【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十三章 神王の御名手

399.神の昏睡?

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 ひとしきり、笑い終えた後に……それは起こった。


「「フィー!!?」」
「「フィルザス様!?」」


 何事!? と皆さんの声に振り返れば……フィーさんが何故か、倒れたのかサイノスさんに抱えられていたのだ。


「フィーさん!?」
「ふゅふゅぅ!?」


 僕らが近くに駆け寄っても、フィーさんはぴくりとも動かなかった。

 その代わりに。


「くぴ~~~~……」


 って、可愛らしい声で寝息を立てただけだった。


「「「「「「……………………」」」」」」」


 流石に、僕らはびっくりして声を上げたりはしなかったけど……変な空気になった。


「……おい、おい。フィー?」


 エディオスさんがフィーさんのほっぺをぺちぺち叩いても、フィーさんはむにゃむにゃするだけでした。


「ふむ。儂の憶測じゃが……」


 レストラーゼさんが何か思いついたのか、顎に手を添えられていた。


「何か思い当たるんですか!?」
「うむ。フィーはこの世界でただひとりの神。そして、御名手みなての儀式は基本的にフィーの力がなければ成立せん。その儀式が……日数をまたいでもかなり頻繁にあった。とくれば、かなりの疲労があったのじゃろう」
「……疲れただけ」
「儂も付き合いは長いが、ここまで儀式が続いたことはないからなあ?」


 とは言え、ものすごく慌てることはないみたい?

 とりあえず、サイノスさんがアナさんのベッドに寝かせてもフィーさんはちっとも起きなかった。


「なんっつーか、調子狂うな?」


 エディオスさんが言うのもちょっとだけわかる。

 いつも元気で食欲旺盛で、わんぱく小僧って言葉が似合う美少年神様なのに……こんなに大人しく寝てるのが珍しいんだもの。


「……そうじゃな? 飲み比べでも、儂が若い頃はいつも儂が負けておったわい」
「……じい様が?」
「「マジかよ」」


 と言うことは、レストラーゼさんもそれなりにお酒が強いのかな??


「先先代の酒豪のお噂はかねがね……それに勝てるフィーは、唯一神だからって理由で片付けられそうにないわね?」


 ファルミアさんが呆れながら言うってことは、相当なみたいです……。


(んー?)


 ちらっとフィーさんを見た時に。

 フィーさんを……薄い虹色の光が包んだように見えた?

 他の人達は気づいていないようで、ふるふるとあちこちを見ていると。


「……今のは」


 僕の隣に、いつのまにか立っていたセヴィルさんは気づいていたみたい?


「……セヴィルさん」
「……カティアも気づいたか?」
「皆さんに言います?」
「いや……少し様子を見よう」
「わかりました」


 だけど、エディオスさんとかがフィーさんのほっぺをむぎゅむぎゅ引っ張るのは止めに行きましたが!
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