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番外編
第49話 姉の心配
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私の妹に、ここ最近劇的な変化があったの。
我が家系の特徴というべきか、いくらかキツめの顔立ちになりやすいのだけれど……妹のエイミーにはそれが特に表れていた。
笑へば可愛らしい顔立ちのはずなのに、歳を重ねるごとに茶会とかで誤解されることがほとんどで……マーキュリー以外、誰も話しかけようとされなかった。そのせいもあり、学園に入学してもそのままだろうと思ってたけれど……殿下との出会いにより、少しずつ変化していったの。
何故、我が妹にお声掛けなされたかはわからないが。ご一緒に過ごすことが多いと噂で聞き、少し様子を見に行った時には驚いたわ。完全じゃないけれど、柔らかい表情で殿下とご一緒に過ごしているエイミーの顔を見て。
ああ、あの子のコンプレックスが少しでも緩和されたかと思うと、姉としていくらか嬉しい気持ちがあふれてきた。
私とて、似た顔立ちでいるけれど、それを笑い話にしたことで周囲への誤解が生じることが少なかったのだ。中身に違いようというべきか、エイミーはその点は器用ではなく誤解を自分で解こうともしなかった。
だからか、私とも必要以上に接してくれなかった。歩み寄ろうにも遠ざかっていく。年々ひどくなっていったが、あの子の周囲が変わったことで、いくらか安心出来たことに……ちょっとだけ、自分からも動いてみたのだけど。
お城に行ってからの妹は、さらに変わったのだ。本当に。
私のわがままとかには、以前だったら関わろうとしなかったのに……応えてくれたのだ。
「わかりました」
と言って、一緒にお菓子作りをする機会が出来ただなんて……私は、あっさりと承諾してくれたことに、とても驚いたの。妹に、殿下以上との出会いがあったことで、この子のコンプレックスがどんどん無くなっていく。家族として、ずっとそれが出来ないでいたのに……どなたがそれを可能にしたのか。
話を聞くに、我が国の救世主となられた……殿下のご友人でもあるイツキ様が、そのきっかけらしい。私もアレルギーの話は教師らからは耳にしていたが、下手をすると死に陥る病だと聞いたときは……身震いしてしまうほどだった。
かゆみ以上に、何か異変を感じたらそれまでだと。
それを解決に導いてくださったのが、イツキ様だと聞く。
英雄級の元冒険者、ワルシュ=エイペック様のご養女。
ここ最近、ご結婚とご懐妊をされたようだけれど……どのようなお方なのだろう。妹が非常にお世話になった方だもの、姉としては御礼を言いたい。
だって、共に笑い合うなど……生涯叶わないと思っていたのに、実現したのだもの。弟もそれについては同意見だったようで。
「姉上、僕らもイツキ様へお手紙とか送りませんか?」
「そうよね!」
意見が一致すれば、早速二人で手紙の内容を考えに考え。
数日後には、妹には内緒で屋敷に来てもらえないかとお返事をいただけたのだった!
我が家系の特徴というべきか、いくらかキツめの顔立ちになりやすいのだけれど……妹のエイミーにはそれが特に表れていた。
笑へば可愛らしい顔立ちのはずなのに、歳を重ねるごとに茶会とかで誤解されることがほとんどで……マーキュリー以外、誰も話しかけようとされなかった。そのせいもあり、学園に入学してもそのままだろうと思ってたけれど……殿下との出会いにより、少しずつ変化していったの。
何故、我が妹にお声掛けなされたかはわからないが。ご一緒に過ごすことが多いと噂で聞き、少し様子を見に行った時には驚いたわ。完全じゃないけれど、柔らかい表情で殿下とご一緒に過ごしているエイミーの顔を見て。
ああ、あの子のコンプレックスが少しでも緩和されたかと思うと、姉としていくらか嬉しい気持ちがあふれてきた。
私とて、似た顔立ちでいるけれど、それを笑い話にしたことで周囲への誤解が生じることが少なかったのだ。中身に違いようというべきか、エイミーはその点は器用ではなく誤解を自分で解こうともしなかった。
だからか、私とも必要以上に接してくれなかった。歩み寄ろうにも遠ざかっていく。年々ひどくなっていったが、あの子の周囲が変わったことで、いくらか安心出来たことに……ちょっとだけ、自分からも動いてみたのだけど。
お城に行ってからの妹は、さらに変わったのだ。本当に。
私のわがままとかには、以前だったら関わろうとしなかったのに……応えてくれたのだ。
「わかりました」
と言って、一緒にお菓子作りをする機会が出来ただなんて……私は、あっさりと承諾してくれたことに、とても驚いたの。妹に、殿下以上との出会いがあったことで、この子のコンプレックスがどんどん無くなっていく。家族として、ずっとそれが出来ないでいたのに……どなたがそれを可能にしたのか。
話を聞くに、我が国の救世主となられた……殿下のご友人でもあるイツキ様が、そのきっかけらしい。私もアレルギーの話は教師らからは耳にしていたが、下手をすると死に陥る病だと聞いたときは……身震いしてしまうほどだった。
かゆみ以上に、何か異変を感じたらそれまでだと。
それを解決に導いてくださったのが、イツキ様だと聞く。
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ここ最近、ご結婚とご懐妊をされたようだけれど……どのようなお方なのだろう。妹が非常にお世話になった方だもの、姉としては御礼を言いたい。
だって、共に笑い合うなど……生涯叶わないと思っていたのに、実現したのだもの。弟もそれについては同意見だったようで。
「姉上、僕らもイツキ様へお手紙とか送りませんか?」
「そうよね!」
意見が一致すれば、早速二人で手紙の内容を考えに考え。
数日後には、妹には内緒で屋敷に来てもらえないかとお返事をいただけたのだった!
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