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部下のまかない②
第1話 カンラ収穫①
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今日は、僕にとっては天にも昇れるような素晴らしい日だった!!
(さつまいもってこんな風に出来ているんだ~!!)
近衛騎士のまだまだ新人の名札が取れない僕だけど……今日は城下町のひとつで、僕の大好物になっているカンラってお芋の収穫作業を手伝う指令を……総隊長であるネルヴィス隊長から受けたのだ。
東方大陸では一部しか育てられていなかったが、アレルギーが発見されてから……比較的アレルギーが出にくく、かつそのまま調理するだけでなく腹持ちにもいいからと生産ギルドとかが苗を取り寄せたんだって。
その収穫時期になり、思った以上の収穫量となってきているので人手が欲しいとネルヴィス隊長が視察も兼ねて、引き受けたそうだ。
だから、僕は目の前の緑の葉とツルしかない光景に、少しドキドキしていた。
僕もイチゴとピーチでアレルギーが出てしまったけど……カンラのお陰で、何とかそのふたつを食べたいのを我慢出来ている。
「ほーん? 実物はこんな感じか~?」
僕の隣にいらっしゃるのは、直属の上司であるレクサス隊長。隊長は独特の話し言葉を使うけど、お母さんの影響だそうで。お母さんが東方大陸のご出身だから、カンラは食卓によく出てきたんだって。
だけど、植えてある様子を見るのは、隊長も初めてらしい。
「皆さーん、はじめますよ~!」
農夫さんの声が聞こえてきたので、僕らもだけど、他の近衛騎士も手本を見せてもらうのにそちらに行くことにした。
農夫さんは、小さいシャベルとかクワとかをたくさん用意してくれていた。こんな道具でいいのだろうか?
「結構収穫量あるんか?」
「はい! ギルドからいただいた苗が質が良くて……伝え聞いていたよりも収穫が凄いんです。今日来ていただく前からも少しずつ収穫しているんですが、なかなか追いつかなくて」
「……つーと、ジャガイモとかみたいに密集してツルの下にあるんか?」
「その通りです」
隊長が隊長らしいことをしている……いや、一年前に比べたら、だけど。
イツキさんとお友達になったあたりから……あと、殿下の第一メイド様とお付き合いなさった頃とか。とにかく、サボったりすることが減って……近衛騎士らしい振る舞いをされるようになった。
僕以外の新人や先輩達も、キラキラした表情で隊長を見ていた。
「ほな。こん人の言うこと聞きつつ、お前らも収穫後手伝ぃ?」
「「「「「はい!!」」」」」
「収穫した後は、皆さんに焼き芋を振る舞わせていただきますね?」
「今採ったやつじゃあかんの?」
「収穫したてですと、あまり甘みが出なくて……少し日を置くと、違うんですね」
「ほーん?」
たしか……僕にアレルギーを教えていただいた、イツキさんも言っていたような?
ジャガイモもだけど……カンラは収穫をしたばっかりのものよりも、収穫して暗い倉庫などでしばらく保管すると……仕組みはわからないが、その状態で調理すれば……甘くて美味しいお芋の味になるらしい。
今日採れたてを食べたい気持ちもあったが、美味しくないのなら仕方がないや。
「収穫方法をお伝えします。カンラは土の中に埋まっていますので、シャベルなどである程度土を払い除けます。勢いをつけずに、ゆっくり丁寧に」
農夫さんが、説明しながらシャベルで土をどかしていくと……太さも大きさもバラバラだったが、たしかにカンラが出てきた!!
(さつまいもってこんな風に出来ているんだ~!!)
近衛騎士のまだまだ新人の名札が取れない僕だけど……今日は城下町のひとつで、僕の大好物になっているカンラってお芋の収穫作業を手伝う指令を……総隊長であるネルヴィス隊長から受けたのだ。
東方大陸では一部しか育てられていなかったが、アレルギーが発見されてから……比較的アレルギーが出にくく、かつそのまま調理するだけでなく腹持ちにもいいからと生産ギルドとかが苗を取り寄せたんだって。
その収穫時期になり、思った以上の収穫量となってきているので人手が欲しいとネルヴィス隊長が視察も兼ねて、引き受けたそうだ。
だから、僕は目の前の緑の葉とツルしかない光景に、少しドキドキしていた。
僕もイチゴとピーチでアレルギーが出てしまったけど……カンラのお陰で、何とかそのふたつを食べたいのを我慢出来ている。
「ほーん? 実物はこんな感じか~?」
僕の隣にいらっしゃるのは、直属の上司であるレクサス隊長。隊長は独特の話し言葉を使うけど、お母さんの影響だそうで。お母さんが東方大陸のご出身だから、カンラは食卓によく出てきたんだって。
だけど、植えてある様子を見るのは、隊長も初めてらしい。
「皆さーん、はじめますよ~!」
農夫さんの声が聞こえてきたので、僕らもだけど、他の近衛騎士も手本を見せてもらうのにそちらに行くことにした。
農夫さんは、小さいシャベルとかクワとかをたくさん用意してくれていた。こんな道具でいいのだろうか?
「結構収穫量あるんか?」
「はい! ギルドからいただいた苗が質が良くて……伝え聞いていたよりも収穫が凄いんです。今日来ていただく前からも少しずつ収穫しているんですが、なかなか追いつかなくて」
「……つーと、ジャガイモとかみたいに密集してツルの下にあるんか?」
「その通りです」
隊長が隊長らしいことをしている……いや、一年前に比べたら、だけど。
イツキさんとお友達になったあたりから……あと、殿下の第一メイド様とお付き合いなさった頃とか。とにかく、サボったりすることが減って……近衛騎士らしい振る舞いをされるようになった。
僕以外の新人や先輩達も、キラキラした表情で隊長を見ていた。
「ほな。こん人の言うこと聞きつつ、お前らも収穫後手伝ぃ?」
「「「「「はい!!」」」」」
「収穫した後は、皆さんに焼き芋を振る舞わせていただきますね?」
「今採ったやつじゃあかんの?」
「収穫したてですと、あまり甘みが出なくて……少し日を置くと、違うんですね」
「ほーん?」
たしか……僕にアレルギーを教えていただいた、イツキさんも言っていたような?
ジャガイモもだけど……カンラは収穫をしたばっかりのものよりも、収穫して暗い倉庫などでしばらく保管すると……仕組みはわからないが、その状態で調理すれば……甘くて美味しいお芋の味になるらしい。
今日採れたてを食べたい気持ちもあったが、美味しくないのなら仕方がないや。
「収穫方法をお伝えします。カンラは土の中に埋まっていますので、シャベルなどである程度土を払い除けます。勢いをつけずに、ゆっくり丁寧に」
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