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016 お別れ

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 そうこうしている内に彼女たちのパーティにいた、ラムの順番が回ってきた。

「いやぁぁぁぁ」

「ラムさぁぁぁぁぁぁん」

「やめてあげてーーー」

と、懇願しているので、俺はラムに言った。

「別れの時間を少しやる」

 ラムは涙を流しながら彼女たちの方を向き、短い手を振りながら大きな鳴き声で伝える。

「メェメェェェェメェメェ。メェェェェ!」 『短い間だったけどみんなと一緒に入れて楽しかったぜ。ありがとぉう!』

 何この茶番。……ん?語尾がおかしい。こいつ頭の上にリボンをつけているがオスなのか?

 俺の視界には翻訳された言葉が見えるが、その言葉は彼女たちには伝わらない。でも気持ちは伝わっているようだ。

「「「うわぁぁぁぁん!ラムさぁぁぁぁん!」」」

 彼女たちも手を振り返す。

 挨拶が終わると彼女たちを見続けたままラムが呟いた。

「メェメェ」『やれよ』

「ぶふっ」

 やっぱりだ、俺は完全にメスだと思っていたので吹き出してしまった。

「あははは!お前オスだったのか…。リボンまでつけさせられて、大変だったな。お疲れさん」

「メメメェ、メェェェメ!」『うるせぇ、この租チン野郎!』

 俺に対して文句を言いながら、あふれる涙も拭わず3人を見続けるラム。

 カッチーン。言ってくれるじゃないか。租チンか……ふん。

「名残惜しいようだから、もう少し時間をやるよ。あいつらをここに呼んでやる」

「メ、メェ…」『お、おぅ…』

 俺は彼女たちを呼び寄せ、少し自由にさせる。

「「「ラムさぁん!!」」」

 三人ともラムに抱きついた。

◇ ◇ ◇ ◇

 隷属化メニュー
  フィジカルコントロール
   ● 絶対服従 
   ● 五感コントロール
    ●視覚
    ●聴覚
    ●味覚
    ●触覚
    ●嗅覚
  マインドコントロール
   ●オリジナル
   ○ノーマル
   ○サイレント
   ○ラブ

◇ ◇ ◇ ◇

三人のステータスを変更する。

マインドコントロール サイレントを●(オン)にして、彼女たちに命令する。

「その辺に落ちている剣か、持っているなら小刀でラムの体毛を剃れ」

「「「…はい」」」

三人はラムに抱きつくのをやめ、感情なく剣を拾いに行ったり、小刀を準備する。

「ラムは絶対に動くな!」

テイミング状態は、本人の意思で体を自由に動かすことが可能だが、命令することにより、拘束を強制できる。
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