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番外編
第231話 癖のある甘いお茶
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そして、休ませていたダイフクの中に入れるために……クリームとチョコレートのモチを薄く伸ばしたそれに乗せ、あふれ出ないように包んでいく。
包むのは初めてではないけれど……ふわふわもちもちしていて、潰しそうで怖いわ。イツキのようにひょいひょいと出来ないのは料理人じゃないから当然だけど。
でも、綴じ目をしっかり繋いだら……きちんと出来上がったわ!!
「……美味しそう」
お白いを纏った、黒の結晶のようにも見えて。少し重みも感じるが、ふわふわした触り心地が癖になりそうだわ。これが食べ物だなんて……しかも、自分で作った。
だから、余計に愛おしく思うの。食べてみたいって。
「お茶はコーヒーじゃなく、ハーブティーみたいなものにしましょう」
「え? コーヒーじゃないの?」
ちょっと期待していたのだけれど、イツキは『まあまあ』と微笑んでいた。
「濃いめの味なので、スッキリしたお茶の方がきっと合いますよ」
「……あなたがそう言うのなら」
イツキがそこまで言うのなら……きっと美味しいに違いないわ。友を信じないだなんてことはしないつもりよ。そうして、イツキが用意してくれたハーブティーは黄色が美しく……とても花の香りが強く、初めて嗅ぐものだった。
「東方大陸のお茶の一種で、お花をベースにした茶葉です」
「……それでこの香り?」
「少し癖はありますが、慣れると美味しいですよ」
なので、まずはひと口……とカップを持って飲んでみたけど。苦味はないが、渋みが少しあって……けど、爽やかな甘みがある温かな味わいだった。
「これ……美味しいわ」
「気に入っていただけましたか? ギルドで仕入れルートを教えていただいたんです」
「……冷たくても美味しいかしら?」
「もちろん。お城でも飲まれるようにお願いしましょうか?」
「お願いするわ」
これに……今さっき出来上がった、ダイフクとの組み合わせ。
まだダイフクも味わっていないのに……絶対美味しいと私は確信して、神に祈りを捧げてから手を伸ばした。
包むのは初めてではないけれど……ふわふわもちもちしていて、潰しそうで怖いわ。イツキのようにひょいひょいと出来ないのは料理人じゃないから当然だけど。
でも、綴じ目をしっかり繋いだら……きちんと出来上がったわ!!
「……美味しそう」
お白いを纏った、黒の結晶のようにも見えて。少し重みも感じるが、ふわふわした触り心地が癖になりそうだわ。これが食べ物だなんて……しかも、自分で作った。
だから、余計に愛おしく思うの。食べてみたいって。
「お茶はコーヒーじゃなく、ハーブティーみたいなものにしましょう」
「え? コーヒーじゃないの?」
ちょっと期待していたのだけれど、イツキは『まあまあ』と微笑んでいた。
「濃いめの味なので、スッキリしたお茶の方がきっと合いますよ」
「……あなたがそう言うのなら」
イツキがそこまで言うのなら……きっと美味しいに違いないわ。友を信じないだなんてことはしないつもりよ。そうして、イツキが用意してくれたハーブティーは黄色が美しく……とても花の香りが強く、初めて嗅ぐものだった。
「東方大陸のお茶の一種で、お花をベースにした茶葉です」
「……それでこの香り?」
「少し癖はありますが、慣れると美味しいですよ」
なので、まずはひと口……とカップを持って飲んでみたけど。苦味はないが、渋みが少しあって……けど、爽やかな甘みがある温かな味わいだった。
「これ……美味しいわ」
「気に入っていただけましたか? ギルドで仕入れルートを教えていただいたんです」
「……冷たくても美味しいかしら?」
「もちろん。お城でも飲まれるようにお願いしましょうか?」
「お願いするわ」
これに……今さっき出来上がった、ダイフクとの組み合わせ。
まだダイフクも味わっていないのに……絶対美味しいと私は確信して、神に祈りを捧げてから手を伸ばした。
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