、ご主人様が起きると同時に呼び出しベルが鳴らされる決まりだ。
もしうっかり寝過ごしてしまっていたとしてもベルの音はするはず。ということはベルは鳴ったのに目が覚めなかったのだろうか。
どちらにしてもご主人様に何をいわれるか分かったものじゃない。私は真っ青になる。
(あぁ、ご主人様付きのメイドなのにこんな失態。またご主人様にネチネチ文句を言われます!)
慌ててメイド服に着替え、希望を込めて隣の部屋をのぞいてみる。やはりご主人様のベッドはもぬけの殻。本来なら彼の着替えの手伝いをしなければいけない立場だというのに。私はがっくりと肩を落とした。
西館と本館とは一階にある廊下でつながっている。本館にある食堂に急ぐと、すでに食堂にはエマーソン伯爵夫妻とご主人様が朝食をとっていた。
息を殺しながらこっそりと後ろの方から入って壁際を移動する。そうして居並ぶメイドの最後部にこっそりと並んだ。
大きなテーブルの上にはいろいろな形をしたパンと果物のほかに、豪華な朝食が所狭しと並べられている。皿の上の様子から想像するに、もう食事を終える直前のようだ。
朝食をいただいている伯爵の後ろには執事として父も控えていた。父が寝坊してきた私の存在に気が付いたようで、じろりと私を諫めるように見る。
「エマ、姿が見えないと思ったらまさか今頃起きてきたのか。とにかく今は隅でおとなしく立っていなさい。お小言はあとだ」
「は、はい。申し訳ありません」
しゅんとしながら部屋の隅に身を移すと、ご主人様が慈愛に満ちた目で私を見た。
「テムズ、エマを責めないでおいてあげてください。僕の用事で夜遅くに起こしてしまったので、もう少し休んでもらおうとベルを鳴らさなかったのです。エマ、今朝はよく眠れた?」
ご主人様は私以外の人の前では彼は自分を俺ではなく僕と呼ぶ。しかも言葉遣いまで打って変わってしごく丁寧になるのだ。
「昨日はごめんね。僕のために迷惑をかけてしまって。エマがエマーソン家に仕えてくれて本当に感謝しているんだ」
天使が穏やかな笑みを浮かべ、私を気遣うように上目遣いで見上げる。けれども彼の本性を知っている私の心の中は、ツンドラ地帯の風のように凍てついていた。
これが彼の外面。表向きだけは非の打ちどころがない紳士なのだ。昨夜のいじめっ子の冷たい目の片鱗さえうかがえない。
メイドにまで思いやりをみせる彼に他の使用人らはほうっとため息をつき、伯爵は誇らしげに笑いながら隣に座る妻の手を握った。
「はははっ、リチャードは本当にエマを気に入っているね。エマが伯爵家に来てくれて本当によかった。そう思わないかい? メリッサ」
「そうね、リチャードには兄弟を生んであげられなかったから、こうしてエマと仲良くしているのを見るのは嬉しいですわ。エマが来てからというもの毎日が楽しそうですし。ほほ」
その言葉に父のテムズが恐縮したように頭を下げた。
「ありがとうございます。リチャード様は本当にお優しい方です。私たち親子はこの屋敷にお勤めすることができて本当に幸せです。ほら、エマもお礼をいいなさい」
そういいながらも二人きりになったら、ご主人様からぐちぐちと嫌味をいわれるのだろうことは目に見えている。なのにどうしてお礼まで言わなければいけないのだろうか。
でも私がそう言っても誰も信じないに決まっている。だってご主人様がねじれた本性を現すのは私の前だけだから……しかもご主人様は外面が良すぎるのだ。
でもこのままではあまりに悔しすぎるので、ほんの少し言い方を変えて礼をする。
「エマーソン伯爵夫妻には私たち親子を救っていただき、心の底から感謝しています。ありがとうございます」
おそらく彼の名をいわなかったことに気が付いていながらも、ご主人様は笑って私の言うことを聞き流していた。一ミリの曇りもないその笑顔が、逆に心の中で何を考えているのかわからなくて怖い。
いままでの経験上、そういうときのご主人様が一番危ないのだ。背筋がぞくりと寒くなる。
伯爵夫妻とご主人様が食事を終えて席を立った後、私の隣に立つメイドがうっとりとした表情で耳打ちする。
「さすがはリチャード様だわ。エマはいいわね。あんなにお優しくてお美しいリチャード様付きのメイドなんだもの。その上慈悲深くてお優しいし、なんでも持っている方なのにちっとも威張らないのだもの。私、一生この屋敷で働くわ」
張り切って語るメイド仲間に『私は二十歳になったらこの屋敷から出ていくつもりです!』 とは口が裂けても言わない。そんなことを言ったらご主人様に阻止されるのは必至だから。
そう――実は私の逃亡計画は水面下で着実に進んでいる。いまいる王都ではなくて、簡単には馬車でいけないほど離れた場所に住む家もすでに見つけてある。
仕事はこの屋敷での就労経験があれば、後からでも何とかなるだろう。最悪、貯金をはたいて自分の店を構えてもいい。一年くらいは働かなくても過ごしていけるだけの貯金はあるのだ。
(あと一週間。二十歳になったら自分の好きな場所で働くことができます。そのためにいただいた給金は使わずに貯金してあるんですから。あぁ、私、絶対にご主人様から逃げてやります!)
父の含め屋敷の使用人はすべてご主人様の外面に騙されている。
とにかく『あんな素敵な方のお世話ができて羨ましいわ』とか『私だって一度でいいからリチャード様のお着替えを手伝ってみたいわ』などと羨ましがられるのはもう終わりにしたい。
一週間後には二十歳になって、計画通り辞職願をご主人様に叩きつけて安息の地へと全速力で逃げるのだ。
「何を話しているの? 楽しそうだね」
他のメイドたちと話をしている間に、ご主人様が割り込んできた。突然肩に手を置かれたメイドは顔を赤くして照れている。私は不満に思いながらもまじまじと彼の顔を見つめた。
確かにこの男。顔と愛想だけはすごぶるいい。三十代から四十半ば越えの、気難しい年上メイドたちが揃ってメロメロだ。
柔らかい銀の糸のような前髪をかき上げると、シャンプーのいい匂いが漂ってきた。光が差し込んでいるわけでもないのに目に眩しいのはイケメンだからなのか。本当にイラつくご主人様だ。
「今日はヒッグスと会う予定がある。エマも僕のメイドとして一緒に来てもらうつもりだけど、格式ばった場所だからその恰好は少しそぐわないかもしれないね。君のサイズに合わせてドレスを用意させておいたから」
「あ、あの、そこまでして私はご一緒しなくてもよろしいのではない……でしょうか……昔はともかく最近ではわざわざメイドを連れていらっしゃる方はあまりいらっしゃいませんし。私はお屋敷でお仕事をしておきます」
するとご主人様は相変わらずのあざとさで、わざと寂しそうな顔を作る。他のメイドたちが一斉に切ない表情を浮かべた。
「エマは僕と一緒に行きたくないの? もしどうしても嫌だったら残念だけど一人で向かうことにするよ。君は僕の専属メイドだけど嫌だって言っているのに無理強いはしたくないからね」
(嫌だったらって二回も言いましたね。他の使用人さんたちも見ているのにこんな風に言われたら、断れないのを分かっているんですね)
「…………い、行きます。行きたいです」
こうして私はいつも結局、ご主人様の思い通りに動かされるのだ。最近ではぐっと耐えることにも慣れてきた。
私が暗い顔をすると、ご主人様はこの上なく上機嫌でほほ笑んだ。
(やっぱりサドです! ドSなんです!)
「やだっ! 寝過ごしちゃいました! もしかしてベルが鳴らなかったのぉ! うわぁぁん」
ここはエマーソン家の西館。本来なら私が先に起きて自分の支度を済ませて待機し、ご主人様が起きると同時に呼び出しベルが鳴らされる決まりだ。
もしうっかり寝過ごしてしまっていたとしてもベルの音はするはず。ということはベルは鳴ったのに目が覚めなかったのだろうか。
どちらにしてもご主人様に何をいわれるか分かったものじゃない。私は真っ青になる。
(あぁ、ご主人様付きのメイドなのにこんな失態。またご主人様にネチネチ文句を言われます!)
慌ててメイド服に着替え、希望を込めて隣の部屋をのぞいてみる。やはりご主人様のベッドはもぬけの殻。本来なら彼の着替えの手伝いをしなければいけない立場だというのに。私はがっくりと肩を落とした。
西館と本館とは一階にある廊下でつながっている。本館にある食堂に急ぐと、すでに食堂にはエマーソン伯爵夫妻とご主人様が朝食をとっていた。
息を殺しながらこっそりと後ろの方から入って壁際を移動する。そうして居並ぶメイドの最後部にこっそりと並んだ。
大きなテーブルの上にはいろいろな形をしたパンと果物のほかに、豪華な朝食が所狭しと並べられている。皿の上の様子から想像するに、もう食事を終える直前のようだ。
朝食をいただいている伯爵の後ろには執事として父も控えていた。父が寝坊してきた私の存在に気が付いたようで、じろりと私を諫めるように見る。
「エマ、姿が見えないと思ったらまさか今頃起きてきたのか。とにかく今は隅でおとなしく立っていなさい。お小言はあとだ」
「は、はい。申し訳ありません」
しゅんとしながら部屋の隅に身を移すと、ご主人様が慈愛に満ちた目で私を見た。
「テムズ、エマを責めないでおいてあげてください。僕の用事で夜遅くに起こしてしまったので、もう少し休んでもらおうとベルを鳴らさなかったのです。エマ、今朝はよく眠れた?」
ご主人様は私以外の人の前では彼は自分を俺ではなく僕と呼ぶ。しかも言葉遣いまで打って変わってしごく丁寧になるのだ。
「昨日はごめんね。僕のために迷惑をかけてしまって。エマがエマーソン家に仕えてくれて本当に感謝しているんだ」
天使が穏やかな笑みを浮かべ、私を気遣うように上目遣いで見上げる。けれども彼の本性を知っている私の心の中は、ツンドラ地帯の風のように凍てついていた。
これが彼の外面。表向きだけは非の打ちどころがない紳士なのだ。昨夜のいじめっ子の冷たい目の片鱗さえうかがえない。
メイドにまで思いやりをみせる彼に他の使用人らはほうっとため息をつき、伯爵は誇らしげに笑いながら隣に座る妻の手を握った。
「はははっ、リチャードは本当にエマを気に入っているね。エマが伯爵家に来てくれて本当によかった。そう思わないかい? メリッサ」
「そうね、リチャードには兄弟を生んであげられなかったから、こうしてエマと仲良くしているのを見るのは嬉しいですわ。エマが来てからというもの毎日が楽しそうですし。ほほ」
その言葉に父のテムズが恐縮したように頭を下げた。
「ありがとうございます。リチャード様は本当にお優しい方です。私たち親子はこの屋敷にお勤めすることができて本当に幸せです。ほら、エマもお礼をいいなさい」
そういいながらも二人きりになったら、ご主人様からぐちぐちと嫌味をいわれるのだろうことは目に見えている。なのにどうしてお礼まで言わなければいけないのだろうか。
でも私がそう言っても誰も信じないに決まっている。だってご主人様がねじれた本性を現すのは私の前だけだから……しかもご主人様は外面が良すぎるのだ。
でもこのままではあまりに悔しすぎるので、ほんの少し言い方を変えて礼をする。
「エマーソン伯爵夫妻には私たち親子を救っていただき、心の底から感謝しています。ありがとうございます」
おそらく彼の名をいわなかったことに気が付いていながらも、ご主人様は笑って私の言うことを聞き流していた。一ミリの曇りもないその笑顔が、逆に心の中で何を考えているのかわからなくて怖い。
いままでの経験上、そういうときのご主人様が一番危ないのだ。背筋がぞくりと寒くなる。
伯爵夫妻とご主人様が食事を終えて席を立った後、私の隣に立つメイドがうっとりとした表情で耳打ちする。
「さすがはリチャード様だわ。エマはいいわね。あんなにお優しくてお美しいリチャード様付きのメイドなんだもの。その上慈悲深くてお優しいし、なんでも持っている方なのにちっとも威張らないのだもの。私、一生この屋敷で働くわ」
張り切って語るメイド仲間に『私は二十歳になったらこの屋敷から出ていくつもりです!』 とは口が裂けても言わない。そんなことを言ったらご主人様に阻止されるのは必至だから。
そう――実は私の逃亡計画は水面下で着実に進んでいる。いまいる王都ではなくて、簡単には馬車でいけないほど離れた場所に住む家もすでに見つけてある。
仕事はこの屋敷での就労経験があれば、後からでも何とかなるだろう。最悪、貯金をはたいて自分の店を構えてもいい。一年くらいは働かなくても過ごしていけるだけの貯金はあるのだ。
(あと一週間。二十歳になったら自分の好きな場所で働くことができます。そのためにいただいた給金は使わずに貯金してあるんですから。あぁ、私、絶対にご主人様から逃げてやります!)
父の含め屋敷の使用人はすべてご主人様の外面に騙されている。
とにかく『あんな素敵な方のお世話ができて羨ましいわ』とか『私だって一度でいいからリチャード様のお着替えを手伝ってみたいわ』などと羨ましがられるのはもう終わりにしたい。
一週間後には二十歳になって、計画通り辞職願をご主人様に叩きつけて安息の地へと全速力で逃げるのだ。
「何を話しているの? 楽しそうだね」
他のメイドたちと話をしている間に、ご主人様が割り込んできた。突然肩に手を置かれたメイドは顔を赤くして照れている。私は不満に思いながらもまじまじと彼の顔を見つめた。
確かにこの男。顔と愛想だけはすごぶるいい。三十代から四十半ば越えの、気難しい年上メイドたちが揃ってメロメロだ。
柔らかい銀の糸のような前髪をかき上げると、シャンプーのいい匂いが漂ってきた。光が差し込んでいるわけでもないのに目に眩しいのはイケメンだからなのか。本当にイラつくご主人様だ。
「今日はヒッグスと会う予定がある。エマも僕のメイドとして一緒に来てもらうつもりだけど、格式ばった場所だからその恰好は少しそぐわないかもしれないね。君のサイズに合わせてドレスを用意させておいたから」
「あ、あの、そこまでして私はご一緒しなくてもよろしいのではない……でしょうか……昔はともかく最近ではわざわざメイドを連れていらっしゃる方はあまりいらっしゃいませんし。私はお屋敷でお仕事をしておきます」
するとご主人様は相変わらずのあざとさで、わざと寂しそうな顔を作る。他のメイドたちが一斉に切ない表情を浮かべた。
「エマは僕と一緒に行きたくないの? もしどうしても嫌だったら残念だけど一人で向かうことにするよ。君は僕の専属メイドだけど嫌だって言っているのに無理強いはしたくないからね」
(嫌だったらって二回も言いましたね。他の使用人さんたちも見ているのにこんな風に言われたら、断れないのを分かっているんですね)
「…………い、行きます。行きたいです」
こうして私はいつも結局、ご主人様の思い通りに動かされるのだ。最近ではぐっと耐えることにも慣れてきた。
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