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番外編
第127話 米とパイナップル
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パイナップル。
炊いた米。
魔物肉だが、この前狩ったボアベアにキルトが仕込んでいる『焼肉のタレ』と言うソース。
あとは、塩と胡椒。
野菜はレタスだ。
俺が考えているのは、イツキの得意料理のひとつである『チャーハン』をパイナップルと肉を入れて作ってみたいと思っている。実は、キルトがイツキから譲り受けたレシピの中に、似たようなものがあったのだ。米を特に好んでいるイツキのことだから、果物入りのチャーハンも好きなのだろうな。
どのような味わいになるかはわからないが、失敗してはならない。
ならない……と思ったのだが。
「あかんやん、副隊長」
「……何故だ」
手順通りに作ったつもりが、全然ダメだった。
せっかくの米はべちゃべちゃな上に、味も水っぽい!? これでは、美味いチャーハンにならないではないか!!?
「火ぃ弱いんちゃう?」
「……焦げないか?」
「けんど、水気飛ばさなきゃあかんやろ?」
「……そうか」
しかし、今度は盛大に焦がしてしまったのだぁ!?
レクサスも肩を落とすくらいの出来なので、これは……もう俺だけの手には負えない。とくれば、頼る先はひとつしかないと思っていたところで。
「何してんだ?」
何故か独身寮に、頼ろうと考えていたワルシュ義父上がいらっしゃったのだ!?
「……ワルシュ殿!? 何故ここへ!?」
城の中なので、私的な呼び方はしないが……ワルシュ義父上は俺と厨房の惨状をみて、大きくため息を吐かれた。
「美味いような変な匂いがするって、お前さんらの部下が俺に知らせてくれたんだよ。大方、うちの義息子だろうなってな」
息子と呼ばれることにはまだ慣れないが、今は照れている場合ではないのだ。わざわざこちらに来てくださったことへの謝罪をせねば。
「も、申し訳ありません! 色々食材を無駄にして!!」
「……まあ。イツキのためだろ?」
俺がさっき作った二つを見て、義父上はさらに大きくため息を吐いた。最初から、この方に相談すればよかったかもしれないが……レクサス以上に、変な遠慮を感じて出来なかったのだ。だが、今思ってもそれは意味はない。
実際、来てくださって助かると、自分に情け無い感情が浮かんだくらいだ。
炊いた米。
魔物肉だが、この前狩ったボアベアにキルトが仕込んでいる『焼肉のタレ』と言うソース。
あとは、塩と胡椒。
野菜はレタスだ。
俺が考えているのは、イツキの得意料理のひとつである『チャーハン』をパイナップルと肉を入れて作ってみたいと思っている。実は、キルトがイツキから譲り受けたレシピの中に、似たようなものがあったのだ。米を特に好んでいるイツキのことだから、果物入りのチャーハンも好きなのだろうな。
どのような味わいになるかはわからないが、失敗してはならない。
ならない……と思ったのだが。
「あかんやん、副隊長」
「……何故だ」
手順通りに作ったつもりが、全然ダメだった。
せっかくの米はべちゃべちゃな上に、味も水っぽい!? これでは、美味いチャーハンにならないではないか!!?
「火ぃ弱いんちゃう?」
「……焦げないか?」
「けんど、水気飛ばさなきゃあかんやろ?」
「……そうか」
しかし、今度は盛大に焦がしてしまったのだぁ!?
レクサスも肩を落とすくらいの出来なので、これは……もう俺だけの手には負えない。とくれば、頼る先はひとつしかないと思っていたところで。
「何してんだ?」
何故か独身寮に、頼ろうと考えていたワルシュ義父上がいらっしゃったのだ!?
「……ワルシュ殿!? 何故ここへ!?」
城の中なので、私的な呼び方はしないが……ワルシュ義父上は俺と厨房の惨状をみて、大きくため息を吐かれた。
「美味いような変な匂いがするって、お前さんらの部下が俺に知らせてくれたんだよ。大方、うちの義息子だろうなってな」
息子と呼ばれることにはまだ慣れないが、今は照れている場合ではないのだ。わざわざこちらに来てくださったことへの謝罪をせねば。
「も、申し訳ありません! 色々食材を無駄にして!!」
「……まあ。イツキのためだろ?」
俺がさっき作った二つを見て、義父上はさらに大きくため息を吐いた。最初から、この方に相談すればよかったかもしれないが……レクサス以上に、変な遠慮を感じて出来なかったのだ。だが、今思ってもそれは意味はない。
実際、来てくださって助かると、自分に情け無い感情が浮かんだくらいだ。
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