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親方のまかない

第3話『色々なチップス』

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 正直な感想じゃ。


「めちゃくちゃ美味いわい!!?」


 エディトで作った、ポテトチップス。

 最初は一枚だけじゃが……恐る恐ると手に持ち、まずは観察をした。少しひん曲がったエディトの美しさも兼ね備えておる少しばかり毒々しい色合いの紫のそれ。

 イツキの嬢ちゃんが調理するのを見なければ、食おうとも思えんやつじゃ。

 じゃが……普通のポテトチップスだけでもあの美味さ。これも実に美味に仕上がっているじゃろうと口に入れてみたが。

 儂が手がけた以上に、なんとも言えん軽い食感と塩気に甘みを感じて病みつきになってしもうた!!


「うぉ!? うんめぇ!!?」


 儂に続いたのか、ワルシュの小僧もポテトチップスを口にして声を上げたわい。


「ありがとうございます。単純な塩味でもいいんですが、ポテトチップスにはアレンジが出来るんです」

「「なに!!?」」

「どんな味なんじゃ、嬢ちゃん!?」

「俺も気になる!!」

「えーっとですね」


 東方大陸の『ノリ』を使った、ノリと塩。

 コンソメを粉末状にしたもの。

 バター。

 王妃殿下などにお出しした、ピザと言うのに近い……調味料を粉末にしたもの。

 チーズ。

 蜂蜜。

 ニンニクは他の調味料と一緒に。


「……塩だけでもあれだけ美味いのに」


 本当に……この嬢ちゃんは東方大陸の人間なのか??

 やはり、気になるがワルシュの小僧がすんなり養女に迎えたのは……鑑定のスキル以外、で何か隠しておるからじゃろう。しかし、今ここにはワルシュの部下らが多い。無闇に聞けん!

 おいそれと、嬢ちゃんの秘密を明かすわけにはいかんわい。


「じゃがいもだけじゃないですよ?」


 儂が考え込んでおると、嬢ちゃんはさらに儂らへ驚く情報を伝えおった。


「「え?」」

「カンラ……あと、山芋もですけど。他の根菜系の野菜なら、チップスは可能です」

「ほ!?」

「他にも可能なのかよ!? イツキ!!?」

「はい。可能です」


 更なる驚きを……こんなすんなりと教えてくれる??

 特級料理人のスキルを惜しみなく……本当にこの嬢ちゃんは使徒とも言えるくらい、神々しい存在じゃ。


「じょ……嬢ちゃん……その中で一番うんまいのは??」

レンコンロットですね?」

「……あの根茎が??」

「薄切りにもいいんですけど、ロットはお肉料理にも最適ですね?」


 ますます想像が出来んわい。

 それから、ロットもあったと言うことでスライサーが大活躍して……チップスとやらを作ってくれたが。

 極力薄く切ったことで……揚げたロットは食べやすく、じゃがいもよりも酒のツマミに最適じゃと思ったわい!!
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