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番外編②
第46話 白いいちごを求め①
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土台のケーキはしっかりしているのに、崩れるとほろほろと舌の上で転がっていく。果汁がたっぷりと閉じ込められているいちごの下には、濃厚かつ味わい深いクリームが。
ケーキは単純にこってりと甘いものが主流でしたが、イツキがこちらに来たことで少しずつ概念を変えられています。
香ばしくもさっぱりしたものなど、初めてですね。リュシアーノ様が僕にくださった最初のケーキも、ふわふわの生地に甘さが強いチョコレートのクリームのものでしたが、とても食べやすかった。
異世界の料理と言うのは相変わらず、恐れ入るものです。
「とても美味しいですね」
「結婚式のケーキに使ってた、ああ言ったのはショートケーキって種類だけど。こういうのはタルトなの。普段に食べるのなら、私はこっちのが好みなのよね。豪勢に見えるでしょう?」
「そちらには金色の果物はなかったのですか?」
「ないない。けど、白っぽいいちごはあったわ」
「白?」
「栽培方法が特殊だったかしら? 庶民には高くて普通だと買えないの」
「……なるほど」
価値としては金色の方が上のはずですが、異世界では存在していない代わりにそちらが上位種のようなものなのですね。
今も最上種を口にしていますが、リュシアーノ様は思い出されているのか食べてみたそうになさっていました。でしたら、これは僕が動くしかありませんね!
「ほーん。白いいちごな」
別の日に執務室でレクサスとアーネストがいる日に、そのいちごの存在を打ち明けました。ワルシュ殿と金色のいちごを採取しに行ったのはこの二人ですからね。情報共有はしておくべきです。
「また変わったいちごですね。イツキに聞けば同じ答えが返ってきそうですが」
「アーネストは知りませんか。レクサスはどうです」
「おん。知っとるで」
「本当か?!」
「どこにありますか!」
採取出来る場所があるなら、是非とも向かいたいところです。しかし、レクサスはなぜか渋い表情になりました。
やはり、金色のいちご同様に普通の採取は難しいのでしょう。
「面倒なことに、魔物の大好物やねん。金色のと同様に番人みたいなのがおって、独り占めしとるんや」
「なるほど。討伐しなければ、採取は容易ですかね」
「「隊長……」」
「僕とて、騎士団の隊長。鍛えていないわけではありませんから」
愛する方のために、好んでいる食材を手に入れる手間は惜しみませんとも!!
表向きは小規模遠征ということにして、アーネストとレクサスを連れてその場所に向かいます。鬱蒼と茂った群生林でしたが、先導のレクサスが進む方向に行くと……いちご特有の甘酸っぱい香りがしますね。
ケーキは単純にこってりと甘いものが主流でしたが、イツキがこちらに来たことで少しずつ概念を変えられています。
香ばしくもさっぱりしたものなど、初めてですね。リュシアーノ様が僕にくださった最初のケーキも、ふわふわの生地に甘さが強いチョコレートのクリームのものでしたが、とても食べやすかった。
異世界の料理と言うのは相変わらず、恐れ入るものです。
「とても美味しいですね」
「結婚式のケーキに使ってた、ああ言ったのはショートケーキって種類だけど。こういうのはタルトなの。普段に食べるのなら、私はこっちのが好みなのよね。豪勢に見えるでしょう?」
「そちらには金色の果物はなかったのですか?」
「ないない。けど、白っぽいいちごはあったわ」
「白?」
「栽培方法が特殊だったかしら? 庶民には高くて普通だと買えないの」
「……なるほど」
価値としては金色の方が上のはずですが、異世界では存在していない代わりにそちらが上位種のようなものなのですね。
今も最上種を口にしていますが、リュシアーノ様は思い出されているのか食べてみたそうになさっていました。でしたら、これは僕が動くしかありませんね!
「ほーん。白いいちごな」
別の日に執務室でレクサスとアーネストがいる日に、そのいちごの存在を打ち明けました。ワルシュ殿と金色のいちごを採取しに行ったのはこの二人ですからね。情報共有はしておくべきです。
「また変わったいちごですね。イツキに聞けば同じ答えが返ってきそうですが」
「アーネストは知りませんか。レクサスはどうです」
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「本当か?!」
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やはり、金色のいちご同様に普通の採取は難しいのでしょう。
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「なるほど。討伐しなければ、採取は容易ですかね」
「「隊長……」」
「僕とて、騎士団の隊長。鍛えていないわけではありませんから」
愛する方のために、好んでいる食材を手に入れる手間は惜しみませんとも!!
表向きは小規模遠征ということにして、アーネストとレクサスを連れてその場所に向かいます。鬱蒼と茂った群生林でしたが、先導のレクサスが進む方向に行くと……いちご特有の甘酸っぱい香りがしますね。
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