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クリスティーナ

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私はウェースプ王国の塔で一番高い所にある牢屋にいる。

伝心魔法を妨害する魔法は張られていないようだけれど、私から連絡を取ることは絶対にない。ギルセナ王国のレンブレント王が、今回の策略に関与していることは、私の命をかけても知られてはならない事だからだ。だからこそ彼らも防御を張らずに、向こうから連絡が入ってくるのを待っているのだ。

ああ、敬愛するレンブレント王。私が7歳の頃、奴隷市場で売られていたのを私の潜在魔力に気が付き救ってくださった。あの時から私はあの聡明なレンブレント王に忠誠を尽くしている。

あれから13年、私の持てる限りの魔力を使って、王の求めるままに政敵を転換魔法で没落させてきた。今回、改造魔石を使ってでも、ウェースプ王国を陥落させろとの王命を受けた時、偉大なる王が私を捨て石にした事に気がついたが、私の王に対する忠誠はちっとも変わらなかった。

もう私は魔力の使いすぎであまり長くは生きられない。できるならば最後にレンブレント王を一目見てから、死にたい。もう一度あの声で私の名前を呼んで欲しい、アンナと・・・。

そんな叶わぬ夢を毎日考えている。

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